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朝の食事、やっぱり太りにくかった 大学調査で裏づけ

2008-05-13 19:01:49 | Weblog
朝の食事、やっぱり太りにくかった 大学調査で裏づけ 2008年05月06日 朝日
http://www.asahi.com/life/update/0505/TKY200805050143.html
 1日3度の食事でも、朝型の食生活の方が夜型より太りにくい――。こんな説を、神奈川県立保健福祉大学(横須賀市)の中村丁次教授らのグループが、食事時間とエネルギー消費量の関係を調べて裏づけた。
 調査では、たばこを吸わない女子大生18人に、同じ食事(各約500キロカロリー)を午前7時、午後1時、午後7時にとる「朝型」と、午後1時、午後7時、午前1時にとる「夜型」の2種類の食生活を1日ずつ交互に体験してもらった。
 中村教授らが注目したのは、食べ物をかんだり飲み込んだり、胃や腸で消化吸収されたりする際に消費されるエネルギー(DIT)。糖や脂肪が体内で燃焼する時、呼気中の酸素や二酸化炭素の消費や排出の量が多くなる。この仕組みを利用した呼気分析でDITの値を算出。食事前から3時間の累積値で比べた。
 時間別でみると、午前7時の食事での値が最も高く、逆に低かったのは午前1時。午後1時と午後7時の値は「朝型」「夜型」も変わらなかった。3食分の合計でみると、「朝型食生活」では体重1キロ当たり平均0.905キロカロリー(体重50キロ換算=45.25キロカロリー)で、「夜型食生活」の0.595キロカロリー(同=29.75キロカロリー)を上回った。
 この実験から、「きちんと6時間おきに食事をとっても、深夜に食べると1日のエネルギー消費量が低くなり、結局、太りやすい体になる」という結論になった。
 中村教授は「朝のDITがなぜ高くなるかは不明だが、内臓の働きを調整する自律神経が関係していると考えている」という。


 朝食と言えば、神奈川県立保健福祉大学の調査で、朝の食事を採る時が一番エネルギー消費が多く、逆に昼食を採る時がエネルギー消費が少ないことがわかりました。
 ただ、ごくごく個人的な意見を述べるならば、世の中には、朝は低血圧で食が進まないため、元々1日2食しか食べない方もいるわけで…。
 他にもご飯を多く食べるとどうしても眠くなってしまう体質の方は、朝に食べ過ぎると、仕事に支障が生じるケースも考えられますし、一概に朝食に多くの食事を取らせるのが本当に良いのかどうかを、カロリー消費の面からだけ分析するというのも何だか…(汗
 夜に食べ過ぎないことは同意できるとしても、どうせならば、『タバコを吸わない女子学生』からもう少し絞り込んで、『普段は朝食を食べないタバコも吸わない女子学生』を対象に実験をすれば、若い女性ももっと関心をもつ興味深い調査結果になったように思いますね。

