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衣・考

松本衣デザイン専門学校校長・太田が、衣服とその周辺、デザイン他について感ずること考えることを書きます。

ファッションショーの変遷・・・・・

2010-07-20 09:52:42 | 衣・考
ファッションショー(?この言い方?疑問としても)について。

小さいながら70年を超えるわが校の歴史から・・・まず・・・・・・

50年、60年前にもファッションショーをやっていたようです。

戦後すぐなど、「洋服」そのものが目新しかった。

疎開先の中国でヨーロッパ文化に触れて「洋裁」を身につけて引き上げ帰国した創立者が、松本に学校を開いた。

その作品発表会を、見よう見まねのファッションショーらしきものにした。

そのころの写真をみると、モデルさんは「美女」揃いだ。

200人以上の在籍生徒がいても、出演者はおそらく10名程度。選ばれたモデルのみ。

ファッション自体が街よりも洋裁学校の方が早かった時代だ。

その後・・・・・時代変わって、社会もかわって・・・・

三宅一生が、黒人モデルを使った・・・・・

アレキサンダーマックイーンが、義足の人をモデルに・・・・


・・・・私が校長になってからは、学生作品の発表は「ファッション」の発表ではない、と考え

「人+服」として、ショー形式で続けた。

「人・・・」なのだから、モデルを選ぶのはおかしい!全員出演にしよう!と

メガネの人(その頃のメガネは決してオシャレではなく・・・)も松葉づえ(これも死語?)の人もそのまま出演した。

そのころ、ある県立高校の先生から電話がかかってきた。

「お宅のファッションショーをみた高校生が、杖ついた人がモデルとして出る学校なんて、入学したくない」と言ってます、と。

2001年には「ユニバーサルデザイン ファッションショー」を企画しました。

近在の老人施設や、身体に障害を持つ人たちに呼びかけをし、学生と1対1になって衣服デザイン、製作をし、当日のモデルさんにもなっていただきました。

たしか、車いすが14台並んだ場面もありました。

先日、学生が、「長野県赤穂高校のファッションショーを見てきました・・・・」

と話してくれました。その中で、

特に、「車椅子に乗ったモデルがかっこよかった!・・・・」と。

時代はここまで来たのですねー。

高校の先生から電話がかかってきてから・・・・・20年になります。

で、今年は、

SOのアスリートがモデルです!9月26日(日)です。

安曇野生活は虫と同居です・・・・・

2010-07-19 10:40:04 | 衣・考
エコとかロハスとか言って、雑誌では美しい写真ばかりですが・・・・・

自然界に近ければ近いほど、それは、野生の動植物との同居に近くなるのです。

梅雨が明けたら、一挙に蚊の類の虫はいなくなりましたが、梅雨時には、朝の門燈の下は、虫の死骸の山です!

死骸が土になる、ということがよく見えます。

我が家など、蟻天国の真上に家を建てたらしく、ある時期(今もですが)になると、蟻の行列が数日間、家の中を続きます。

住み始めたころは、人に聞いて、さまざまな「蟻対策」を試みましたが、今では「年中行事」としています。

衣類(絹、毛)につく虫の数も半端ではありません。天然の防虫剤などまるで効き目なしなので、仕方なくTVコマーシャルしているものを、30年目にして使い始めました。

同じ安曇野でも日当たりのよい地域はいくらでもありますから、そういう地域に住む知人たちは「問題ない」らしいです。

我が家は、林の中で湿気も多いので、虫も暮らしやすいというわけです。

私もそれを理由に引っ越したい、とは露ほども考えないし。

林の美しさや香りに魅了されていては。

家の汚れも、ほとんどは「虫」です。虫の糞が家を汚します。

それも仕方ないことで・・・・

この連休は晴れが続き、庭仕事も洗濯も、繕い物もはかどりました!

昨日朝は「クマを見かけた情報がありますのでご注意ください」とスピーカー車が巡回してきました・・・・・・・

住み分けはなかなか難しいですねー



写真はクモの巣とクモが綺麗に写った!のですが・・・・・写真が小さくなると見えないですねー

安曇野で3連休!

