固定資産税

固定資産税について、実務経験を基に具体的にわかりやすく説明。

奈良ドリームランド、公売不調

2014-11-11 | 固定資産税

奈良県奈良市は、2006年(平成18年)に閉園した奈良ドリームランドの跡地(約298,000㎡)について、固定資産税とその延滞金の滞納を理由に、土地と建物を2013年(平成25年)4月に差し押さえ、2014年(平成26年)1月に公売の方針を示し、11月11日(火)に公売を実施しました。

しかし、入札者が無く、入札は不調に終わり、次回以降(約6か月後)の入札に持ち越されました。

奈良県奈良市に拠ると、奈良ドリームランドの所有者である株式会社ドリームランド(奈良県奈良市)は、この奈良ドリームランドを買収したものの、2006年(平成18年)に閉園し、その後、土地建物固定資産税を滞納して延滞金と合せて約6億5,000万円を滞納しているとのことです。

なお、奈良ドリームランドの跡地(約298,000㎡)は、現在、都市計画法市街化調整区域になっていることから、住宅、商業施設及び温泉施設などは開発・建設出来ず、東大寺や興福寺などの世界遺産から約2㎞ほどしか離れていない為、古都保存法に拠る歴史的風土保存区域や風致地区にも指定されている為、建物の高さは10m以下、建蔽率は30%以下などに押えられているとのことです。

これらの規制に拠り、この奈良ドリームランドの跡地(約298,000㎡)の再開発は困難な状況ですが、奈良県奈良市は、『規制を緩めるつもりはない』としています。


市街化調整区域
 (区域区分)
 第7条 都市計画区域について無秩序な市街化を防止し、計画的な市街化を図るため必要があるときは、都市計画に、市街化区域と市街化調整区域との区分(以下『区域区分』という。)を定めることができる。ただし、次に掲げる都市計画区域については、区域区分を定めるものとする。
  3 市街化調整区域は、市街化を抑制すべき区域とする。

建蔽率
 建蔽率とは、敷地面積に対する建築面積の割合のことを言う。

風致地区
 風致地区とは、自然的及び歴史的に重要な風致(自然環境など)を維持するため、都市計画法古都保存法などに従い指定を受けた都市計画区域内の特定地区を言う。


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