「ラ王」わずか1カ月で復活のお味 ファン怒りも 2010年8月25日 夕刊フジ
http://news.www.infoseek.co.jp/topics/business/n_nissinfoods__20100825_10/story/25fujizak20100825000/
日清食品ホールディングスは24日、今月2日で生産を終了した人気ブランド「ラ王」に代わる新たな「ラ王」を、関東甲信越地域と静岡県で9月6日に発売すると発表した。ラ王は今月に消滅するとして、追悼イベントを大々的に展開していた。早すぎる“復活”にファンはびっくり仰天だ。
新ラ王は、八角形の容器でデザインも一新。「背脂濃コク醤油」と「旨味豚コク味噌(みそ)」の2種類で各248円。従来の生タイプ麺に代わり、ラーメン専門店の太麺の食感、風味を実現する新技術「3層太ストレート製法」(特許申請中)を採用した。
旧ラ王は7月30日から8月中旬まで、別れを惜しむファンのための追悼イベント「追湯(ツイートウ)」を特設サイトで展開したばかり。ラ王の“昇天”を追悼したファンの一部は、ネット上などで「閉店商法だ」などと怒っている。
同社は「不愉快な思いを抱かせてしまい、ファンの方には大変申し訳なく思います」(広報)と平身低頭。それもそのはず、新商品に「ラ王」の名を冠することは、追悼イベントの数カ月前の今年春先には決まっていたというのだ。
「ブランドは同じでもまったく別商品になることから、旧ラ王の『生タイプ麺』ファンの方々へのお別れイベントを行いました。サイトにも『ラ王生タイプは2010年8月に生産終了致します』と記したのですが…」と弁明。隠していたわけではないことを強調するが、やはりファンは釈然としないだろう。
ラ王復活を発表前日に知らされていた“日本一ラーメンを食べた女”のカップ麺ブロガー、麻布台綾子さんも「一瞬、怒りがこみ上げた」と本音を明かす。ただし、肝心の中身については、「商品としてはまったく別物で、日清がいう『史上最高傑作』にふさわしいはず」と期待を寄せる。
「発表前日の23日、新ラ王を“実食”した関係者に取材したところ、まさにラーメン専門店のそれとまったく遜色ない完成度で、非常に驚いていました。特に麺は、もともと強かったコシがさらにアップしていて、相当な食べごたえのようです。ただ、スープは醤油味が濃厚すぎるようで、好き嫌いが別れるかもしれないとのことです」
同社の安藤徳隆専務は、早すぎるラ王復活について、「その時代の最新の技術を搭載した最もうまい麺につけるブランドがラ王」としている。
「追湯商法にしてやられた」怒ったり、あきれたり 「ラ王」1か月足らずでリニューアル「復活」 2010年8月27日 J-CAST
http://news.www.infoseek.co.jp/topics/business/n_nissinfoods__20100826_12/story/20100826jcast2010274362/
盛大な「追湯式典」から1か月もたたない、あの「ラ王」がノンフライ麺に姿を変えて復活する。日清食品は2010年8月24日、「生産を打ち切ったラ王に代わる新たなラ王を、9月初旬から関東などで発売する」と発表した。生産終了の大々的PRにつきあわされたラ王ファンからは、「買いだめしたオレは負け組」といったぼやきが聞かれる。
「ショック」と20万件以上のメッセージ
日清食品は2010年7月下旬、同社のカップラーメン「ラ王」の生産を8月末で終了することを明らかにした。
「ラ王」は1992年に、本格的な食感が楽しめる「生タイプめん」カップラーメンの先駆けとしてデビュー。ピーク時の93年度には1億4000万食が売れた。
だが、90年代後半からカップラーメン業界の技術が向上。油で揚げずに熱風で麺を乾燥させる「ノンフライめん」でも十分ラーメンに近い食感を出すことができるようになり「ラ王」の強みが薄れてしまった。近年売り上げが落ちていたという。
同社は7月末からネット上で「ラ王追湯(ツイートウ)式典」なるキャンペーンを実施した。特設ウェブサイトを開設、生産終了に対する感想などをツイッターから投稿してもらった。「追悼」をもじった「追湯」式典に「ツイートウ」文を寄せた人の中から抽選で、ラ王1ケースなどの景品を贈るという企画。8月20日までの期間中、「ファンだったのでショック」といったメッセージが20万件以上寄せられた。
「生めんタイプがなくなることには変わりません」
ところが、生産終了発表から1カ月後の8月24日、新たな発表が…。「ラ王」をノンフライめんタイプに切り替えてリニューアル復活させる。「ラ王 背脂濃コク醤油」など2商品。9月6日から関東甲信越・静岡地区で売り出し、10月4日からは全国で展開するというのだ。
日清食品ホールディングス広報部の担当者によると新しいラ王は「全くの別物」。現在の技術でできる「最高のカップラーメン」だという。「カップラーメンは年間30億円売り上げればヒットと言われますが、その3倍100億円を目指します」と強気だ。価格は248円なので、4000万食以上売れなければいけない計算になる。
