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村木元局長事件 FD日付け改ざん容疑で特捜検事が逮捕のまさかの展開に…(絶句

2010-09-22 05:09:59 | Weblog
FD改ざん疑惑、証明書作成日の矛盾解消図る? 2010年09月21日 読売夕刊
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20100921-OYT1T00793.htm
 大阪地検特捜部の主任検事が、公判の行方を左右する重要な証拠を改ざんしていた疑いが浮上した。
 郵便不正を巡る厚生労働省の偽証明書発行事件。なぜ、主任検事はこんな行為に及んだのか――。
 「故意に改ざんしたと言われても仕方ない」
 捜査にかかわった特捜部関係者は驚がくの表情を浮かべた。
 特捜部は、郵便局から証明書の提出を求められた自称障害者団体「凛(りん)の会」が、厚労省の村木厚子元局長(54)(1審無罪)や厚労省元係長、上村(かみむら)勉被告(41)(公判中)に証明書の発行を催促した、とのストーリーを描いていた。
 主任を務めた特捜部の前田恒彦検事(43)が改ざんした疑いが持たれているフロッピーディスク(FD)に記録されていた証明書の作成日時は「2004年6月1日午前1時20分」。ところが、郵便局員らの聴取で、凛の会が証明書提出を求められたのは早くても6月8日だったことが判明した。
 このため特捜部は、作成日時を記した捜査報告書を証拠としなかった。しかし村木元局長の弁護側が証拠として開示するよう求めた。そして、大阪拘置所でこの報告書に目を通した村木元局長が、食い違いに気付いた。
 弁護側は報告書を証拠請求。1月の初公判の弁護側冒頭陳述でこのデータを引用し、「検察の主張は破綻(はたん)している」と主張した。検察側は6月の論告で、「今回の証明書が、このFDのデータを印刷したものとは限らない」と反論したが、判決はFDのデータと証明書の関連を認めた。
 改ざんされていたFDの証明書の作成日時は「04年6月8日午後9時10分」。特捜部が描いた構図と符合するが、特捜部がFDを返却したのは昨年7月17日。捜査報告書も訂正されておらず、改ざんされたデータが公判に影響することはなかった。
 「前田検事は捜査段階で日付の矛盾に気付き、つじつまを合わせようと、FDの日付を書き換えたのではないか。そう疑ってみるのが自然だ」。検察関係者は唇をかんだ。

改ざん、ソフトで可能…プロにすぐに見破られる 2010年09月21日 読売夕刊
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20100921-OYT1T00777.htm
 インターネットセキュリティー会社「ラック」(東京)によると、フロッピーディスク(FD)の改ざんは、ネット上に有料や無料で公開されているソフトを利用すれば、可能という。
 ただし、FDの記録上で表示される更新日時を書き換えたとしても、その書き換えをいつ行ったかという磁気情報が残ることがある。その場合、専門の解析会社に依頼すれば、磁気情報をたどって書き換え時期などを知ることができる。
 また、書き換えた場合、FD内のファイルの更新日時と、そのファイルが入ったフォルダーの更新日時など、他の様々なデータとの整合性をそろえるのはかなり専門的な知識が必要という。
 セキュリティー業界の関係者は「ソフトをダウンロードできる程度のパソコンの知識があれば改ざんは可能だが、もし改ざんにソフトが使われたのであれば、プロが解析すればすぐに見破ることができる」と指摘している。

村木元局長「こんなことまであり得るのか」 2010年09月21日 読売夕刊
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20100921-OYT1T00516.htm
 偽の障害者団体証明書発行事件で、押収したフロッピーディスク(FD)の更新日時記録を改ざんした疑いが浮上したことに関し、厚生労働省の村木厚子元局長(54)は21日、東京・霞が関の司法記者クラブで記者会見し、FDの改ざんについて「こんなことまであり得るのかと、恐ろしい気がした」と顔をこわばらせた。
 その上で、「検察への信頼がかかっている問題だと思うので、徹底的に捜査してほしい」と話した。

村木元局長「個人の問題にしないで」 2010年09月21日 読売夕刊
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20100921-OYT1T00582.htm
 今週中に無罪が確定する厚生労働省の村木厚子元局長(54)。
 偽の障害者団体証明書発行事件で、押収したフロッピーディスク(FD)の更新日時記録を改ざんした疑いが浮上したことに関し、21日正午から記者会見を開き、「個人の問題にするのではなく、組織として二度と起こらない仕組みを作ってほしい」と、強い口調で検察の体質改善を求めた。
 村木元局長は、検察側が開示した証拠の中にFDが無かったことについて、当初は「検察が見落としたのだろうと思っていた」という。しかし、公判を通じて検察側がFDの存在を把握していたことを知り、「検事さんたちは、知っていて(FDを)無視したんだなと分かったが、改ざんされているとは想像もできなかった」と話した。
 村木元局長は「(自分の無罪判決の)頼りになる客観的な証拠も改ざんされるなら、何を頼りにしていいのか分からない。国として、組織として、こうしたことが起こらないようにすることが一番大事だ」と話した。
 一方、村木元局長の主任弁護人を務める弘中惇一郎弁護士(64)も同日午前、東京・霞が関の司法記者クラブで記者会見し、「事実だとすれば、主任検事はかなり前から冤罪(えんざい)だと分かっていたのではないか。検察の根幹を揺るがす大変な事件。徹底的に調査してほしい」と述べた。
 柳田法相は同日の閣議後の記者会見で、「大変びっくりしている。この件が真実であるなら到底許されないという認識を持っている」と述べた。

