衣・考

松本衣デザイン専門学校校長・太田が、衣服とその周辺、デザイン他について感ずること考えることを書きます。

モノを「つくる」ということ?????

2008-08-30 10:02:32 | 衣・考
人間の「つくる」という行為こそが、環境破壊の元凶だ、と言ってしまうこともできるのでしょう。

でも、それを押してでも「つくる」ことは、我々にとって必要な行為であると、私は確信しております。

それは、よく言われる、「指先を動かすことで脳の発育を助ける」こともそうでしょう。

そして、近頃思うのは、「発散行為」である利点です。

科学技術の日々の進歩によって、「発言」をはじめとする「表現行為」は、どんどん増えています。

100年前に、どれだけの人が、言葉や文章、考えを公表できたでしょう。

それに引き換え、今、こうして、何万人が、公表する行為をしているでしょう。

でも、「身体をつかって表現する」ことの一種である「つくる」ことをする人の数は、減っていると思われます。

「作ってみせる」ことは、大変苦労の伴う行為です。思うようには仕上がらないのが普通です。つくる過程は、工夫の連続です。思い描く作品イメージと、現実の手元とのギャップ・・・・・

必ず、何度となく「投げ出したくなる」ものです。

それでも「つくる」、というのが「つくる」ことです。

若者と30年以上、デザインやものづくりをやってきて、「つくる」行為と共に若者が大きく成長する姿を見続けています。

だから、「ゴミを出すから」という理由で、「つくってはいけない」とは決して考えません。

「つくる」先に、希望が見えます。

2008デザインコンセプト「地球コンシャス」です!

学生作品発表会としての「ファッションショー」9月21日(日)

松本パルコ 前の テント です。             

1年生の作品、完成!

2008-08-29 16:45:23 | 衣・考
今年の1年生は、夏休み補修授業で初めて「衣服製作実習」に取り組んだので、
26日の講評会が、デビューでした。

感心したこと;2名が、2作品を仕上げたこと(課題は1点でしたが)。
       スタイリングがよくできていた人が多かったこと。美しく、今すぐ       売り場に出したい感じ!
       特に、男性陣が、モデル選びが上手であること。その服が合う人を       選んでいた

自分の作品に愛情を持っていることが伝わってくるのは、見ているほうも嬉しいものです。

スタイリングをして、売り場をイメージし、更には、お客様がどう着てくださるかまでイメージして、やっと完成です。

「つくる」ことのおもしろさ、奥深さを実感してほしいということが、1年生への願いです。

ホテル暮らし 4

2008-08-25 11:16:19 | 衣・考
ダメなホテルの話3つめです。

81歳の母が、夕方5:30ごろにラウンジで「ここでサンドイッチが食べたい、暖かい牛乳と・・・・」と言い出した。姪も賛成したので、フロントへ・・・

「5時までです・・・・。6時からレストランが開きます。」

私「では、ルームサービスをお願いします」
返事「ルームサービスはやってないんですよ」

歩いて行けるところには、お店は1件もないのですよー・・・・?????

母と姪は不満顔(だった。たぶん・・・)。私は困った!
・・・・・・
3人、動かず・・・・

フロントのお姉さん、「少々お待ちください、きいてきます」

かなり離れたところから、リーダー格らしき人と、こちらを見ながら話している。

(感じわるいですよー)

「時間がかかりますが、よろしいですか?」
私「はい、では、30分待ちますので、お願いします。」

結果としては、13分ぐらいで、持ってきてくれた。

でも、なんでこんなに苦労なの?

以上の話はすべて、R2つつくホテルチェーンの話です。

ファッションビジネスの現場でも、似たようなことが沢山起こっているのだろうなー、と思います。

うちの職場は?            