生産終了を大々的にPRしていただけに、ツイッターには「買いだめした自分は負け組」「なんのための追湯式典だったんだ」「復活早すぎ」といったつぶやき多数見られる。
同社担当者は、「混乱を招いたことは申し訳ないと思っています。しかし、生めんタイプのラ王がなくなることには変わりがありませんので」
確かに、振り返ってみると「追湯式典」サイトには「ありがとう、ラ王。さようなら、生タイプ」という記述があった。生産を終えるのはあくまで「生めんタイプのラ王」だと言っているようにも見えなくもない。
今回のラ王「復活」はメディアでも大きく取り上げられた。朝日や毎日などの全国紙が報じ、夕刊フジは「『ラ王』1カ月で『復活』に怒りのファンも 『閉店商法だ』」という見出しをうたった。
「別れから…長い時が経った」
ツイッターや2ちゃんねるでも引き続き話題で、「復活するのは分かってたけどこんなに早いとバカにされてるみたい」「リニューアルって最初から言えばいいのに」などのほか、「小沢出馬表明よりも、ラ王復活の方が解せない」といった投稿が寄せられている。
8月24日発表されたリリース文には「弊社の技術イノベーションとマーケティングの総力を注ぎ込み、『日清ラ王』の復活を図ります」と書かれていた。これだけ話題になっているということはみんな「見事なマーケティング」にすっかりやられてしまったということか。
「追湯」締め切りから4日後の「復活」発表。特設サイトを訪れると、こういう文字が目に飛び込んでくる。「あの別れから4日間という長い時が経った。」「王位継承者あらわる!」
う~ん。結局この騒動は一体何だったんでしょうね…(汗
私自身、ラ王の買いだめこそしなかったものの、コンビニのご当地ラーメンブームの先駆けを作った、『いかに本物のラーメンに近い味を出すか』に挑戦したラ王にはそれなりの思い入れがありますし、『これだけ知名度の高いブランドを捨て去るなんて、海外では絶対にありえない!!!』とさえ思っていたのですが、果たして今回の騒動は最初から答えありきのやらせだったのか、それとも本当に方針転換だったのか…。
まあ、二番手・三番手以下の会社が一か八かのカケでやるならともかく、日清食品という日本の中では圧倒的なシェアを誇る会社が行った行為としては、あまりにも軽率と言えるでしょうし、下手をすると今度はラ王どころか日清食品というブランドそのものが棄損することにならないかの方がむしろ心配です。
http://news.www.infoseek.co.jp/topics/business/n_nissinfoods__20100825_10/story/25fujizak20100825000/
日清食品ホールディングスは24日、今月2日で生産を終了した人気ブランド「ラ王」に代わる新たな「ラ王」を、関東甲信越地域と静岡県で9月6日に発売すると発表した。ラ王は今月に消滅するとして、追悼イベントを大々的に展開していた。早すぎる“復活”にファンはびっくり仰天だ。
新ラ王は、八角形の容器でデザインも一新。「背脂濃コク醤油」と「旨味豚コク味噌(みそ)」の2種類で各248円。従来の生タイプ麺に代わり、ラーメン専門店の太麺の食感、風味を実現する新技術「3層太ストレート製法」(特許申請中)を採用した。
旧ラ王は7月30日から8月中旬まで、別れを惜しむファンのための追悼イベント「追湯(ツイートウ)」を特設サイトで展開したばかり。ラ王の“昇天”を追悼したファンの一部は、ネット上などで「閉店商法だ」などと怒っている。
同社は「不愉快な思いを抱かせてしまい、ファンの方には大変申し訳なく思います」(広報)と平身低頭。それもそのはず、新商品に「ラ王」の名を冠することは、追悼イベントの数カ月前の今年春先には決まっていたというのだ。
「ブランドは同じでもまったく別商品になることから、旧ラ王の『生タイプ麺』ファンの方々へのお別れイベントを行いました。サイトにも『ラ王生タイプは2010年8月に生産終了致します』と記したのですが…」と弁明。隠していたわけではないことを強調するが、やはりファンは釈然としないだろう。
ラ王復活を発表前日に知らされていた“日本一ラーメンを食べた女”のカップ麺ブロガー、麻布台綾子さんも「一瞬、怒りがこみ上げた」と本音を明かす。ただし、肝心の中身については、「商品としてはまったく別物で、日清がいう『史上最高傑作』にふさわしいはず」と期待を寄せる。
「発表前日の23日、新ラ王を“実食”した関係者に取材したところ、まさにラーメン専門店のそれとまったく遜色ない完成度で、非常に驚いていました。特に麺は、もともと強かったコシがさらにアップしていて、相当な食べごたえのようです。ただ、スープは醤油味が濃厚すぎるようで、好き嫌いが別れるかもしれないとのことです」
同社の安藤徳隆専務は、早すぎるラ王復活について、「その時代の最新の技術を搭載した最もうまい麺につけるブランドがラ王」としている。