バイキングなのにお代わりダメ 京大の学食に不満の声

2008-05-13 18:58:01 | Weblog
バイキングなのにお代わりダメ 京大の学食に不満の声 2008年05月06日 朝日
http://www.asahi.com/life/update/0501/OSK200805010035.html
 京都大生協が吉田キャンパス(京都市左京区)の三つの食堂で4月から始めた「朝食バイキング」(税込み385円)が、学内で物議を醸している。学生の健康に配慮してお代わり禁止なのに対し、「バイキング=食べ放題」と考える学生から不満の声があがっているのだ。
 朝食バイキングは平日朝8時~10時半に食べられる。ちくわの照り焼き、ジャガイモの甘辛煮、ホウレンソウのおろしあえ……。和風中心の10品前後のおかずから何品でも自由に選べる。ただ、おかずの取り皿は1枚、ご飯と汁も1杯限りで、レジで支払い後はお代わりができない。
 京大生協は「ワンウェイ方式」と名づけている。
 バイキングは帝国ホテル(東京)が北欧の形式を参考に50年前に始めたとされる。広辞苑は「各種の料理を並べ、客が好みによって自由に取り分けて食べる形式」と説明し、お代わりには触れていないが、「好きなものを好きなだけ食べられる方式」とする辞書もある。
 生協の昨年の調査で、下宿している京大生の朝食摂取率は前年より6ポイント近く下がって59.6%となり、全国平均の61.3%を下回った。このため生協は、健全な食習慣とは何かを学生に考えてもらおうと、定食型だった朝食を改め、自分でおかずを選べるバイキングを始めた。
 お代わり禁止について、中島達弥・食堂部門統括店長は「朝食としての適量がある。取り過ぎれば元も子もない。多くの学生が適量以上に取ると、原料価格が高騰している折、コスト的にも厳しくなる」と説明する。
 そんな「親心」を知ってか知らずか、男子学生らはご飯やおかずをてんこ盛りにして対抗している。大学院人間・環境学研究科修士2年の男性(24)は「昼食をとらないので、ご飯は盛れるだけ盛る。おかずの皿をもう少し大きくしてほしい」。ほぼ毎朝、生協で食べるという理学部2年の男性(19)は「1回では十分に盛れない。バイキングと言えるのか」と不平を口にする。
 生協は「ワンウェイ方式」を少なくとも7月末まで続け、必要があれば改善を検討するという。



 まだ社会人相手の社員食堂ならば、適量やメタボ対策を意識するというのもわからなくもありませんが、大学生ならば、特に男子生徒の中にはアメフトや野球などスポーツ競技を行っている選手もいるでしょうし、沢山食べる学生から見れば、バイキング形式でありながら実際にはおかわりができないのでは、学生側が不満を持つのも無理ないと思いますね。
 それにしても、学生側もご飯やおかずをてんこ盛りにする形で対抗するとは、中々やりますね~(苦笑
 食堂側の『朝食としての適量がある。取り過ぎれば元も子もない』という意見には、『そもそも適量には個人差があるのではないか?』という疑問が浮かびますし、『原料価格が高騰している折、コスト的にも厳しくなる』がまさにホンネではないでしょうか。
 ごくごく個人的には、おかずは致し方ないとしても、そこは天下の京都大学。せめて、ご飯くらいはおかわり自由にしてあげるくらいの度量くらいあっても良いと思うんですけどね…。
 あの辺りは、学生さん狙いの食堂もまだ残っているでしょうし、学生の食生活を管理するどころか、当の学生が来なくなる、シャレにならない事態にならなければ…と思うのですが…。

町村、伊吹氏:ガソリン税や税制で火花 「専門家」を自負

2008-05-13 18:53:38 | Weblog
町村、伊吹氏:ガソリン税や税制で火花 「専門家」を自負 2008年5月13日 毎日
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20080513k0000m010148000c.html
 町村信孝官房長官と自民党の伊吹文明幹事長が週末から12日にかけ、ガソリン税、税制改革という当面の重要政策テーマで正反対の発言を行った。福田政権を支える政府と党の要の足並みの乱れは野党の追及材料にもなりかねず、自民党国対幹部は「困ったものだ」とおかんむりだ。
 ガソリン税に関し、町村氏が10日の講演で「温暖化対策上、今より高くいただくかもしれない」と引き上げに言及したところ、伊吹氏は11日の講演で「道路特定財源を一般財源化するなら減税してくれ、という話は当然起きる」と打ち消した。
 伊吹氏は同じ講演で来年度税制改正について「国会が閉会したあたりで国民に訴えたらどうかと福田康夫首相に申し上げている」と表明。これに対し、町村氏が12日午前の会見で「1カ月ちょっとで税制抜本改正の方針を決めることが果たして可能か」と反論すると、伊吹氏は同日夕の会見で「意見があるなら私に言ってほしい」と不快感を示した。
 両氏はともに官僚出身の当選8回で、自民党税調小委員長を務めた「税の専門家」。党内には「プライドが高過ぎる点も共通している」との声もある。