最高検、特捜検事を逮捕…データ改ざん容疑  2010年09月22日 読売
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20100921-OYT1T01027.htm
 郵便不正事件を巡り、厚生労働省元係長・上村(かみむら)勉被告(41)(虚偽有印公文書作成罪などで公判中)の自宅から押収したフロッピーディスク(FD)のデータを改ざんしたとして、最高検は21日夜、大阪地検特捜部の主任検事・前田恒彦容疑者(43)を証拠隠滅の疑いで逮捕した。
 また、前田容疑者が「改ざん」について今年2月に上司に報告し、当時の検事正らにも伝わっていたことも検察関係者の話で判明。当時の同地検首脳らの責任が問われるのは必至の情勢だ。
 大阪地検は21日、虚偽有印公文書作成罪などに問われ、1審・大阪地裁で無罪判決を受けた同省の村木厚子元局長(54)について、上訴権を放棄、村木元局長の無罪が確定した。

改ざん「上司に報告」 前田容疑者、村木氏初公判の直後 2010年9月22日 朝日
http://www.asahi.com/national/update/0922/OSK201009210156.html
 証拠隠滅容疑で逮捕された大阪地検特捜部検事の前田恒彦容疑者(43)が地検の内部調査に対し、「今年1~2月に当時の特捜部幹部や同僚に押収したFDのデータを書き換えてしまったかもしれないと伝えた」と説明していることがわかった。検察関係者が朝日新聞の取材に対して明らかにした。
 前田検事の地検側への説明によると、東京地検特捜部に応援に行っていた1月下旬、同僚検事に電話で「(上村被告側へのFD返却直前の昨年7月に)データを変えてしまった可能性がある」と打ち明けたという。この時期は、郵便割引制度をめぐる偽の証明書発行事件で起訴された厚生労働省の元局長村木厚子氏(54)の初公判の直後だった。
 当時の特捜部幹部に対しても、電話で同じ内容を報告したという。
 前田検事はその後、この幹部から「地検幹部らに報告した」と聞いたが、どのように報告されたかについては知らないと地検の調査に答えたという。
 一方、検察関係者によると、当時、特捜部内では前田検事がデータを書き換えたとのうわさが広まっていた。地検幹部は朝日新聞の取材に対し「書き換えという報告は聞いていない」と答えている。

村木元局長の無罪確定…検察が上訴権放棄 2010年09月22日 読売
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20100921-OYT1T01059.htm
 大阪地検の大島忠郁(ただふみ)・次席検事は21日夜、緊急記者会見し、冒頭、村木元局長について「判決で客観的な証拠と供述が不整合だとの指摘を受けた。検討した結果、判決を受け入れるべきだとの結論に達した」と説明し、「控訴を断念し、上訴権放棄の手続きを行った」と発表した。
 「基本に忠実な捜査が不徹底だったと言わざるを得ない。元局長に負担をかけ、申し訳ない」と陳謝した。
 さらに「(前田容疑者の)逮捕となり、深くおわびしたい。地検としては最高検の捜査に全面的に協力する」と言い、約5秒間、深々と頭を下げた。
 刑事訴訟法は検察側や被告・弁護側が判決に対し、控訴や上告といった「上訴権」を放棄できると規定。「無罪」判決が言い渡された今回の裁判では検察側にだけ上訴権があった。控訴期限の24日を過ぎれば、上訴権は消滅するが、大阪地検はこの日、大阪地裁に対して上訴権放棄の手続きを取り、確定を早めた。

村木元局長、検察の上訴権放棄に「涙こぼれた」 2010年09月22日 読売
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20100921-OYT1T01214.htm
 村木元局長は大阪地検が上訴権の放棄を決めたことについて、「弁護人を通じ(放棄の)連絡を受けました。さすがに、この1年3か月余のことを思い、涙がこぼれました。前田検事の逮捕の件は、報道で知りました。この証拠の改ざんのみでなく、本件全体を通じての問題点をきちんと検証して下さることを期待しています」とのコメントを出した。

村木元局長が復職、局長級ポスト割り当てへ 2010年09月22日 読売
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20100922-OYT1T00028.htm
 厚生労働省の村木厚子元局長の無罪が確定し、「起訴休職」の理由がなくなったため、村木元局長は21日、復職した。
 村木元局長は現在、「大臣官房付」だが、厚労省は今月中にも局長級の具体的なポストを割り当てる方針。細川厚労相は同日夜、記者団に「上訴権の放棄は当然のことだ。村木さんには明日(22日)から当然復帰していただくことにしたい」と述べた。

