首相の靖国参拝に関して、今日午前の閣議で「神道形式によらなければ公式参拝であっても合憲」との答弁書が閣議決定された。これは中曽根内閣の85年の見解を踏襲するもので、同内容の答弁書は01年5月にも閣議決定されている。先日の大阪高裁判決の傍論での訳のわからない「違憲意見」に対する回答という意味合いを認めるにやぶさかではないが、「二拝二拍手一拝によらなければ政教分離に違反しない」などというのは浅薄な考 . . . 本文を読む
連日取り上げている、普天間飛行場移設問題の最新情報。審議官級協議が合意に向けて多少進展している模様である。今回はコメント抜きで記事だけ紹介しておきます。
(参照記事1)
[普天間移設「合意近づいている」 細田長官 審議官級協議に期待]
細田博之官房長官は二十五日午前の記者会見で、焦点となっている米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設問題について「(日米間で)若干の違いはあるが、かなり(合意に . . . 本文を読む
首相の靖国参拝をめぐり外相会談の中止を示唆していた韓国の潘基文(バンギムン)外交通商相が、一転して、27日から3日間の日程で来日し東京都内で町村外相と日韓外相会談を行うことになった。こちらがいちいち取り合わなければ歴史認識の問題は外交カードになり得ないことが如実に示されたではないか。日本との関係が壊れて困るのは向こうなのだ。小泉首相とも会談を行い、その中で首相が「不戦の誓いを込めて参拝した」と弁 . . . 本文を読む
昨日に引き続いて、消費税率アップ関連です。単なる記事紹介ですが、読んでみてください。参考記事1と2をあわせて読めば、消費税を上げてでも福祉の水準を現状より低下させるなというのが国民の多数意見で、その方向で粛々と進んでいるんだと納得できると思います。具体的税率に12%という数値が上がっていますが、とにかく2桁は間違いないでしょう。あくまで勝手な予想ですが、まずは10%なんじゃないかと思っています。 . . . 本文を読む
今、消費税増税が将来にわたって不可避でないと思っている国民はほとんどいないのではないかと思う。昨年の年金改革で国民年金の国庫負担を3分の1から2分の1に上げた。その財源としては消費税以外に考えられないからである。ところで、国庫負担が2分の1にもなれば「国民年金を税方式にすると負担と給付の関係が明確でなくなる」という保険方式維持を維持する大義名分の説得力が低下するような気がする。単に私の「研究不足 . . . 本文を読む
「匿名性は根本的に熟慮と相容れない」これは、私がブログを始めようと思い立ったときから常に頭の片隅に置いている警句である。ちょっと決め付け過ぎのような気もするが、戒めの言葉として受け取る分には有益なのではないかと思う。これは、チャールズ・カプチャンという学者が書いた『アメリカ時代の終わり』という本の中に出てくる言葉で、インターネット社会は情報へのアクセスを容易にするが、逆に広範な意見や事実に触れる . . . 本文を読む
いうまでもなく、台湾の李登輝・前総統は新生民主台湾の父である。彼は台湾の民主化を果たし、「台湾人意識」を確立させ事実上の独立を勝ち取った。李登輝氏は、このたび約二週間の訪米を終えた。その間、米国の各主要都市において「民主国家台湾」と「独裁国家中国」を鮮やかに対比させる演説を繰り返し、米国人の心に訴えるもの大であったと思われる。
今後の東アジア情勢は民主主義対独裁主義の側面を持ってこざるを得ない . . . 本文を読む
当ブログで重点的に取り上げている在日米軍基地の再編問題であるが、普天間飛行場移設問題をめぐって最悪の方向へ進もうとしているように見える。米国側は、名護市沖の浅瀬埋め立て案を主張し、日本側はキャンプ・シュワブの兵舎地区と海上の一部埋め立てによる「沿岸案」に固執し歩み寄りが見られない。そして、ついに、大野防衛庁長官が「2プラス2(日米安全保障協議委員会)中止もやむなし」と発言するに至った。
日本側 . . . 本文を読む
情報化社会において、インターネットにまつわる安全の確保は、大きく分けて二種類ある。一つはインターネットそのものをサイバーテロのような電子的攻撃から防衛すること、もう一つはインターネットを用いた従来型の犯罪を防ぐことである。残念ながら、日本では両者ともに取り組みが立ち遅れている。前者は、防衛庁や総務省などを中心に各省庁の緊密な連携のもとに対策を進めなければならない。私はその機能に諜報部門も加えた「 . . . 本文を読む
先日「最大級の排出量取引事業へ」という記事において、新日鉄と三菱商事が中国でクリーン開発メカニズム(CDM)を利用した温室効果ガスの排出権獲得を伴うプロジェクトの計画について紹介した。それは、実現すれば世界最大規模であるものの、あくまで計画である。今日はCDMを用いて世界で初めて排出権獲得が実際に認められた例を二つご紹介したい。CDMの仕組みについては、前掲の記事を参照していただきたいのだが、排 . . . 本文を読む
米国のラムズフェルド国防長官は、中国を訪問し、中国のミサイル戦力を中心とする軍事力増強に強い懸念を表明するとともに、中国の軍事力に関する透明性の向上を重ねて求めた。これで、米国の対中戦略が一層明らかになった。冷戦下では、米ソが互いに軍事力に関する透明性を保ちながら、相互に核で抑止し合った。もちろん、中国はソ連のような世界超大国ではないが、地域大国と認め冷戦下におけるのと同様の戦略をもってこれを封 . . . 本文を読む
温室効果ガス削減に関する京都議定書に定められた、京都メカニズムと呼ばれる削減措置の制度に、クリーン開発メカニズム(CDM)というのがある。これは、排出削減目標を掲げた先進国と、削減目標を課せられなかった途上国との間で温室効果ガス削減のプロジェクトを実施した場合において、一定の認証手続きを経た後に削減量を両国で享受できる制度である。途上国の開発と環境保護の両立を図ろうというのが目的だ。もう少し具体 . . . 本文を読む
本日、皇后陛下の御誕生日すなわち地久節を迎え、心からお祝い申し上げます。
さて、天皇誕生日を天長節、皇后誕生日を地久節と呼ぶと、右翼だとかアナクロニズムだとかご批判を頂戴するかもしれませんが、天長節・地久節というのは中国の古典老子から来ていると言われておりまして、その内容が両陛下のお姿をよく表していると思うので好んで使いたいのであります。
天は長く地が久し、天地の能(よ)く長く且(か)つ久しき . . . 本文を読む
19日午後に開かれた小泉純一郎首相と前原誠司民主党代表による初めての党首討論について簡単な感想を書いておきたい。
内容は、主に前原氏の得意分野とされる外交・安保問題に絞られていた。靖国参拝問題と日中関係、米軍再編などである。
靖国及び日中関係に関しては、前原氏の主張は「靖国神社参拝を強行し、日中間の戦略的、包括的対話の道筋が閉ざされた」というもの。これは旧態依然の野党の主張である。これに対し . . . 本文を読む
前回の記事では、いささか興奮しすぎて「研究」からは程遠いものになってしまったので、今日は多少冷静に見つめてみたいと思う。
中国は、17日の小泉首相靖国参拝を受けて、正式に町村外相の訪中を拒否した。望むところである。というのは、とりたてて喧嘩すべしというのではなく、外相会談を行っても最大の懸案である東シナ海のガス田問題が進展するとも思えないからである。中国は外相会談などやりたくなくて仕方なかった . . . 本文を読む