 私も、町村氏のガソリン税引き上げ発言には唖然とさせられた1人ですし、夕刊フジ(http://news.www.infoseek.co.jp/topics/society/backnumber/n_machimura__20080512_2/story/12fuji320080512013/)に至っては、『KY発言』呼ばわりまでされていますが、町村氏も、よりによって与党が苦境に追い込まれているこのタイミングで、このようなKY発言をするなんて、傍から見ていると、与党に対する嫌がらせ以外の何物にも思えませんね…。
 しかも、この町村氏。巨額の財政赤字のバランスを何とかしようと増税論を言っているのではなく、一般財源化した予算を地元の新幹線に使おうと目論んでいるそうで、これでは国民の納得を得るどころか、ガソリンにかかる暫定税率が復活して怒りが渦舞いいている一般ドラーバーの怒りを更に注ぐだけではないでしょうか…。
 議論の相手の伊吹氏も、文部科学大臣に就任した直後に、高校の必須科目の未履修問題が相次いで発覚し、当初は妥協策を打ち出さずに強行姿勢をとろうとしたことから、『がんこ爺』ぶりを世間に知らしめてしまった1人ですが、双方とも税の専門家を自認するのならば、2人だけの議論で終わらせるのではなく、税理士など民間人にも両氏の考え方を客観的に分析できるだけの資料を提出した上で、国民全体を巻き込んだ議論をすべきではないでしょうか。
 感情論での増税なんて、巻き込まれる方はたまったものではありませんし、税の議論をするなら、情報開示をもっと積極的に行って欲しいものです。

道路整備特措法が成立、福田政権で3度目の衆院再可決

2008-05-13 18:43:55 | Weblog
道路整備特措法が成立、福田政権で3度目の衆院再可決 2008年5月13日
日経夕刊 http://www.nikkei.co.jp/news/main/20080513AT3S1300U13052008.html
朝日夕刊 http://www.asahi.com/politics/update/0513/TKY200805130261.html
産経夕刊 http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/080513/plc0805131601012-n1.htm
 道路特定財源を2008年度以降も10年間維持する道路整備事業財政特別措置法(改正道路整備費財源特例法)は13日午後の衆院本会議で、自民、公明両党の賛成多数で成立した。12日の参院本会議で民主党など野党の反対多数で否決されたが、与党は憲法59条の規定に基づき、衆院の3分の2以上の賛成多数で再可決した。
 福田政権下での法案の再可決は1月のインド洋給油新法、揮発油税などの暫定税率を復活させた4月の改正租税特別措置法に続いて3回目。民主党は参院への首相問責決議案の提出の判断を先送りする方針だ。
 道路特措法はガソリンにかかる揮発油税の使途を道路建設に限る特例措置を10年間延長する内容。「福田康夫首相が指示した来年度からの一般財源化と矛盾する」との指摘があったため、政府は13日の閣議で、同法の適用は今年度限りとするなどの「基本方針」を決定した。


 ミャンマーの国民投票が海外版の茶番ならば、こちらは日本政治版の茶番でしょうか…。道路特定財源を2008年度以降も10年間維持する道路整備事業財政特別措置法ですが、結局与党の賛成多数で再可決されてしまいました。
 それにしても、政府は同法の適用は今年度限りとするなどの「基本方針」を決めているというのに、なぜ10年も法案を維持する必要があるんでしょうね…??? そもそも暫定法案なのに10年という期間はあまりにも長すぎはしないでしょうか???
 結局、小手先のマイナーチェンジに終わり、今後10年間道路に対する財源の無駄遣いが直らないのではないかという嫌な予感がします。

