衣・考

松本衣デザイン専門学校校長・太田が、衣服とその周辺、デザイン他について感ずること考えることを書きます。

冬は野鳥観察・・・・・

2010-10-31 08:23:20 | 衣・考
庭に野鳥が見られるようになると

ああ冬が来た

と感じます

しばらく前のカケス・・・・・

今朝は、シジュウカラの群れ

シジュウカラは冬の間毎日のように決まった朝の時間に集団で現れます

今朝は、初めて気付いた鳥がつがいで来ていました

すぐに図鑑で調べてみると・・・・・・

なかなか「ピッタシ!」はないのですが・・・・・・・

ムシクイの種類のようです

スズメぐらいの大きさで、グレーの美しい背中、白い腹、首筋あたりに黒い線が入ってなかなかオシャレです

たまに樹の幹を上下する動きで虫をつつきます

ゲラの種類でしょうか????

特に関心をもっているわけでもないのですが、

こういう環境で自然に親しむようになり

目の前に鳥をみると

調べてみたくなって

調べてみると関心がわいてきて・・・・・・可愛くなって・・・・・・次の季節や来年も心待ちするようになる

というものです

私ぐらいずぼらだと

まずは自然があって・・・・・・そこから始まる・・・・と思います

生物多様性が話題ですが・・・・・

「中心化する周縁」

2010-10-30 10:35:32 | 衣・考
「中心化する周縁」

先日紹介した「DRESSTUDY」の論説のタイトルですが、

今年の松本衣デザインにおける「デザイン論」授業のキーワードとさせていただきました。

わかりきったことではありますが、これは何もデザイン界、服飾界を解説する言葉ではありません。

今、グローバル社会も、日本社会も、まったく同様の現象がおこっているわけです。

・・・・・

欧米文化の中からは、イッセイミヤケもコムデギャルソンも出てはこなかった。

「周縁」にいたからこそ「異なる提案」、「クリエーション」ができた。

今日の新聞で、フジTVを番組をリサーチにきた外国人(欧米人の氏名でした)が、

「日本人はなぜこんな変な番組がつくれるのか・・・・」と語った、と書かれていましたが、

「異なる文化」が、まだ厳然とある、ということではないかと思います。

であれば、外の人間が見ればそれは「変」であったり「新し」かったりするわけですよね。

・・・・・・・・

しかし、

衣服デザインの世界においては、

少なくとも、イッセイ、カワクボ、ヨージというのは、

「変」「異文化」としての認識を越えた存在として、確かな位置づけをされました。

世界のイッセイ、世界のカワクボであるのです。

その理由は、歴史的タイミングと実績であると思います。

・・・・・・・・

1枚の衣服を「好き嫌い」の視点で見ることもよいですが、

ときには、専門を学ぶ学生であれば、

上記3人のような人を「ライバル」と位置付けてみてもよいのではないかと思います。

衣服デザインの視点

2010-10-29 08:53:56 | 衣・考
久しぶりにオーダー[パンツ」のデザインを担当した。

依頼者は30年来の友人。

でも、布(古いギャザースカート)とイメージを送ってきて、フィッティング(試着)には来られない(遠方ゆえ)

「急ぎ」で、「安い方がありがたい・・・・」「お腹周りの脂肪が気にならない見え方に」というご要望。

で、考え方としては・・・

①できるだけ「手間いらず」のパターンとする(型紙がシンプルなら縫製も簡単になる。そうすれば安く速くできる)

②全体としてはたっぷり、ゆったりでもお腹周りはすっきり見えるよう薄手の布で「ヨーク」を入れる

③60歳代なので「着脱、とくに脱ぎやすく」裾口を小さくしすぎない。畳に座った時に、裾口が上へあがってくれる必要あり

④不足する布は古着を利用する

⑤ウェストサイズ調節を3段階できるように(ゴム入りですが、スナップボタンをつけてしまう)かつ、ゴムの交換可能な仕立て

⑥ウェストゴムがねじれない様に(2か所「手縫い」で止める。取り替えの時にほどきやすくするため)

⑦フィッティングは様々な学生など3名以上が試着する(私も着てみる)

⑧出来上がったら、「スタイリング アドバイス」を写真表示する。(これは、依頼者からの要望)

ざっと書いても、以上を

パターン、縫製してくれる人に伝えた。

今時「オーダー」ならば、「期待にこたえたい!」というものです。

素材は木綿、裏なし、ウェストゴム・・・・¥20.000-

見積もりを知らせたら「ありがたい価格!」と言われました。

・・・・・・

で、担当のデザイン論授業では、「グローバルな視点」を講義です。今から・・・・・

グローバルな思考と、細やかな気配りの「ものづくり」をしていきたいものです。

装飾品、アクセサリーをつける気持ち・・・・

2010-10-28 08:45:58 | 衣・考

年寄りの荷物の片付けをしていて

出てくる出てくる・・・・・

ブローチ、ネックレス、指輪、造花、スカーフ、ストール、帽子・・・・・・・

まあ長い人生なので、いつのまにかたまったものだろうけれど、

衣服以上に「どんな気持ちで手に入れ、どんな気持ちで身につけたのだろうか?」

と妙に想像してしまうのはなぜか???

