固定資産税

固定資産税について、実務経験を基に具体的にわかりやすく説明。

固定資産税及び都市計画税の課税誤り

2011-02-04 | 固定資産税

宮城県多賀城市は、長年にわたり、固定資産税及び都市計画税の課税を誤っていたことが判明したと発表しました。

まず、文化財保護法による特別史跡の指定を受けた区域内における市街化区域農地について、本来、一般の農地(農地評価・農地課税)として取り扱うべきところを、地方税法に拠る特別の課税(宅地並評価・農地に準じた課税)を行ったために、固定資産税及び都市計画税が過誤納となったとのことです。

次に、中小企業等協同組合法の規定により設立された協同組合が建築し、自らが所有し、かつ、使用する事務所(一部倉庫)について、本来、非課税であるべきところを、一般的な事務所及び倉庫として課税したために固定資産税及び都市計画税が過誤納となったとのことです。

この2件の課税誤りについて、多賀城市は、平成3年(1991年)から平成22年(2010年)までの20年分の固定資産税及び都市計画税の税額を更正し、それに基づく過誤納金に対して、加算金等を付して還付するとのことです。

更に、特別の課税(宅地並評価・農地に準じた課税)された農地については、多賀城市では、固定資産税額が、国民健康保険税資産割の基礎となっていることから、国民健康保険税も見直すと共に、過誤納となった国民健康保険税について、加算金を付して還付するとのことです。


地方税法(昭和25年7月31日・法律第226号/改正平成22年12月3日・法律第65号)

  第二節 固定資産税

  第一款 通則

 (固定資産税の非課税の範囲)
 第384条 市町村は、国並びに都道府県、市町村、特別区、これらの組合、財産区、地方開発事業団及び合併特例区に対しては、固定資産税を課することができない。
  2 固定資産税は、次に掲げる固定資産に対しては課することができない。ただし、固定資産を有料で借り受けた者がこれを次に掲げる固定資産として使用する場合においては、当該固定資産の所有者に課することができる。
   一 国並びに都道府県、市町村、特別区、これらの組合及び財産区が公用又は公共の用に供する固定資産
   一の2 皇室経済法第7条に規定する皇位とともに伝わるべき由緒ある物である固定資産
   二 独立行政法人水資源機構、土地改良区、土地改良区連合及び土地開発公社が直接その本来の事業の用に供する固定資産で政令で定めるもの
 (以下省略)
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 固定資産税過払い訴訟 | トップ | 固定資産税・建物(家屋)の評... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

固定資産税」カテゴリの最新記事