ホテル暮らし! -3

2008-08-23 09:19:44 | 衣・考
各部屋に新聞は配られない。これは、リゾートホテルなので「配慮」なのでしょう。で、ロビーには、そこで読めるように、重い閉じ具のついた新聞が置いてある。
ロビーは無人で、各種新聞があったので、「部屋へ持っていって読みたいのですが・・・・」と言うと
「それはダメです・・・・」と。

ホテルへ「暮らし」に来たので、また、連れの二人も好きなようにさせてやりたいので、部屋の空間のほうが何かと都合がよいのに・・・・・
新聞は読みたいし・・・・

これでもホテル????????  

ホテル暮らし!-2

2008-08-22 14:24:42 | 衣・考
早朝散歩をしていて、朝食をとるレストランの外を通りがかった。
レストランのテラスが、隣接するゴルフ場(森を切り開いてつくってある)の方へつきでている。
姪が「素敵!ここで食べよう!」母も賛成するので、準備中のボーイさんに「この席、予約したいのですが」と言うと、
「予約はできません」という返事。

そのとき、6:55分

レストランのオープンは7:00。われわれは、すぐに中へ入って座る準備ができているのに??????????

一見して、80歳を超えた老婆と、足の悪い子供づれであるのに?????

ホテル暮らし!・・・・・・

2008-08-21 16:53:19 | 衣・考
老後はホテル暮らしを・・・・・とは、今は考えもしませんが、子供のころ、藤原義江(字がわかりません?で、古い話です)はホテル暮らしだとか、シャネルはずっとそうだったとか母が話すのをきくと、「憧れの世界」という感じがしたものです。

そのホテル暮らしを、3日間しました。認知症の母と、身体に障害をもつ姪を連れて。
そう、ホテルというのは、身体障害のある人にとって快適な場所である、と私は介助者の立場で勝手に思っている。

ところがところが、ホテル側はちっとも要求をきいてくれず・・・・・

と言う話を明日・・・・                  

イタリア報告ーアルバイト

2008-08-16 11:25:43 | 衣・考
在イタリア3年目に入ろうとするSさんも、一時帰国中。

フェレやヴェルサーチのドレスをつくるアトリエでモデリストをやっているけれど、和食レストランでもバイト。

そこでの、お客さんとの会話:
客「おすすめの日本酒を・・」
S「私の出身地の真澄です!」
その客が次にフランスワインの銘柄を指定して注文しつつ「ぼくの出身地のワインだ!・・・」

ミラノの結構高級な日本食レストランだそうですが、バイトでも、こんな会話を楽しめるのはいいですねー。

ところで、何語による会話なのでしょう?  

イタリア報告より

2008-08-15 09:23:55 | 衣・考
「メンズJK縫製」講師として、帰国中の丸山氏の話。

柴山さん(紳士服モデリストとして高名な)が、短期聴講生でセコリ校に来られた際、仕事ぶりを目の当たりにする機会に恵まれた。
柴山さんが組み立てたトワルの美しさは特別で、学校中の先生が集まって来られ
「まるでミケランジェロのようだ!」と絶賛したという。

(イタリア人が、ミケランジェロと言うのだから、2重に凄いことです!)

若いときに、そういう体験に、1度でいいから出会ってほしいです。

それこそ、人生が楽しくなるよね!    

楽しそうに働いている!

2008-08-14 10:42:32 | 衣・考
松本衣デザイン夏の恒例となった、丸山孝介のメンズJKセミナー、ただ今開催中です。
6日間で、クラシコイタリアのジャケットを仕立て上げます。

講師の彼は、松衣卒後にミラノへ留学し、以来在ミラノ9年、ミラノの会社で働いています。

今年も、帰国の予定は?ときくと「帰りたいとは思わないんですよねー。なんだか、イタリアのほうが、みんな楽しそうに働いていて・・・・」と言う返事。

実は、わたしも最近よく考えていた。人生、給料が高い、よりも、楽しく働く、がよいと。
若い人から、よく聞くようになったと思う。

「社員が、楽しそうに働いていたから、あの会社に決めます!」など。

社会の多くの人が、楽しく働いていたら、社会は変わるでしょうねー?

で、イタリアでは、「過労死」とか「職場のウツ」とか無い、と言うのだけれど、本当でしょうか?