のんびりかな打ち日記  ini's blog

NikonD7100やSonyRX100M3で撮影した画像と日々の出来事を“ かな入力 ”でのんびり綴るブログです。

最後の記憶

2007-07-10 23:06:07 | 通勤快読
読み始めるまでいつものミステリーだと思っていたらホラーって書いてありました。
綾辻行人さんの作品です。

もともとホラーは大の苦手(笑)なのですが、その意味ではぜんぜん恐くなかったので助かりました。
でも内容的にはちょっとイマイチ。
主人公に感情移入できないところがやはりすんなり読めない要因かも。
あとは途中でどうもそんな予感がしたって通りになるところもいいような悪いような。

ところでそういう私の小説の読み方はこの作品の味わい方を逃していると読後に読んだ巻末の解説で叱られ?ました(笑)
自分の既知のパターンに無理にあてはめて読もうとするのがいけないらしい・・・。
1冊1冊の本よりも特定のいくつかのジャンルが好きで、具体的にこういう体験が欲しいと小説に求めるものが最初から決まっているってことがいけないとのこと。

確かにちょうど先日の通勤快読でも記したように私にはそういう読書をすることがあります。
こういう気分に浸りたいから誰それの作品を読むって感じです。
しかし誰でもそういうことあるって思うんだけど。音楽なんかももちろんそうだし。
ただ読者のそういう期待が小説の広がりを妨げるって意味のことが解説には書いてありました。
どのジャンルにも属さないものを常に否定してしまうと新しいジャンルは生まれない(育たない)ってことはわかりますが。

でもやっぱり私がイマイチだと思ったものに限って、言い訳じみた内容の解説なことが多いことも確かです。
そして私が読んで素直に良かったと思ったものは、たいてい解説も単純に絶賛内容です。

本の感想より解説の感想のようになってしまいましたが、読後に解説を読んでさらに作品の奥深さが思い知らされたりしたときなどは、さすが読み方が違うなって関心することもありますね。