衣・考

松本衣デザイン専門学校校長・太田が、衣服とその周辺、デザイン他について感ずること考えることを書きます。

年末!?・・・・・・・

2009-12-26 10:07:42 | 衣・考
毎年年末に考えることは、

なぜ、年末には、物事を片付けようとするのか?ということです。

やたら、年内に。年内に・・・・という気持ちになって、忙しさに拍車がかかってしまうのです。意に反して・・・?

昨日は、授業最終日。

といっても、衣デザインでは、学期末ではないので、「全員で30分掃除しよう!」

と掃除を始めた。

・・・・・結果、1時間半終わることなく続き・・・・・・

それはきれいになりました!

「年末の力」?

なぜか毎回、学生は燃える!大掃除に。達成感が快感だとか?・・・・衣服製作よりも?・・・・・

だれかが「マイナスイオン発生してる!・・・・・・」

「うーん、そんな感じする・・・・・・」

深呼吸・・・・・・

3階は無垢の木の床なので、・・・それをみんなでしゃがんで水ぶきしたので、樹の香りを私も感じた!

いいね!この体感!

こういうことが大切!と、口には出さなかったけれど嬉しくなりました。

よい「締め」となりました!

このブログは、いつ書くかお休みするかは未定です。

今後もよろしくお付き合いください。

布との対話・・・・

2009-12-25 09:40:34 | 衣・考
師走の騒ぎの中でも、校内には「ものづくり」の現場がぜいたくな時をきざんでいる。

わたしの1日の仕事の多くは、「片付け仕事」に追われているせいか、アトリエでの時間はとてもゆったりとしたぜいたくな気分になる。

とくに、今、4年生が、テキスタイルデザイナーH氏の布を衣服にデザイン、仕立てる仕事を依頼されている。その仕事の仕方・・・・・

学生も通常は「量産」のためのデザイン、製造を学んでいる。

最初はH氏に授業で、布の説明やコンセプトを話していただいた。

つぎに3年生、4年生全員に、デザインをしてみてもらった。

なかなか苦戦・・・・・・・

結果、偶然なのか?・・・・・4年目の2人のデザインを採用することになった。

1作めは、先日ここに写真を紹介しました。

今2作目です。

量産デザインでは「計画」を重要視するのですが、今回のような「作家もの」は異なります。

そもそも、出来上がる衣服は、量産ものではないのです。

そして、量産された布ではないので、テキスタイルデザイナーの思いやがストレートに伝わってきます。布の個性が強いです。それが魅力そのものですから、「生かす」ことが使命と言えます。

毎日が「布との対話」です。

1工程やってみては、次をデザインします。

副資材1つ使ってみては、また、次を考えます。

本当に楽しい、ぜいたくなやり取りです。

布の側の話や都合をききながら進めていく感じです。

いわゆる「アパレルデザイン」とは異なるということを、じっくり理解し、味わってほしいものだと思います。

よい機会をいただいたものだとおもいます。

まわりの学生も、ときどき覗いて「体感」してください。

誠実なものづくりを!

2009-12-24 09:41:09 | 衣・考
「ものづくり」では何を最も重要視するかは、それこそコンセプトの問題でもあるのですが・・・・・

「デザイン」というのは、必ず使う人がいるものです。

ですから、少なくとも、買った人を不快にすることがあってはなりません。

衣服の場合、「壊れる」ことは致命傷です。

「ほころび」や色落ちや、ボタン等の付属品がとれてしまうなど、もってのほかです。

1,2年生のうちに、自分でチェックを厳しくしてください。

教師にいわれなければOK、などありえません。

上級生では、本当に恥ずかしいことです。

「ファッション」の誤解のもとにもなってしまいかねません。

誠実な仕事をまず身につけたいものです。


人は成長する!

2009-12-23 14:43:42 | 衣・考
最近、人類の進化とか、文明の進化には疑問を感じておりますが・・・・

若者が成長していくのを見るのは、嬉しいものです!

