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光触媒繊維とインパナトーレ Ⅴ (㈱アイ・エム・ティーと澤村㈱)

2006年06月20日 | アパレル放談

光触媒繊維のマーケティングについて5回目のブログです。

今まで匿名の投稿でしたが、今日のブログから実名で投稿する事にします。

T氏は富板弘忠氏です。

草津市の㈱アイ・エム・ティーの代表取締役です。

富板氏は紡績機械メーカーの営業のご出身で、紡績関係の事については、営業のことだけでなく技術的な面についても、技術者と紛うほど精通されています。

㈱アイ・エム・ティーは光触媒のパウダーの関係の仕事と紡績に関する機械に関するお仕事のようです。

光触媒の練り込み法に興味をお持ちになった部長は清水剛氏です。

繊維専門商社の澤村株式会社の事業部長です。

現場主義で、即断即決のアグレッシブな事業部長です。

外見に似ず案外緻密で几帳面なところも、お有りのようにお見受けしました。

現在は執行役員に昇任されました。

早速富板氏と同行して清水事業部長に説明を行ないました。

澤村㈱はレースやインナー関係に強い、創業80年を超える繊維専門商社です。

今後の方針の一つに、海外戦略や産業資材の強化を計画されているようです。

その一環として光触媒の機能を評価し展開を研究されていたようです。

清水事業部長が光触媒についてお詳しいのは其のせいでした。

清水事業部長が候補に上げられていたのは、酸化チタンの溶液を塗布(後加工)する方式でした。

当然、洗濯耐久性の問題が出てくるので、この対応を研究されていた矢先でした。

練り込み方式であれば、この問題はなくなります。

 問題は練り込み方式が塗布に劣らない機能効果が出るかということが懸念されます。

富板氏のワタ・糸の試験結果はむしろ、塗布を上回るほどのデーターは出ていましたが、生地にして、染仕上げ後の試験結果はありません。

富板氏も清水氏も、繊維業界の川上と川中のベテランで、即実行の業界の鉄則通り、試織⇒試験に至る二人の作業は素早いものでした。

試験結果は満足の行くもので、消臭効果だけでなく、大腸菌や黄色ブドウ球菌などの抗菌性も好ましい効果がありました。

防汚性についても新しい発見ありました。

第一段階の機能効果は好結果で、製品化が可能となり、営業的にも期待が持てました。

澤村株式会社がポリエステル短繊維の光触媒練り込み繊維をブランド化して販売を行なうことになりました。

ブランド名はPHOTOCA SS (フォトカ SS)です

(上記のURLをクリックしていただければ、PHOTOCASSと各種試験データーをHP上で公開していますので、ぜひご覧ください)

試験結果は衣料用だけでなく、産業資材まで幅広い展開が可能な期待以上のデーターでした 。

ただGoogleの検索結果で予感したように、認知度の低い繊維業界で需要を創造する、マーケティングは容易でないという予感はありました。

そんな予感が的中の話しは次回に・・・・。