安倍氏の政権構想 新しい国へ デフレ対策：物価目標「二％」について、

　安倍氏が次期総理大臣に決まっているわけではありませんが、本人はその気になっている。大手マスコミも自民が勝利するようなことを世論調査として報じている。

安倍氏が文藝春秋　「新年特別号」　政権構想　新しい国へ　で述べている経済政策は、これまでテレビや新聞で報道されていることと、特に目新しいことはありませんでした。残念ながら、学ぶべきものは何もなかった。

本誌（文藝春秋）に書いてある安倍氏の日本経済の状況の認識と政策の要点は以下の通りです。

　日本にとって、喫緊の課題が経済対策であることは誰の目にも明らかです。
　現下の経済状況における最大の問題は、１９９７年以来の長引くデフレに他なりません。デフレは労働者の雇用を奪い、社会保障を危機に陥れ、国民生活を疲弊させます。

巷には、少子高齢化を迎える日本においては、デフレは避けられないという議論もありますが、これは誤りです。実際に多くの国は、人口が減少していても、デフレには陥っていません。なぜなら、政府と中央銀行が協調した金融政策によってデフレを脱却しているからです。・・・・

　そこで我々が政権を獲った際には、政府と日本銀行が政策協定を結び、明確なインフレターゲットを設定します。具体的な数字は、専門家との議論の過程で決まっていくわけですが、わが党としては、物価目標「二％」を目指すべきと考えます。

これに対して、野田総理や日本銀行は「日銀の独立性を脅かす」「財政規律がゆるむ」と批判しました。

日銀の独立性について、世界の中央銀行は政策手段については独立性が担保されていますが、政策目標については、多くの中央銀行は政府と共通の目標を定めています。それが、インフレ目標でありますが、日本の場合は、目標も手段も日銀の独立性に委ねられています。私は日本銀行が、市場において新たな建設公債相当分の公債を買いオペを行って買い取るべきだと、手段に係わることを申し上げました。・・・

一方でデフレから脱却するためには、金融政策と同時に財政政策も必要と考えています。国民の命や子どもたちの安全を守るための投資、地域が生産性を高め、競争力を得るための未来への投資は行うべきだと考えます。・・・

　この二十年間を振り返って、はっきりしていることは、名目GDPが増えれば税収は増えていくし、名目GDPが減れば、税収は減少していくという当然すぎることです。・・・

　私は今後の成長戦略のカギとなるのは、イノベーションだと思います。日本が誇る人材力と技術力と文化力を結集し、国家と人類が抱える「新しい課題」にブレイクスルーをもたらすような新しい技術やアイデア、創造的な取り組みが必要になってくる。

　上述の中でも、キモとなる部分は、政府と日本銀行が政策協定を結びインフレターゲットを、物価目標「二％」を目指すべきことと、その手段として日本銀行が、市場において新たな建設公債相当分の公債を買いオペを行って買い取るべきだということです。

上述の安倍氏の主張は、自民党の経済対策の基本モデルを代弁しているものと思う。彼の主張の肝心要の部分は、「日本銀行が、市場において新たな建設公債相当分の公債を買いオペを行って買い取るべきだということです」

　これを当方なりに解釈すれば、自民党政権になれば、新たな「建設国債」を発行して公共工事を行う。その建設国債分相当額の金が、市場からお金を吸い上げられることになるので、それに相当する額の公債を日銀が市場から買い上げて、その分の金が市場に出回るようにする。ざっとこういうことかと思うが、果たしてこれでデフレ脱却が可能かどうか疑問である、少なくともマイナス要因ではないという程度である。

　デフレ・インフレは、当たり前のことですが、需要と供給によって決まる。物価の下落は、デフレの結果である。「総供給－総需要」の差がデフレギャップ。日本のデフレギャップは、１９７０年代から始まっていると言われている（経済コラムマガジンほか）。日本経済が不振を続けているのは、何十年にもわたって、需要不足が続いているからです。生産技術の進歩とIT化によって、常に供給過剰が常態化している上に、為替の変動相場制の導入により、円高圧力（低価格の輸入品の増大）がデフレの大きな要因になっている。これが根本原因です。

