衣・考

松本衣デザイン専門学校校長・太田が、衣服とその周辺、デザイン他について感ずること考えることを書きます。

裁判員制度、殺人・・・・・

2008-11-27 09:21:05 | 衣・考
裁判員制度が12月から開始です。最初に裁判員になるかも知れない人に対しての通知が、間もなく届くにです。

「人を裁くなんていやだなー」というのが正直なところですが、日常的に事件報道がある社会をいろいろ考えると、

裁判官にまかせっきりではいけないのではないか?とも思います。

裁判官は、教養もあり、生活の安定も確保できている人で、イマジネーションも豊かなのでしょうけれど、「だれのこともわかる」ということはありえないわけで、だから、裁判という制度そのものもあるわけで・・・・・

社会人である責任、裁く制度に賛成している責任、が、われわれ1人ずつにあります。

また、心の隙間のような「感覚」を察知するのには、随分と個人差が大きいです。

ですから、参加しないわけにはいかないのではないか、と、最近になって思っています。

若い人も、他人事ではないですよ。

人間は社会的動物である・・・・・・

2008-11-25 13:14:37 | 衣・考
人間は社会的動物である、と言われます。

ですから「人間になる」ということは、社会性をもつ、ということになるわけです。

大人になる、とは、社会人になる、ということです。

専門学生というのは、まさに、子供世界と社会の境目に位置しています。

家庭とか学校は、社会の中では、もうひとつ「壁」に囲われた、安心できる世界です。

それが、社会へ出ると、自分自身が、「ひとりで風雨にさらされるのです」

松本衣デザインが社会と接している部分のひとつに、i-design club shop TO-YAがあります。

その店では、学生は自作を納品し販売します。お客様の声が直接きこえてきます。

接客態度、品質、諸々のクレーム・・・・・・

それでも多くのお客様は「学生さんだから・・・・」と甘い態度でご理解くださいます。
お客様に、社会に、育てられていると思います。ありがたいことです。

ごく最近「大問題!」発生しました。お客様に対して、謝罪のし様もないようなことです。

それでもお客様は、まるで攻めることはせずに、かえって励まし、再来店を約束までされました。本当に頭が下がります。

こうやって、若者は育てられるのだと思います。

方や若年者の犯罪が増えています。

大人としては、非難するよりも、社会背景を問題にしたり、このお客様のような態度で、若者に接していきたいものと思います。


作品講評会、検定試験、学期末プレゼン・・・・・・

2008-11-21 10:35:03 | 衣・考
もうすぐ師走!クリスマス!

その前に、学生は、毎日必死で勉強、勉強の日々です。

学校全体の盛り上がりが感じられます。

「生まれて初めて勉強した・・・」とか

「高校入試以来,がんばってる・・・・」とか、聞こえてきます。

そんな中、必ず「引いてしまう」人がいます。

体調、気分、失恋、家庭状況・・・・だれにも事情はあります。

そう、だれにもあるのです。

でも、生きていくのです。だから・・・・・練習練習・・・

松本衣デザイン学生へ

2008-11-20 09:15:48 | 衣・考
来週に迫りました学期末「講評会」と3学期衣服製作実習のDCのために、確認です。

準備すべきもの;
1 作品(当然DCの時点ではデザイン画になります)
2 コンセプト「地球コンシャス」のビジュアルイメージ
3 ファッションマップ
4 テーマ

上記を説明しますと、
1 作品は仕上がって、スタイリングも完成されていること。
  販売時の「売り」が明確であるといいですね

2 昨日のこのブログで、ヒントを書きました。
  わたしがOK出したのは、
    ・身近な風景
    ・土でつくられた歴史的建築物
    ・大理石
    ・信州の山の秋
    ・地球と人類
    ・エリックカール「はらぺこあおむし」のコラージュ
    ・手わざ        などです。
  もちろん、言葉ではなく、ビジュアル作品での提示です

3 ファッションマップでは、
    ・シーズン
    ・ターゲットイメージ
    ・オケージョン
    ・グレード
    ・色、素材    などを、できるだけ具体的イメージにして、美しくみ  せてください

4 テーマ は、この作品で、自分はなにをテーマとしてやっていくかを表明して  ください
    たとえば、パターン、縫製にこだわる。とか、スタイリングに時間エネル  ギーを費やしてみる、とか、マテリアル表現に挑戦する、とか

              

地球コンシャスのビジュアルイメージは?