「追湯商法にしてやられた」怒ったり、あきれたり 「ラ王」1か月足らずでリニューアル「復活」 2010年8月27日 J-CAST
http://news.www.infoseek.co.jp/topics/business/n_nissinfoods__20100826_12/story/20100826jcast2010274362/
盛大な「追湯式典」から1か月もたたない、あの「ラ王」がノンフライ麺に姿を変えて復活する。日清食品は2010年8月24日、「生産を打ち切ったラ王に代わる新たなラ王を、9月初旬から関東などで発売する」と発表した。生産終了の大々的PRにつきあわされたラ王ファンからは、「買いだめしたオレは負け組」といったぼやきが聞かれる。
「ショック」と20万件以上のメッセージ
日清食品は2010年7月下旬、同社のカップラーメン「ラ王」の生産を8月末で終了することを明らかにした。
「ラ王」は1992年に、本格的な食感が楽しめる「生タイプめん」カップラーメンの先駆けとしてデビュー。ピーク時の93年度には1億4000万食が売れた。
だが、90年代後半からカップラーメン業界の技術が向上。油で揚げずに熱風で麺を乾燥させる「ノンフライめん」でも十分ラーメンに近い食感を出すことができるようになり「ラ王」の強みが薄れてしまった。近年売り上げが落ちていたという。
同社は7月末からネット上で「ラ王追湯(ツイートウ)式典」なるキャンペーンを実施した。特設ウェブサイトを開設、生産終了に対する感想などをツイッターから投稿してもらった。「追悼」をもじった「追湯」式典に「ツイートウ」文を寄せた人の中から抽選で、ラ王1ケースなどの景品を贈るという企画。8月20日までの期間中、「ファンだったのでショック」といったメッセージが20万件以上寄せられた。
「生めんタイプがなくなることには変わりません」
ところが、生産終了発表から1カ月後の8月24日、新たな発表が…。「ラ王」をノンフライめんタイプに切り替えてリニューアル復活させる。「ラ王 背脂濃コク醤油」など2商品。9月6日から関東甲信越・静岡地区で売り出し、10月4日からは全国で展開するというのだ。
日清食品ホールディングス広報部の担当者によると新しいラ王は「全くの別物」。現在の技術でできる「最高のカップラーメン」だという。「カップラーメンは年間30億円売り上げればヒットと言われますが、その3倍100億円を目指します」と強気だ。価格は248円なので、4000万食以上売れなければいけない計算になる。
生産終了を大々的にPRしていただけに、ツイッターには「買いだめした自分は負け組」「なんのための追湯式典だったんだ」「復活早すぎ」といったつぶやき多数見られる。
同社担当者は、「混乱を招いたことは申し訳ないと思っています。しかし、生めんタイプのラ王がなくなることには変わりがありませんので」
確かに、振り返ってみると「追湯式典」サイトには「ありがとう、ラ王。さようなら、生タイプ」という記述があった。生産を終えるのはあくまで「生めんタイプのラ王」だと言っているようにも見えなくもない。
今回のラ王「復活」はメディアでも大きく取り上げられた。朝日や毎日などの全国紙が報じ、夕刊フジは「『ラ王』1カ月で『復活』に怒りのファンも 『閉店商法だ』」という見出しをうたった。
「別れから…長い時が経った」
ツイッターや2ちゃんねるでも引き続き話題で、「復活するのは分かってたけどこんなに早いとバカにされてるみたい」「リニューアルって最初から言えばいいのに」などのほか、「小沢出馬表明よりも、ラ王復活の方が解せない」といった投稿が寄せられている。
8月24日発表されたリリース文には「弊社の技術イノベーションとマーケティングの総力を注ぎ込み、『日清ラ王』の復活を図ります」と書かれていた。これだけ話題になっているということはみんな「見事なマーケティング」にすっかりやられてしまったということか。
「追湯」締め切りから4日後の「復活」発表。特設サイトを訪れると、こういう文字が目に飛び込んでくる。「あの別れから4日間という長い時が経った。」「王位継承者あらわる!」
う~ん。結局この騒動は一体何だったんでしょうね…(汗
私自身、ラ王の買いだめこそしなかったものの、コンビニのご当地ラーメンブームの先駆けを作った、『いかに本物のラーメンに近い味を出すか』に挑戦したラ王にはそれなりの思い入れがありますし、『これだけ知名度の高いブランドを捨て去るなんて、海外では絶対にありえない!!!』とさえ思っていたのですが、果たして今回の騒動は最初から答えありきのやらせだったのか、それとも本当に方針転換だったのか…。
まあ、二番手・三番手以下の会社が一か八かのカケでやるならともかく、日清食品という日本の中では圧倒的なシェアを誇る会社が行った行為としては、あまりにも軽率と言えるでしょうし、下手をすると今度はラ王どころか日清食品というブランドそのものが棄損することにならないかの方がむしろ心配です。