昨日、学生の言葉;

最初は、先が見えなくておもしろくなかったのですが、やっているうちにおもしろく、楽しみになってきた!・・・・・

そうなんですよね、実は何でも・・・・

考えてみてください。

子供のころは、勉強の意味がわからなかったでしょう?だから、「点数」だけに関心があった。

でも、勉強すると、その道が前に拡がっていくいく感覚がわかる・・・

衣服デザインの勉強は、「ものづくり」をしながら理解するので、教師と学生が同時にデザインの考え方を共有しながらやっていく。

その関係性の中で、学生の成長ぶりがよくわかる。

上級生になって、教師と意見交換を対等にできる知識や技術が身に付いてくると、学生本人がおもしろがっていることが見てとれる。

こうなると、もう、大丈夫、あとは自力でやっていくでしょう。

本当に、短時間で、若者は、成長・変化するので、驚きです!

*写真(アトリエの学生)と文章とは、関係ありません。

突然の寒さではありますが・・・・・

2009-12-22 16:46:36 | 衣・考
今朝の安曇野

朝6時はおそらくマイナス7or8℃ ?

その時間に犬の散歩出発です。真っ暗・・・・

でも、東の空が輝き始めます・・・・

散歩から帰ってしばらく・・・・

朝食が始まるころに太陽が出ます。

その陽射しのながーいこと!

今まで陽など差し込んだことがなかったところが照らされて!

思いがけないところに影ができて・・・・

寒い地方の楽しみの一つでもあると思うのです。

空の美しさと、光と影。

3か月講座終了!文科省委託事業

2009-12-19 09:37:45 | 衣・考
9月にスタートした文科省委託事業・専修学校を活用した若者の就業支援対策講座
3か月が終了しました。

受講生の皆さんはよく励みました。

アルバイトを抱えながら、「自宅待機」を命じられた身で、自身や家族の病気を抱えながら・・・・・

など様々な事情で、正社員としての職についていない人が、ファッションビジネス業界へ転職するための方法、対策を、わが校講師も一体となって模索した3ヶ月でした。

専門学生とはあきらかに異なっていました。

15人定員の多くの人が、大学や専門学校卒の上、就業経験ありで、年齢が高い。

そして意欲が高い。まじめ。よく勉強する。

当然、他の専門を持っている。

本当にこういう人を活用できないのは社会の損失だと思う。

ご本人たちも、事情あって多少引き気味になったタイミングもあったかとおもいますが、それも、ほとんどの人が3か月で元通りの前向きになった!

あとは、お互いよい「出会い」のチャンスを生かすこと!!!!

今後も松本衣デザインは、ネットワークの拠点になります。

講座受講生の皆さん、卒業生の皆さん、また求人されるみなさま、ご活用ください。


川久保令、コムデギャルソン!

2009-12-18 09:38:25 | 衣・考
繊研新聞の特集連載、美術手帳、朝日新聞、ラグジュアリー展・・・・・・

私が目にしただけでも、ここへきて急激に大きく取り上げられている川久保、コムデ・・・・・・

偶然が重なったのか・・・・・

時代が川久保に追い付いたのか・・・・・

それにしても、追従するわけでもありませんが、頭書の姿勢をぶらさず、強く過激に、ファッションを刺激しつづけてくれるのは、ギャルソンだけかもしれません。

社会全体へ強くものをいう姿勢は、昔懐かしいような気持にさえなります。

本来、社会へ不満をぶつけるのは若者の役割であったはずです。

若者へ。強く明るい姿勢を見せてください!


特別講師・ビッグブランドのMD!

2009-12-15 14:34:21 | 衣・考
昨日は特別講師にO氏をお招きしました。

O氏は、外資ビッグブランドの3つのMDを経験され、10数年ぶりで
出身地松本のご実家家業を継ぐべくUターンされました。

予定を30分もオーバーしての「座談会形式」でした。

私の個人的興味は、MDの仕事内容もですが、「ヘッドハンティング」です。

新卒採用の2年後ぐらいに6社から誘いがあったということです。

エージェントを通じて「こんな条件ですが・・・・」と仕事中のケータイにかかってくるのだと・・・・

なぜ?ときくと、すでに上司が転職していたりして、そこからO氏の能力他の情報がながれているのだと・・・・・

すかさず「必ず現職以上の条件ですよね?」とおききすると「そうです」とのこと。

TVドラマや映画でしか知らない世界なので!!!!!おもしろいです!

