つれづれなるままに

日々の思いついたことやエッセイを綴る

老荘思想に学ぶ人間学

2008年04月10日 | 文化
          作家・境野勝悟先生の講演(日本記者クラブプレスセンター)

作家・東洋思想家である境野勝悟先生の講演を聴いた。
素心・不器会という文化団体が主催しての「著者と語る交流会」。
「老子・荘子の言葉100選」、「道元と良寛に学ぶ人間学」、「日本の心の教育」などの著作がある境野勝悟先生の講演テーマは「老荘思想に学ぶ人間学」。

老子や荘子の言葉の中には、元気の素となることが多い。
その言葉に基づいて解説を丁寧にしてくれた。
とても参考になる内容である。

仏教思想を学んだ境野先生は、クリスチャン系の栄光学園に教員として奉職する。
東洋と西洋の宗教の考え方の違いや人と接する行動なども比較して話していく。

また、狩猟を元にして発展した西洋社会は競争を主として、スピードを重視するが、農耕民族として進んできた日本社会は、ゆっくりとしたテンポが基本となっていた。
戦後、アメリカ文化を取り入れてから日本の良さが失われてきた。
日本人は日本の持つ文化の良さを昔は知っていた。
今は個人主義が先行して思いやりの精神が欠けてきている。

境野先生の話し方は、乗ってくると肩を張らないべらんめい調になってきて、落語の話を聴いているようだった。
会場内は終始笑い声が絶えなかった。
老子や荘子の言葉を今一度認識をしてもいいなと感じた講演でした。

(4月10日記 池内和彦)

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