伊佐子のPetit Diary

何についても何の素養もない伊佐子の手前勝手な言いたい放題

祇園祭2024・後祭宵山へ行った

2024年07月24日 | 祇園祭
祇園祭、後祭(あとまつり)の山鉾巡行が行われた。

後祭の巡行は一度行っただけなので今年は行こうかな?
どうしようか…と迷ったが、結局テレビで中継を見た。

11時20分頃にはしんがりの大船鉾が河原町御池を通過して行ったが、
昼過ぎくらいに雨が降って来て、たちまち大雨と雷がすごくなり、
ゲリラ豪雨に…。
山鉾はどうなっただろうか、と心配になった。


後祭の山鉾巡行は前祭の巡行とは逆のルートで行われる。
まず烏丸御池に集まり、
そこから河原町御池→四条河原町→四条烏丸、と進む。


河原町御池での最初の辻回しの地点では、
11時過ぎにはすべての山鉾11基が無事通過した。
しかしそこから会所へ戻るにはまだまだ時間がかかる。
大雨に降られたのではないか。

山鉾の中には雨を予測してビニールをかけているものもあった。
鯉山は懸装品すらかけず、山の四方を黒い覆いで覆って、
懸装品なしで巡行していた。予め雨の予想をしていたのだろう。


が大型の山鉾などはビニールをかけずそのまま巡行していたものもあった。
朝の時点では雨の気配はなかったから。
しんがりの大船鉾もビニールなしだったはず。
(船尾にはかけていたようだが)
突然の大雨に備えはしてあったのだろうか。
懸装品が雨に濡れれば一大事だ。無事であることを祈るばかり。
(四条通でゲリラ豪雨に遭遇したようだが・・・)


そんなわけで後祭の山鉾巡行には行かなかったが、
宵山(正確には宵々山)へはちょっとだけ行って来た。
暑い中なので、すべて回るとへばると思い、少しだけにしたが。

後祭の山鉾は(四条より南に位置する大船鉾を除き)
三条通近辺に集中しているので、まず地下鉄で烏丸御池まで行き、
そこから下がることにした。


地下鉄烏丸御池駅を出たすぐのところにはNHK京都放送局がある。
そこをまず訪問することに。
入り口には「光る君へ」の主人公たちがお出迎え・・・





中に入ると祇園祭仕様になっており、山鉾マップが飾ってあった。
チコちゃんシールや、おじゃる丸シールなどを手に入れてご機嫌(^^♪
中には「光る君へ」の登場人物たちのアクリルスタンドも飾ってあった


そして烏丸御池から南へ行き、姉小路を西へ進む。


あちこちのウィンドウに祇園祭マップを発見した。
前祭、後祭の山鉾両方とも掲載されていて、
それぞれの御朱印やマークなどで位置を記してある。
とても分かりやすく、そしてしゃれた地図だ。


烏丸通から西へ歩き室町通へ行くとまず役行者山がある。


役行者山は文字通り修験道の役行者が御神体の山で、
巡行では先頭でほら貝を拭いていたのに驚いた。
山鉾巡行の際の音曲は祇園囃子だけではないのだ、と



宵山では見送りがすでに飾られていて得をした気分になった。


会所へ入る入り口には茅の輪が作りつけられていて、
輪をくぐり中へ入る。


巡行で使う懸装品がガラスの中に飾られている。



役行者山には役行者だけではなく3人の御神体人形がある。
一言主神と葛城神という二人の神も御神体にしていて、
奥の祭壇?に3人とも祀られていた。
巡行当日には3人とも山に乗せて巡行する。



三条通へ行くと鷹山があった。


鷹山は近年復興を遂げた山である。
江戸時代後期に途絶えてから長い間、巡行復帰が悲願だった。
様々な努力、尽力を経て約190年ぶりに2022年に復帰することが出来た。



鷹山を見るのは初めてなので感慨も一入だ。
屋根は他の山のように黒くなく白木でとても新しい。
駒形提灯も立派について他の鉾と遜色がない。
よくぞ復興したなと…。
宵山期間には山に上がることが出来、見学も出来る。




近くの店?に懸装品が飾ってあった。

中へ入ると、鷹山の3人のご神体が飾られていた。
鷹山は鷹匠の山なので、
鷹を持った鷹匠と、狩りの時利用する犬を連れた犬飼、
そして粽を食べる従者の3体の御神体人形がある。


鷹山は幾度もの火災などに被災し消滅したが、
御神体人形は一部が残され、補修を重ねて今に伝わったという。


見送りは休み山であった当時、
再建を祈願して皆川月華が作成し寄贈したもの。
これが活用される時が来たことが、感慨深い。
故皆川月華氏もさぞや喜んでおられるだろう。



鷹山は本巡行の際、
屋根の一部が落下して関係者二人が怪我をしたそうだ。
軽傷なら良いが…。



室町通を南下して大好きな黒主山へ行く。
ここは桜を見上げる大友黒主が御神体で、
黒主という名から黒に拘っている山である。
宵山の期間、山を囲う埒(らち)という木枠も黒だ。




会所の中へ入ると上を向いている大友黒主の御神体が見られる。
巡行の時には黒主の前に桜の木が置かれ、桜を見上げる形になる。


狭い中に人がいっぱいで、黒主山の係の人が説明をしていた。
人のよさそうなおじさまの後ろにはカラフルで立派な懸装品が。
前掛け、胴掛け、見送りが飾られている。



巡行当日はこの飾りつけを山の本体に纏わせて巡行するのだ。


黒主山からさらに室町通を下がって
待望の大好きな鯉山の会所へ行った。



鯉山の御神体は大きな鯉の木彫で、左甚五郎作と伝わる。
(多分嘘だろう💦)


鯉山の懸装品は前掛け、胴掛け、見送り、
すべて重要文化財に指定されている。
ベルギー製のタペストリーで「イーリアス」をテーマに描かれている。


巡行の時は(普段は)復元新調されたものを使用するが、
この宵山期間に会所で飾られていたのは、
かなり褪色が目立っていたので本物の重文のタペストリーの方だと思う。



ずらりと並んだタペストリーは圧巻の一言。
とくに見送りは見応えがあり、
一級美術品を間近で見られて感動した。

精緻な織にずっと見ていたくなる。



最後に黒主山から少し東へ戻った場所にある浄妙山へ行った。
宇治川の合戦を描いたアクロバティックな山だが、
会所飾りはマンションの1階にあり、住人以外は入れない。


それで玄関の外側から写真に撮った。
奥に宇治川の合戦で一番乗り争いをした
筒井浄妙と一来法師の御神体人形が並んで飾られていた。
巡行時は、一来法師が浄妙の頭に手をつき宙を舞う、
アクロバティックな姿を再現するのだ。



この浄妙山を最後に見て帰ることにした。
橋弁慶山など見ていない山鉾があったが、力尽き、
ここでお終いにすることにした。
また来年だ(腰の調子次第で…、行けるなら、だが)


後祭の宵々山なので人出は少ないだろうと思っていたが、
思ったより多かった。
前祭の宵山ほどではないものの、散策している人は多くて、
祇園祭のムードは前祭と何ら変わらないものだった。



店も多くあって、祇園祭グッズを売っている店もある。
山鉾の位置を描いたハンカチを売っている店があってディスプレイされていたり。

後祭だから寂しいかと思っていたがそんなことは全然なかった。
とても賑やかで祭のムードも盛り上がっていて前祭と遜色なかった。
見応えのある山鉾ばかりだし、後祭もいいものだ。





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