2010-07-17 09:38:30 | 衣・考
3連休初日と梅雨明け初日が重なった!

安曇野生活満喫開始!

朝9時の気温は24℃。室温19℃。晴れ!さわやか信州そのものです。

犬の散歩させながら、野生のラズベリー摘み・・・・・シャッターチャンスも多く・・・

帰ってくると朝食が待っていて、ラタトゥーユとオムレツでフレンチ風。・・・・休日はなぜか?こうなる。ちょっとうれしい!

ゆっくり朝食後は、2度目の洗濯機もできあがっていて、草むしり。

疲れたので、PC.・・・・腕が震えてます・・・・

3度目の洗濯も終わって・・・・・

次は、掃除、犬猫交通整理・・・・・野良?猫2匹までもがうちでご飯を食べるようになっていて・・・・でもうちの子たちとは仲が悪いので、しかもうちのはやられっぱなしなので・・・・・家事のすき間でこれをやるのが忙しいのです!

スタート快調!

オシャレの視点距離

2010-07-16 09:59:50 | 衣・考
繰り返し書いていることではありますが・・・・

歳をとってくると・・・・なのか、その人によるのか・・・

は、わかりませんが・・・

「どのくらの距離で見られることを想定するか」で、オシャレの作戦は相当違ってくると思う。

たとえば、女性政治家の場合、

「TVで国会中継されたときに存在感をアピールできる服装を心がける」

と聞いたことがあります。それも人によるのでしょうが。

それをきいて、だから、アップになると困ってしまう!のか、と感じ入ることも。

「赤い服」を着る政治家が多いのもその理由でしょう、きっと。

われわれの日常はどうでしょう?

もっとも近い距離の関係は恋人同士。でもこれはもう、オシャレなど関係ない話で・・・・

たとえば、4畳半でのお茶会。・・・数10センチから1メートルの視点です。

ホテルの広い会場でのパーティー。距離があります・・・・

では通学、通勤では?

作戦が見えてきましたか?

パリやミラノを歩くと、・・・・最近の東京オフィス街なども・・・

建物が大きくて、視界が上に伸びたり、拓ける空間では、見方も見え方も異なってきます。

だから、服のデザインも文化自体が違ってくるわけですが。

プロポーション、シルエットなどを重要視してきた文化と、

色柄を重視する文化・・・・、

映画「パリ20区、僕たちのクラス」みました。おススメします。

2010-07-15 09:33:33 | 衣・考
映画評で、製作方法などは話題ですが・・・

移民の子供たちの「個性」に圧倒され、授業風景に圧倒されました。

日本の中学校と、こうも違うか!と。良くも悪くも。

とにかく、生徒も教師もしゃべる、しゃべる、しゃべりまくる・・・・主張する

これは、われわれは負ける!

国語の授業、という設定ですが、とくに文法を指導しているので、話題は何であれ、教師側は、詳細に、くどく繰り返し注意しつづける。文法も態度も・・・・

生徒の側は、文法などそっちのけで、教師へ多岐にわたる自分の疑問をぶつける。

教師は、それに応えつつも授業をすすめる・・・

圧倒的なアイデンティティー!

移民だから?(クラス中が移民の子供)

15歳ぐらいで、全員が、すでに自分史の背景、境遇を自覚している。だから、強烈な個性を発揮する。

ドキュメンタリースタイルで、唯一のドラマが「退学」なのだが、

「退学」は移民前の「国へ戻る」ことにつながる・・・・・

子供が「生きようとしている」感じが伝わってくる。

また、教師も一生懸命、結構熱血漢だったり「熱心な教師」ぞろいなのだが・・・・

生徒が多民族なのに対し、教師側はほぼ全員フランス人らしい。

その対立文化も際立つ。

生活や人生の苦労のレベルが大違いなのだ。

と、こんな風に、観る者によって、様々な見方をさせるために、「ドキュメンタリー」スタイルなのだろう。

これが演技なのだから、また凄い!

おススメします!