また、ビッグブランドとはいえ、ジャパン社は小規模なので、O氏は採用時は「MD」でも、通訳、デザイナー、営業までやって、それがおもしろかったようです。

そこでまた質問!

通訳の役割で、デザイナー、MD、営業であれば、ご自分の持っていきたい方へ話をすすめるべく通訳してしまったりしませんか?

ああ、ありましたね、そういうこと・・・・・

などなど「裏話」というのはどこの世界もおもしろいですねー。

30歳代でお若いし、学校近くにいらっしゃるので、今後ときどきお顔出しいただくようお願いしました。

松本の街も変えてほしいです!

和の布、洋の布

2009-12-14 15:08:02 | 衣・考
テキスタイルデザイナーHさんの布を「着るもの」にデザインした学生M&Sの作品。

日頃はアパレル素材中心の勉強をしていますが、今回は「和」の布です。

これは解釈の問題でもありますが。

で、「和」ととらえ、布を生かすことに成功したと思います。

一重二重三重・・・・・それぞれの部分の違いが影のようで魅力的です。

細い縞が縦横斜めになるところも・・・・・

布幅も生かしています。

ボタンバックルは、透明プラスティックです。

2学期ADプレゼン&講評会!

2009-12-13 10:25:24 | 衣・考
3学期のスタートに、2学期作品のプレゼン&講評会を行いました!

翌朝学生が「昨日はおもしろかった!・・・・」と駆け込んで来るほど充実した時間でした。

私も学び、おもしろかったです!

以下、抜粋「語録」????伝わるかなー???;

Y&O(Nさんへ)
いいですねー!力強くて、明るくて、明快で!
日本の学生のデザインがが全体的に「暗い」がスタイルになってしまっている傾向ががあるが、審査する側から言えば、将来を未来をつくっていく人の姿という意味で、明るさと強さは切にほしいです!

Y(KAさんへ)素材、質感表現が魅力的ですね。

O(Kさんへ)縫製工場へ出す「仕様書」と言ってもいいようなデザイン画!就職試験では、このように「わかってください!」という姿勢のものが望まれると思います。


O(Aさんへ)語れるようになったねー!単語ではなくセンテンス、文章できちんと考えが表現できるようになった!3年目にして、やっとエンジンがかかった!これからだ!

Y(Oさんへ)ぜんぜんリアル感がない!
O      でも、それが魅力!

Y(Mさんへ)この中では最も「プレゼン」になってる!マップがちゃんとあるし
O      「就活」で企業に送ったものなので、気合も完成度もちがう!日頃からここまでやってくれないと、実は成長しない・・・・・

O(Nさんへ)いつもいつもフィットアンドフレアのロリータでいいの?学生のときは、いったん壊していろんな自分を発見してみるじかんではないかな?

Y&O(Iさんへ)最初からできてる。でも自分一人の世界で固まってしまっている。講評しにくい。崖から突きおとしてみたい・・・・・

O(Kさんがポップアートをベースにしたことについて)うまく使っていてきれなものにあがっているのですが・・・・

学生からの質問・・・アートをアイデアソースにしたとき、良い、悪いは?・・・・

Y;たとえば、1年生の衣服作品で、「カンジンスキー」があったけれど、私はカンジンスキーというのは、大変な精神性があって、見た目のことだけいっても、もっと軽く、透明感があるというような印象です。ともかく、いったんしっかりとそのアートを自分の中に取り込んで、もう一度自分で吐き出すというようにしてほしい・・・

O(Kさんの作について)中性性というか、人間であることも疑わしいような点が魅力?

Y(Mさんへ)何枚も描き直した過程を見せてくれて、よくなった!ことがはっきりわかる!最後まだ工夫の余地あり!人体と衣服のなじみはとてもよくなっている!

Y(KWさんへ)ポーズを変えたことで、ぐっとよくなった!
O      ポーズがシルエットを生んだ!

Y(Sさんへ)一番リアルだね!素材を生かしているし、・・・・プレゼンのセリフも単純明快でよい!
O     パターンナー合格したから、パタンナーの画になってる!