NYダウは130ドル高 日経平均は210円高い1万3953円で終了

2008-05-13 18:41:24 | Weblog
米国株反発、NYダウ130ドル高 2008年5月13日 日経
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20080513NTE2INK0113052008.html
 12日の米株式相場は大幅反発。ダウ工業株30種平均は前週末比130ドル43セント高の1万2876ドル31セントで終えた。原油先物相場が下落して終えたことが好感されたほか、アナリストの判断引き上げなど好材料が出た銘柄に買いが入り、相場を押し上げた。ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は42.97ポイント高の2488.49で終え、1月10日以来の高値を付けた。
 原油先物相場はこの日も最高値を付けたが、利益確定売りに押され、結局、下げて終えた。企業業績や個人消費に悪影響を及ぼすとの懸念がやや後退し、幅広い銘柄に買いを誘った。個別では住宅ローン関連などで多額の損失計上を明らかにした英銀最大手HSBCは、1―3月期の利益が前年同期を上回ったと発表したことを受け3%強の上昇。バンク・オブ・アメリカなど金融株の一角もつれ高した。

英銀最大手HSBC、58億ドルの損失処理・1-3月 2008年5月13日
日経 http://www.nikkei.co.jp/news/main/20080512AT2M1202I12052008.html
毎日 http://mainichi.jp/select/biz/news/20080513k0000m020172000c.html
 英銀最大手HSBCは12日、米国のサブプライムローン問題に関連して1―3月に総額58億ドル(約6000億円)の損失を処理すると発表した。米国の住宅市場の低迷は長期化するとの見方から早めの損失処理に踏み切った。ただ、アジアや南米など新興市場では大幅増益となったため、1―3月期全体の利益は前年同期を上回る見通し。
 損失処理の内訳は、住宅融資やクレジットカード融資など米国の個人金融子会社で32億ドル、証券化市場の相場下落などで市場取引・投資銀行業務で26億ドル。米個人金融子会社の損失処理額は前年同期の約2倍に増えた。ゲーガン最高経営責任者(CEO)は「現在の問題は今年というより09年の問題」と述べ、サブプライム関連の市場低迷が長引くとの見通しを示した。

NY原油、7日ぶり反落・一時126ドル台半ば、最高値更新 2008年5月13日 日経
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20080513ATQ2INYPC13052008.html
 12日のニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)で原油先物相場は7営業日ぶりに反落。WTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)で期近の6月物は前週末比1.73ドル安の1バレル124.23ドルで終えた。一時126.40ドルまで上昇し、過去最高値を更新したが、利益確定売りに押された。
 需給ひっ迫観測の強まりなどから、前週末までの6営業日で原油相場は約12%上昇していたことから、利益確定や高値警戒感からの売りが出たようだ。この日の安値は123.86ドル。
 ガソリン、ヒーティングオイルも7営業日ぶりに反落した。

日経平均続伸、終値210円高の1万3953円 2008年5月13日 日経夕刊
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20080513NTE2INK0513052008.html
 13日の東京株式市場で日経平均株価は続伸した。大引けは前日比210円37銭(1.53%)高の1万3953円73銭だった。12日の米ハイテク株高や外国為替市場での円高一服を受けて、ソニーやキヤノンなど電機株を中心に輸出関連株が買われた。午後は香港株式市場でハンセン指数が上昇したことを受け、株価指数先物に大口買いが入り相場全体を押し上げた。日経平均は一時233円56銭高の1万3976円92銭と心理的節目の1万4000円に迫る場面があった。東証株価指数(TOPIX)も続伸した。
 前場は中国での大地震発生を受けた中国株式相場の動向を見極めたいとのムードから日経平均は下げに転じる場面があった。しかし、ハンセン指数が上昇したことで、過度な警戒感が薄れた。12日に2009年3月期の経常増益見通しを発表した富士通やニコン、きょう14時に営業増益見通しを発表した日立が買われ、投資心理の改善につながった。
 東証1部の売買代金は概算2兆3364億円。売買高は同19億673万株で2日連続で20億株を下回った。