30年ぶりぐらいの岩波ホール、古くてもきれいで落ち着いた、やはりよいホールでした。

梅雨どきに「ウール」おススメします・・・・・・

2010-07-14 08:52:00 | 衣・考
専門学校の学生時代、教師が梅雨の時期になると「ヨーロッパでは、夏にもウールを着るのですよ」と繰り返し語ってくれた。

そのころは「・・・・それがおしゃれなのか・・・・?」ぐらいでいた。

数年後に、2年間の滞欧生活(ジュネーヴ)をすることになって・・・・・

真夏の木陰には、ウールのカーディガン必携!を実感した。湿度が低いので、木陰は実に涼しいのです。

その後、30代も後半になるころから、「梅雨時にはウール必携」となっています。

それは、

本日の安曇野朝の気温はたぶん・・・・20℃ぐらい、雨。松本9時は24℃。

私の本日の服装は、雨対応で、

ポリエステルのスリーブレスブラウスに、薄手ウールの長そでカーディガン(冬物です)。

一昨日は、麻のブラウスに、同カーディガンでした。

ボトムは、3ウェイストレッチのパンツ(ポリエステル+?)です。

・・・・体感温度は、男性まで含めると2,3度以上の開きがあるようですので、そこは考慮するとしても、

梅雨時、麻、ウール、化学繊維は、「湿気」を感じさせない繊維です。

「ウールは暖かい」だけではないのです。

そういえば、アフリカの砂漠地帯で、40度を越す地域での、太陽熱遮断のために用いられる衣服も、ウール100%であることが必須だと、読んだことがあります。

「ライフスタイル」とはこういうことでもあります・・・・

SO松本のオリジナルTシャツ「デザイン画」選考会

2010-07-13 08:59:01 | 衣・考
昨夜は、SO松本の10周年記念行事の一環で「オリジナルTシャツ」を製作、販売するにあたり、

Tシャツにプリントする「デザイン画」の選考会に出席しました。

選考委員は、わが校から3名(私と学生のS,F)。SO松本事務局から4名。ボランティアさん3名。・・・総勢10名。

応募者は、SOのアスリートと、松本市内の中学生。

60点余りが集まっていました。

中学生のはどれも「力作」、工夫と知恵の饗宴、大人顔負け!・・・・・どこかで見たことある!?というものもちらほら・・・・・

アスリートのものと分けてあったわけではないのですが、

ほとんどのものが、歴然と違いを表明していました。

そのことにまず、少しびっくりしました。

投票の前に数分全体を眺めて・・・・・・さあ、ひとり5点持ちで投票。

迷うことなく、ほぼ瞬時に投票できました。

他の人は、迷いつつの方もいました・・・・

結果は、「8点」を採用としました。

内2点が中学生作品でした。応募は中学生作品のほうが多かったのですが・・・・・・

歴然と違う作風について;

結論から言ってしまえば、アスリート作品の方に、圧倒的魅力があるのです!

どれも、ほとんど・・・これは何なんだ!

横にいた人と雑談した。

「中学生と言うのは、ちょうど生意気になってきたころで、自分を大人に見せたいのですねー。

知識や知恵を見せたいのですねー」と。

大人としては、その行為は理解できるし、ほほえましくも感ずるのですが、「目の前にある作品1枚」を選ぶとなると・・・・

うまく見せたいという「いやらしさ」が気になって、どうしても魅力として見えてこない・・・・・

中学生本人や、指導される先生にとっては、「本人の魅力を発揮する」ということがいかに難しい年頃なのか、がよくわかりました。

というわけで、・・・・・

このことは、専門生、大学生の作品づくりにもおおいに考えるべき問題であると思うので・・・・

考えてみてください。

選考に立ち会えた、投票した学生は・・・・・わかったかな?


1年生の東京研修!

2010-07-12 09:38:59 | 衣・考
1年生の東京研修旅行、ついて行ってきました。

引率ではなく、後ろからついて・・・・

1年生のは、何年かぶりのことです。10年ぶりぐらいかな?

無事、元気に全員が帰ってきたので・・・・100点でしょう!

