つれづれなるままに

日々の思いついたことやエッセイを綴る

映画「沈まぬ太陽」

2009年10月29日 | 芸能
                   映画「沈まぬ太陽」

山崎豊子原作、若松節朗監督作品。
映画「沈まぬ太陽」を鑑賞した。
上演時間が3時間22分と超大作である。途中10分間の休憩時間を入れてある。

日本航空への公的支援に関して政府で検討しているなか、タイミングのよい話題の映画となっている。
巨大航空会社の社員・恩地元(渡辺謙)の生き様を通して、物語は進む。
恩地は、労働組合委員長として活動していたことにより、外地勤務へと左遷させられる。カラチ(パキスタン)、テヘラン(イラン)、ナイロビ(ケニア)と赴任してきた。
同じ労働組合出身の行天(三浦友和)は、米国の支店勤務と表街道を進んでエリートコースを昇進していく。
恩地は御巣鷹山航空機墜落事故で520名の遺族への対応に奔走する。
会社建て直しに就任した国見会長(石坂浩二)とともに航空機の安全運行等の改革に尽力する。
政界と巨大航空会社と墜落事故の520名の遺族と家庭を絡ませてのストーリーは長時間の苦痛は感じさせない。
この秋の秀逸作品である。

主演の渡辺謙は、初日の舞台挨拶で涙ぐみながら次のように語っていた。
「自分の映画に感動して泣いている訳ではないんです。ここまで来るのに、どれだけ皆が大変な思いをして映画を作ってきたかというのを、ちょっとだけご理解いただきたいと思ってます。
僕たちがこの映画をやる前に、この映画をやりたいというプロデューサーの方達も沢山いらっしゃいました。
そういう人たちの熱い気持ちを忘れる事の無いように、僕たちも一生懸命やらせていただきました。
もちろん、事故で亡くなられた520名の方々の気持ち、そのご遺族の気持ちを絶対に無駄にしてはいけないという、そんな気持ちで頑張ってきました」

ラストのナイロビのサバンナの夕日の中を走っていくジープのシーンは素晴らしい感動を与えてくれた。

(10月29日記)
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