2008-11-19 10:11:37 | 衣・考
3学期の衣服製作実習のデザインカウンセリングが始まりました。

学生は、各自コンセプト「地球コンシャス」のビジュアルイメージをつくらねばなりません。

難航している人へ、ヒントです。

地球コンシャスーーーその心は環境問題です

大きくとらえると、地球の問題は、地球温暖化、ゴミ問題、その他の災害、疫病増加、人口増加、エネルギー、食料などでしょう。

方や、地球のもっているエネルギーをとらえると、生命、肥沃、美、不思議、神秘などがあげられるでしょう。それを具体的な写真や絵やコラージュで見せてください。

で、課題は「服の形」に完成させることなので、自分のつくりたい服のイメージと、地球コンシャスのイメージとを結びつければよいわけです。

さらに忘れないで欲しいのは、「美しさ」です。

ファッションマップも忘れずに。       

ファッショントレンドのキーアイテム

2008-11-18 09:16:34 | 衣・考
ファッショントレンドを語るときの3要素として、色、素材、シルエットというのは、使い古された表現ですが、

で、今もそれは充分に重要ではありますが、このような設定自体にトレンドがあって

それは、今、質感と服種アイテムであろう、と私は捉えています。

花柄、グリーンが流行り、というのではなく、どんな質感にのったものであるかが重要です。

服種アイテムとしては、レイヤード可のワンピースでしょう。

このように、捉え方という根本のところがトレンドになる、ということを注意していかねばなりません。

安曇野 冬の風景

2008-11-15 09:52:17 | 衣・考
安曇野の風景が一段と美しさを増す季節です。

遠景の北アルプスは、日を追うごとに白くなっていきます。

朝もやに、朝陽が林の向こうから差し込む様は、言葉にならない美しさです。

そろそろ「朝の虹」の季節でもあります。

フォーマルウェア  ーレディース

2008-11-14 17:07:01 | 衣・考
男性に比べて、女性のフォーマルウェアはほとんど決まりがなくなってしまっています。
あるとすれば、弔事の場合ぐらいでしょう、現実は。

やはりこれは、「男性に付随したもの」という歴史からきているように思われるのですが・・・・・・

一人前であれば、もっと問題視されるはずです。

「壁の花」と言う言葉があります。女性が、パーティーのときに、壁にくっついて引っ込み思案な様を言います。
で、「花」なのです。

ですから、原則は、女性そのものの美しさもあるのでしょうが、「華やかさ」が求められるのです。

それが、言ってみれば、そういう場でのエチケットということでしょう。

これからは、男性が「壁の花」になりそう?・・・・・・・・

フォーマルウェア概論

2008-11-13 09:21:49 | 衣・考
フォーマルウェアに関しては、「学びたい、教えたい」よりは、疑問が多くてスタートしたようなものです。

何でこの時代にフォーマルなの?とまず思っていた。

学び始めは、「何コレ、差別社会を推奨?」と感じ・・・・・

今は、「ビジネスチャンス!」と考えている。

衣服の歴史を俯瞰してみれば、現在のファッションのルーツであるヨーロッパ衣服の源流は王侯貴族にあり、そこから現在に至るまでは、カジュアル化の一途です。
加えて「ボーダーレス」社会です。

すなわち、着るものに関して、何もルールがない状態なのです。
民族の違いもなく、TPOのちがいもなくては、楽だけれど「つまらない」ということにもなりませんか?
他人との小さな差異に喜びを見出すのが、ファッション商品の価値そのものでしょう。

そういうわけで、かなりうるさく、めんどうくさいのですが、それがおもしろくもあり、ビジネスチャンスも潜んでいるというわけです。

今月末、フォーマルウェア検定試験です。

フォーマルウェア知識

2008-11-12 09:38:52 | 衣・考
紳士編

フォーマルウェアのメンズJKでは、基本的に、「ディテールデザインがなく、シンプルであること」であるようです。

ポケットなし(にしたいけど、しかたなく付ける)、ベンツなしが基本と言う考えです。
ポケットもベンツも機能性を高めたものであるので「カジュアル」の象徴というわけです。
では、何が重要なのでしょう?

シルエットなのです。

身体のラインを美しく見せることが「つくり」の基本なのです。

そのために、ズボンにはベルトを使用せず、サスペンダー。
ポケットも、ベンツも最小限にして、身体のラインがくずれないようにします。

もっと基本は「姿勢」ということになるでしょう。

そのために、今でも中流以上の子女(特に男の子)は、14歳くらいになると、クラシックダンス教室に通わせられるのだとか・・・・・・

ドラマ「相棒」の右京さんを見てください。英国留学帰りという設定の人物で、まさに「絵に描いたように」英国風おしゃれを表現しています。