上海株、大幅反落・大地震の影響を警戒  2008年5月13日 日経夕刊
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20080513AT3L1305H13052008.html
 13日の中国株式市場で上海株式相場は大幅に反落。上海総合指数は前日比66.739ポイント(1.84%)安の3560.243だった。前日12日に中国西南部の四川省で大地震が発生。被害状況が次第に明らかになるなか、中国経済への悪影響を警戒した売りが出た。前日夕に中国人民銀行(中央銀行)が発表した預金準備率引き上げも投資家心理を冷やし、主力株を中心に売りが広がった。上海証券取引所は13日までに四川・重慶地域を拠点とする計45銘柄の同日市場での売買停止を発表。これらの銘柄は終日、売買停止だった。
 金融関連株が軒並み下落。保険株は地震に伴う保険金支払い増を懸念した売りに押され、生保大手で時価総額上位の中国人寿保険は4%強の大幅安となった。預金準備率引き上げも嫌気され、銀行株には資金調達コスト増を警戒した売りが膨らんだ。
 地震発生で同省内にガス田を保有する石油大手の中国石油天然気(ペトロチャイナ)が下落。石油化学株に売りが広がった。電力株や運輸株などの下げも目立った。




 12日のNYダウですが、英銀最大手のHSBCの4半期決算が前年度よりも良かったことや、NY原油が一時は126.40ドルまで上昇したものの、その後大幅に調整して、124.23ドルで終了したことなどが好感され、前日比130ドル43セントの大幅高で終了しました。
 とはいうものの、原油相場は相変わらず高値水準にありますし、HSBCも新興市場での利益が予想よりも良かったために、住宅融資やクレジットカード融資などでの32億ドルの損失と市場取引・投資銀行業務での26億ドルの損失を一気に処理しても、結果的に業績が予想を上回っただけのこと。個別材料がどの程度他にあったのかは分かりませんが、この両材料の割には上げ幅が随分大きかったように思います。

 一方の、13日の東京市場ですが、朝方こそ、中国の株式市場や、現地工場の被害状況などを見極めたいと慎重な値動きでしたが、午後に入るとハンセン指数の上昇で警戒感が薄れたのか、結局、前日比210円37銭高い1万3953円73銭と大幅高で終了しました。
 新華社の一番新しいと思われる情報では、中国の地震による被害者は、中西部の四川省の大地震による死者が1万1921人に上り、さすがに上海株は大幅下落したようですが、日米の株式市場には今のところ大きな影響は出ていないようです。

ミャンマーのサイクロン被害 死者・不明者数は誤報も、心配していた感染症(コレラ)が発生

2008-05-13 09:47:59 | Weblog
国連、死者・不明者10万人に下方修正 ミャンマー被害 2008年05月12日 朝日夕刊
http://www.asahi.com/international/update/0512/TKY200805120245.html
 ミャンマー(ビルマ)のサイクロン被害で、国連人道問題調整事務所(OCHA)は12日、前日に32万人と発表した死者・行方不明者数の推計を、最大約10万人と大幅に下方修正した。家などを失った被災者数についてはこれまでの推計通り、最大200万人とした。
 OCHAによると、各地の推計被害者数を複数回加えるなどの混乱で、人数が膨れ上がり、最終確認をしないまま公表したという。
 一方、ミャンマー軍事政権は同日、国営紙を通じて「外国人の入国は人道救援関係者でも受け入れない」とする方針を改めて強調した。国連の潘基文(パン・ギムン)事務総長はこの日、タイのサマック首相に電話し、軍政に救援関係者の受け入れを説得するよう依頼した。
 国営紙によると、軍政高官が11日夜、ヤンゴンで外交官らと会見し、「物資の被災地への搬送は我々で管理する」と述べた。外交筋によると、ミャンマーで被災者支援にあたる外国人は、ほとんどが同国にもともと常駐していた支援団体の人たちだという。
 軍政が受け入れに強い難色を示していた米国の輸送機が12日、初めてヤンゴン空港に到着し、水など約10トンの物資を提供したものの、世界食糧計画(WFP)の職員の多くが入国できないでいるなど国際的な支援活動に影響が出ている。

