国税庁は、2020年1月1日時点の相続路線価について、大阪市内の繁華街3地点を対象に減額補正(下方修正)をすると発表しました。
相続路線価の減額補正(下方修正)は、1955年(昭和30年)の制度開始以来、大規模災害時を除いては初めてとのことです。
今回の2020年1月1日時点の相続路線価の減額補正(下方修正)は、新型コロナウィルスの感染拡大の影響に拠るもので、大阪市中央区の繁華街・ミナミの次の3地点で、補正率は0.96で金額としては4%下ります。
- 心斎橋筋2丁目:2,152万円⇒2,065万円
- 宗右衛門町:2,087万円⇒2,003万円
- 道頓堀1丁目:1,865万円⇒1,790万円
国税庁が2020年7月に公表した相続路線価には、新型コロナウィルスの感染拡大の影響が反映されていなかった為、今回それを反映し減額補正(下方修正)した形となります。
因みに、相続路線価は、地価の80%程度に設定される為、国税庁では地価が相続路線価を下回った状態を減額補正(下方修正)の目安としています。
また、他の大都市圏でも地価の下落傾向が強まっている為、国税庁では、大阪市中央区の千日前、難波、日本橋及び南船場などや、名古屋市の繁華街・中区錦3丁目なども、今後減額補正(下方修正)の可能性があるとしました。
しかし、東京都や首都圏では、地価が15%以上下落した地点は無かった様です。