そんなことをしていたら

ふと、つけてみたい気持ちがわいた。

ここ何年もほとんどつけないのが基本だった。

もういらない・・・・・と考えて、多くを

この夏に若い友人にもらってもらった。

でも残したものの中から・・・・・ほとんどが20歳代に買ったったもの・・・

つけてみました!ネックレス・・・・・

ちょっと嬉しいような、恥ずかしいような・・・・

こんなことで「気分」が生まれる!・・・・・われながら不思議!?・・・・

地方出身者、株高!

2010-10-27 09:23:34 | 衣・考
10月25日付け「朝日新聞」のコラム―「就活のススメ」地方学生よ 誇り主張を―

前略・・・いま地方の大学に注目が集まっている。学生がちゃんと勉強していること、ピュアであることなどが評価されているようだ。・・・中略・・・

・・・よく遊びよく学んでいる地方学生には「学生らしさ」がにじみ出ている。地方学生よ、「田舎者」の誇りを主張せよ。

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なんと、タイミングを同じくして、

我が「松衣生」の評価として聞いた言葉と同じです!

某大手アパレル採用結果の電話でです。

私「え!2人とも採用ですか?ありがとうございます。貴社であれば、相当な競争率だったでしょうね・・・・」

採用企業「ええ、おかげさまで。そうなんですが、貴校のお二人のような人は、都会っ子にはいないんですよ・・・」

私「??????」

相手「がんばり!があります。最後の面接でも、話を聞いた担当者が大変好い印象をもった、と言っております」

というわけです。

この会社は、4回の試験を東京本社で行うので、2人は毎週のように通った結果です。

で、2人とも、

この会社が始めての就職試験、2社め、という人たち。

試験で出会う他の学生は、20、30社すでに「不採用」と言われている、などきいて、

はじめて「現実」を知ったような次第だったのですが。

また、私から見れば、格別がんばりやの学生にも見えないのですが・・・・

松衣ブランド!

だとよいのですが・・・・・期待します。

安曇野、いよいよ紅葉です・・・・・

2010-10-26 08:54:04 | 衣・考
今年は紅葉が見られないのでは?と思っておりましたら、

今朝、突然!

北アルプスの前山が、見事に紅葉していました。黄色が多いですが、まさに「錦!」です。

昨日は1日中見えなかったのです。

寒さと引換の美しさ!です。

言葉にこだわる・・・・・・

2010-10-25 10:09:15 | 衣・考
コメントありがとうございます!

「洗脳」などと大げさな言葉は、不適切でした。

当然ながら、

「授業」において若者相手にはなしをするときに、「言葉にこだわる」ことを心がけておりますが、お恥ずかしい次第です。

・・・・・・

逆に、日常会話では、「つっかかる」ことなく、「意を解する」ことをこころがけておりますが。

「ぺちゃくちゃないと」をご存知ですか?

2010-10-22 08:50:51 | 衣・考
今や「全国的イベント」?になりつつあるようですが、

「ぺちゃくちゃないと」をご存知でしょうか?

日本では六本木でスタートして盛り上がってるのを体験した人が、

松本などで企画して回を重ねているようですが・・・・・

「ぺちゃくちゃ」で検索してみてください。

次回は、長野市で開催とのことで、参加出演する学生たちが

放課後熱心に資料作りをしております。

今回は特別バージョンで、出演は「学生」のみ限定らしいです。

参加はだれでも?と思います。

わたしも何度かみせてもらいましたが、

なかなか楽しいイベントと思います。

うちのだれかさんは、お相手との出会いまでありましたし・・・・・・・・

おすすめします。

DRESSTUDY ドレスタディ という雑誌。

2010-10-21 08:41:45 | 衣・考



「DRESSTUDY」ドレスタディ― という雑誌をおすすめします。

知る人ぞ知る、という雑誌だと思います。

82年創刊時から、私は「最も読みごたえのある雑誌」として愛読しております。


年2回発行。郵送のみで@¥700-

とくに今回はおもしろいです! 
vol.57

「中心化する周縁:ファッション展におけるジャパニーズ・ファッション(2)」は、前号からの続きですが、

日本のファッションが、グローバル社会において、かつてのような「オリエンタル嗜好」のひとつとしての捉えではなく、

衣服の歴史においての一時代を築く提案であった、というような論説です。

とくに、三宅一生、川久保玲、山本耀司の仕事です。

やはり、欧米文化の外側にいた人間こそがなしえた、やるべき仕事を、タイミングに乗ってなしえた!ということでしょう。

で、その後のファッションへの影響は絶大であるという事実です。

80年代後半の「アントワープ6」の成功も、ジャパニーズファッションの影響を強く受けていた、というのも有名な話です。

欧米文化としての「洋服」の解体と再生、融合への流れです。

どのジャンルも同じ話です。

音楽も・・・・

だから、「外から見る」ということがおもしろいのです。

①海外から日本を観る

②他の分野、業種の視点でファッションをみる

おすすめします。