サイクロン被害のミャンマー、コレラが発生 2008年5月13日 日経
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20080512AT2M1201P12052008.html
 大型サイクロン直撃による被害が広がるミャンマー南部で12日、コレラなど感染症が広がり始めたことが明らかになった。米軍機による救援物資が同日、ヤンゴン空港に到着したが、同国軍事政権は「人的援助は不要」として外国救援チームの入国を拒絶し続けている。被災地の衛生状態が一向に改善されず、感染症により死者が増える悪循環に陥りつつある。
 現地からの情報によると、コレラが発生したのはヤンゴン中心部から北へ約24キロにあるライン・タヤ市。市民3人が11日に激しい下痢による脱水症状で病院に運ばれ、コレラと診断された。
 軍事政権は12日、取材記者などを同乗させないなどの条件を付けて、米軍機による救援物資の空輸を認可。米軍の輸送機C―130がタイ中部ラヨーン県にあるタイ海軍航空基地を出発し、同日午後にヤンゴン空港に到着した。だが、軍事政権は外国人救援チームの被災地入りは依然として認めておらず、救援遅れで被災者が餓死するケースも増えている。

上着を脱ごうとしない軍事政権 2008年5月12日 産経夕刊
http://sankei.jp.msn.com/world/asia/080512/asi0805121851006-n1.htm
 ミャンマーの軍事政権はサイクロン被害に対する国際支援の申し出に冷淡な姿勢をとり続けている。欧米などによる制裁という北風にさらされてきた軍政に久々に差した太陽だが、それでも上着を脱ごうとしない。露呈したのは、極端な対外不信という軍政の特異体質である。
 深刻なサイクロン被害が明らかになった後、軍事政権は国際的な支援を求めるアピールを出した。しかし、国際社会が相次いで大規模な緊急支援を表明したにもかかわらず、受け入れは物資に限り、「準備不足」を理由に援助要員の入国を拒んでいる。
 こうした異常事態に、援助関係者の怒りは募る一方だ。世界食糧計画バンコク事務所のリズレー報道官は「(支援の遅れへの)苛(いら)立(だ)ちは人道緊急支援の歴史で前例がない」と軍政の頑(かたくな)なな姿勢を非難した。
 現地事情に詳しい日本のある援助関係者によると、ミャンマー国内での外国援助機関の活動はこれまでも厳しく制限されてきた。地方にあるプロジェクトの現場を訪れる際は、2、3週間前までに当局に申請し許可を得る必要がある。
 しかも、現地では当局の係官が監視のために同行する。「平時でさえそうなのだから、今はどさくさに紛れて不審な人物が潜り込まないかと一段と疑心暗鬼になっているのだろう」とこの援助関係者は推察する。
軍政のこうした対応の裏にあるのは、軍こそが国の支柱かつ守護者であるという強烈な自負であり、それを脅かすものとしての外国、とくに米欧への徹底した不信感である。国内の民主化勢力は、その外国の支援を受けた分裂主義者という認識だ。
 最高指導者のタン・シュエ国家平和発展評議会(軍政の意思決定機関)議長は3月末の「国軍の日」の集会で演説をした。そこからは、この軍政の論理が明瞭(めいりよう)に読み取れる。
 議長はミャンマーの歴史を回顧し、19世紀に帝国主義者(英国のこと)の侵略を許したのは弱体な軍と警戒心の不足のためだったとした。その上で、独立達成後から続く少数民族勢力との内戦にも触れ、軍こそが国の解体を防いできたと強調し、「分離主義の陰険な策動」への警戒を呼びかけた。
 演説の最後に議長は4つの目標を掲げたが、国家の建設、民政移管、軍の強化とともに挙げたのは、「国の安定と発展を妨害する内外の破壊分子の粉砕」だった。
 軍は半世紀近い支配を通じて強大な利権構造を築き上げた。ミャンマーの有力企業には軍政幹部の親族や友人らが経営するものが目立つ。最貧国に位置づけられるこの国での、庶民の暮らしとはかけ離れた軍政首脳の金満ぶりはタン・シュエ議長の娘の豪華絢爛(けんらん)な結婚式の映像が一昨年に流出したことで広く国内外に知られることになった。
「外敵の脅威」を自らの体制や権益を維持する口実に使うのは支配者の古典的な手法である。しかし、ミャンマー軍政の特異な点は外国からの脅威や国の支柱としての自らの使命を固く信じていることだとミャンマー問題の専門家は指摘する。
 シンガポールのリー・クアンユー元首相はこうした軍政の心理を「偏執狂的」と評する。自らも強権的手法でシンガポールを統治し、軍政には理解のあるはずの同氏だが、ミャンマー問題の解決に力を貸すことはあきらめたと語っている。
 軍政は3年前、海に近いヤンゴンから内陸のネピドーに何の説明もなく唐突に首都を移転した。イラク戦争が始まった後とあって、米軍による侵攻を恐れて海から遠い場所に遷都したのだという説がまことしやかに流れた。
 今回のサイクロン禍を受けてブッシュ米大統領は自ら米援助要員の受け入れを軍政に強く迫り、海軍艦船をいつでも急行できるように待機させた。被害妄想気味の軍政が疑心暗鬼を募らせ、一段と身を固めたとしても不思議ではない。
 もっとも、ヤンゴンは緑の多い街の景観が一変するほどサイクロンで大きな被害を受けたが、新首都は無傷だったようだ。「壮大な無駄遣い」と批判された遷都だが、タン・シュエ議長らは「先見の明」があったとほくそ笑んでいるのかもしれない。