　従って、日本列島改造論のような年数をかけての大規模な公共工事ならまだしも、安倍氏が主張するような、建設国債の発行→公共事業という程度では需給ギャップは解消しないだろう。
（筆者は狭い日本、これ以上自然環境を破壊するような大規模な工事には賛成できない)。

　自民党の政治家のなかには、デフレが改善しないのは日銀の金融政策のまずさにあると信じている者がいる。山本幸三衆議院議員もその一人、予算委員会の席上でも、白川日銀総裁を槍玉にあげている。彼はそれを自身の著書「日銀につぶされた日本経済」、自民党の惨敗の真相は、日銀の金融政策にあり、日本再生のシナリオは「インフレ目標政策」にあり　などと主張している。だが、問題は自民党自身のアメリカの言いなりの政策が招いたものであることを忘れている・・・小泉・竹中の構造改革と市場原理主義の行き過ぎが、国民の生活を破壊し、地方経済を破壊した。

この続きは、筆者の日本経済回復のための幸せの大風呂敷を広げたいが、それは選挙後になる予定。 

johmodoki：

考察、 

次期首相になりそうな安倍氏の考え方を紹介して下さってありがとうございます。経済学に疎い当方には判断が難しい内容もありますが、今後の同氏を監視するための参考にさせて頂きます。 

ところで、諄いようですが後釜候補のあの人物について少々。ある昼間の番組で「今、お酒を飲んでいますか？」の問いに石破茂が「ええ」と答えたとの話を聞き及びました。この話を伝えてくれた方は、「いつもながらに、お目目が座り、ほっぺがリンゴ色でした。」とも。 

冗談やありまへん。飲酒が悪いとは思いませんが、あの人物は冷静な対応が必要な時に酒気帯びで「今だ、国防軍を出撃させろ！」などと言い兼ねない超危険人物ではないですか。 

話を伝えたくれた方の表現からアンパンマンの顔を想像しました。その実体は黴菌マン？（笑） 

いかりや： 

先釜も正式に決まっていないのに、後釜候補の話は気が早すぎる（笑）けれど・・・、

イシバさんは、政治も酒気帯び運転でっか、どうりでいつもお目目が座って粘りつくような話しぶりが、気になりますた。イシバさんよ、お酒飲む時と場所のけじめをつけなあきまへんで！ 

「国防がライフワーク」、防衛政策通とか、「軍事マニア」「防衛オタク」とか言われています、特に軍艦が好みで事務所に軍艦のプラモデルが置いてあるとか？ 

「軍事を知らずして平和を語るな」という本（共著）も書いておられる。この本読んでもいないのに、批判する資格はないけれど、題名からしてちょっとおかしいと思う。わては「戦争を知らずして平和を語るな」が正解やと思うがなあ（笑）。それを「軍事を知らずして平和を・・・」というところが、やっぱ軍事オタクのお宅（笑）たる所以かも・・・。 

それにしても、趣味と政治の現実とを混同したらあきまへん。

 木綿：
一寸先は闇
この国の為政者たちは、総理なんか誰だっていいよ、実際に運営してるのは、わしらの総意なんだからと思ってますよね。彼らに都合の悪いことしようとする総理なんか、すぐに首とりにくる。マスコミ使って。

　安倍総裁は、彼らの評判は決してよくないんじゃないかな。マスコミの動き見てるとそんな気がする。いろんな妨害をこれから仕掛けてくるんじゃないかな。もちろん、安部氏が彼らと妥協すれば、長期政権でしょうが。そうはならんケースのために、この国のハンドラーたちは石破氏を確保してあるんだと思いますね。総選挙後は安倍氏と石破氏（を押す人たち）との間のつな引きが、安倍氏の出方如何でさっそく始まることでしょう。

　一寸先は闇。ことふりにたりだけど、こればっかりはいつでも真実でしょうね。

いかりや：
＞こればっかりはいつでも真実でしょうね。

　ハトヤマが気に食わんと言って、引きずり降ろされた。菅の後釜には野田が用意されていた。

選挙で民主は倒壊すること間違い無し、次は自民政権になることが予定されている。アベちゃんがダメなら、後釜もほぼ決まっている。親会社の意向で、子会社のCEOは決められて行く・・・。