途中あれこれ考え、学生にも聞いてみたりすると、高校などの研修旅行に比べると、随分過酷な課題なのかもしれません。

まず、「いつもの仲良しグループ」ではない人と3人グループを組んで、スケジュール、訪問地などの計画をたてます。

これが最重要なのですが・・・・・難航していましたねー・・・

なかよしではない人と、どうやって声かけあうか・・・いやだなー・・・と

でもなんとかやってくれました。

2日間でしたが、大きな成長がみられました。

課題として購入してきたものを見せ合って、・・・・・・・

収穫あり!の報告会も終了。

あとは、レポート提出です。

私の反省は・・・・・

スケジュールを(土)(日)に設定したことです。

最近の若者は「混雑は苦手」なので、(土)(日)の原宿なんか体験してしまったら

「東京暮らし(就職)ぜったいやだ!」となってしまうのではないか?

で、1年生にきいてみました。

格安のJR週末切符がよいか、落ち着いた平日がよいか?

4ぶんの1が、平日を希望しました。

というわけで、「反省」しなくてもよかったという結果です。

それにしても、竹下通り(一人ならぜったいさける)の混雑のすごかったこと!

梅雨どきなのに、お天気も我々の味方でした・・・・

・・・・・・・・・・・・・・

写真は、国家資格「商品草食展示検定」3級、今年の課題練習作品です。

知らない世界を理解するということ・・・・

2010-07-09 08:56:42 | 衣・考
今年の「衣コレ」は「コラボ」です。

今までお付き合いのなかった団体と理解を深めていく必要があります。

昨日打ち合わせの中で;

N氏「プロだと思ってたんですよ・・・・」ほぼ開口一番の言葉でした。さすがに、その後のせりふをにごしてはいましたが、

真意は、「あなたがたプロではないんですね」と言いたいらしい。

何のプロか?の捉えが、実は誤解の始まりなのです。

N氏は「ファッションショーをやってほしい・・・」という一途な願いだけで、わが校へ駈け込んでこられた。

わたしは「学生とのコラボレーションならおもしろい、やりましょう・・・」とお応えした。

そのまま、お互い、自分の側の思いだけで3カ月、準備をすすめてきた。

で、われわれの専門は、「ショウ―ビジネス」でもなければ「ファッションショー、イベント」でもない。

専門は、若者指導なのです。

衣服デザイン、製作、スタイリングからショーをつくりあげるまでを、学生に対して指導することのプロなのです。

しかも、その過程において、学生のひとりひとりの成長を促すようしかけ、支援していきます。

企業のように、リーダーが引っ張るのではなく、全員が主体性を持って動けるよう支援するのです。

ですから、我々の方法は、今回も同じです。

集まったメンバーとつきあいながら、そのひとりひとりの個性を、どうやったらもっともっと発揮できるかを考え、その気になって、本人が楽しめるか・・・・

ですから、大切なのは「過程」です。

というわけで、N氏のおしゃるとおり「プロの興行師」では決してありません。

自分の専門外のこと、というのは、こんなに理解しがたいものなのだなーということを、あらためて思い知らされています。

ほとんどの場合、ほとんどの人間が、「自分の専門は深い・・・」と考え、知らない分野のことは「簡単・・・」と考えてしまいがちです。

私も例外ではないことを自覚します。

つい、「ちょっとでいいから、力かして・・・・」と言ってしまって・・・・反省するのです。

でも、昨日は、お互い、しっかり話ができて、・・・・・

この先に希望をもつことができました!




太陽の力・・・・

2010-07-08 08:50:33 | 衣・考
今朝の安曇野。

朝5:30の気温は、たぶん17度Cぐらい?

久しぶりに気持ちのよい晴天!

ひんやり心地よく、湿気も感じない

北アルプスの前山のふもとに、ふんわりと雲が漂う程度、・・・あとは青空!

こんな日は夕立覚悟で、自転車通勤!

自転車で風を感じたくてたまらなくなるのです・・・

朝露は輝いて・・・・田の稲も順調な様子・・・・・

太陽が私のエネルギーになる!と心底思います。

厳しい自然環境に苦しむ人が多いというのに・・・・申し訳ないです・・・