「最悪の事態」危機感にじませる検察幹部ら  2010年09月21日 読売夕刊
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20100921-OYT1T00774.htm
 「最悪の事態」「組織の危機だ」。捜査を指揮する大阪地検特捜部の主任検事が、押収した証拠物を改ざんしたとの報に検察幹部らは一様に表情をこわばらせ、危機感をにじませた。
 大阪高検の柳俊夫・検事長は、大阪市福島区の合同庁舎で21日午前11時から会見。「最高検が今後、刑事罰も視野に徹底的に捜査して厳正に対処すると聞いている。大阪高検としても全面的に協力したい」と厳しい表情で話した。
 大阪市内にある小林敬・大阪地検検事正の自宅にはこの日朝、報道陣が殺到。小林検事正は約10分間取材に応じたが、核心部分については「調査を始めたばかりで答えられません」などと繰り返し、迎えの車に乗り込んだ。
 最高検幹部は「事実とすれば、我々の組織にとって最悪の事態」と顔をこわばらせた。前田恒彦検事(43)が以前在籍した東京地検幹部は、「特捜部の危機だ。証明すべきことを証明できなくするなんて、検事としてあってはならない行為。捜査にかかわった全員が辞表を出すぐらいじゃないと、検察は持たないのではないか」と危惧(きぐ)した。

検事総長の進退問題にも…民主党幹部  2010年09月22日 読売
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20100922-OYT1T00118.htm
 民主党幹部は21日夜、大阪地検特捜部の主任検事が証拠隠滅容疑で逮捕されたことについて、「検察もただでは済まないだろう。主任検事の逮捕であり、検事総長にも責任が及ぶのではないか」と記者団に述べ、大林宏検事総長の進退問題につながるのは避けられないとの見方を示した。

証拠書き換え「想定外」 改ざん疑惑、法曹関係者に驚き  2010年09月21日 読売夕刊
http://www.asahi.com/national/update/0921/OSK201009210054.html
 郵便不正事件で主任検事が証拠として押収したフロッピーディスク(FD)を改ざんした疑惑は、刑事裁判にたずさわる法曹関係者らも、重大に受け止めている。
 元最高検検事の土本武司・筑波大名誉教授(刑法)は「事件の真相解明を目指す捜査機関が捜査資料に手を加えることは前代未聞で、信じられない思いだ」と話す。
 土本氏によると、検察は、押収した資料について名刺1枚に至るまでリストを作り、厳格に検察庁内の倉庫などで管理しているという。検事の取り調べに証拠品が必要な場合は、検察事務官が帳簿に持ち出しや返却の記録を残す。「だが、今回のようにフロッピーディスクの中身を書き換えられるようなことが起きたのであれば、点検のしようがない。想定外の事態で、ルール以前の問題だ」と述べた。
 元東京地検特捜部副部長の若狭勝弁護士は「捜査における証拠品の重要さへの認識が全く欠如している。捜査の基本ができていないと言わざるを得ない。最高検を含めて徹底的な内部調査が求められる」と話した。
 「開いた口がふさがらないというのが実感だ」。40年の裁判官生活のうち35年を刑事裁判官として過ごした元松山家裁所長の安原浩弁護士(67)=兵庫県弁護士会=もそう感想を話す。「裁判官としては、供述調書は信用性を慎重に吟味するが、物証や鑑定結果などの客観的証拠は基本的に信用できるというのが前提。その客観的証拠に手が加えられる事態は想定を超えている」と驚きを語る。「こうしたことが起きると、客観証拠自体の信用性も慎重に吟味していく姿勢が裁判所には求められるだろう」
 刑事弁護経験の長い小坂井久弁護士=大阪弁護士会=は「客観証拠の収集過程は完全なブラックボックスであり、そこに不正があると弁護側が見抜くのは非常に困難を伴う」と指摘。今回の問題に関しては「相互監視の仕組みがないことで、検事の暴走が見逃されたということではないか。個人の問題というよりシステムの問題という印象を持った」と述べた。




 昨晩、読売新聞のネット版を開いたら、村木厚子元局長の写真が大きく掲載されていたため、最初はてっきり『大阪地検が控訴断念を発表して村木氏の喜びの会見でも出ている』のとだとばかり思っていたのですが、この事件。『証拠物件のフロッピーディスク(FD)に記録されていた証明書の作成日時を改ざんした疑いで、特捜検事が証拠隠滅容疑で逮捕される』などという、まさかまさかの展開になってきました…(唖然
 1人の女性キャリアを1年3カ月にも渡って国家権力を不当に行使した上で拘束した罪は絶対に許されるものではありませんし、村木氏の失われた今後のキャリアをどう回復させていくのかという大きな問題もありますが、大阪地検内部でこのような不当捜査が行われていることを放置したあげく、エース検事の暴走を許したことはそれ以上に問題ですし、場合によっては関係者及び責任者の全員の辞任も含めた厳しい処分を課すことも検討すべきではないかと考えます(不当な罪を押し付けられて1年3カ月も苦しめられた村木氏の苦痛を思えばそのくらいの処分はあって当然でしょう 怒!)し、二度とこのようなことが起きないような再発防止策を大至急で講じるべきかと考えます。