米の救援物資がヤンゴン到着…軍政、人的支援は拒否 2008年5月13日 読売
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20080512-OYT1T00572.htm
 ミャンマーのサイクロン被害で、救援物資を積んだ米軍のC―130輸送機1機が12日、隣国タイ東部の海軍基地から最大都市ヤンゴンに到着した。
 ミャンマー軍事政権が米国からの救援物資を受け入れた初のケースとなったが、人的支援については米国を含む国外からの受け入れを拒否している。
 搬送された物資は、食糧や飲料水、毛布、避難所設置用の木材や大工道具などの約12・7トン。米軍によると、物資の被災地への搬送については、軍政に委ねるという。米軍は13日以降、5機の入国許可を得ており、空輸による支援を継続させたい構えだ。
 軍政はこれまで、人権問題などで軍政を非難してきた米国からの物的支援に消極的な姿勢を示してきた。しかし、今回、受け入れを認めたことで、サイクロン被害への対処における国際社会の軍政への批判を和らげる狙いがあると見られる。




 一方、ミャンマーのサイクロン被害ですが、一時は死者・行方不明者含め32万人という報道がなされたものの、どうやら現地が大混乱する中、各地の被害を複数回数えるといった推計ミスもあったようで、死者・行方不明者数を再び最大10万人程度に下方修正したようです。
 とはいえ、一番心配されていた感染症、しかも感染力が非常に強いコレラがとうとう発生してしまったようで、一歩対応を誤れば、サイクロンによる直接の被害者だけでなく、その後の衛生状態が悪いことによる、病気による感染症での死者が大量にでかねないだけに、世界各地からの医療部門を含めた人道支援チームの受け入れは急務になっています。
 ところが、当の軍事政権は、アメリカからの救援物資を積んだ輸送機1機は受け入れたものの人道支援を拒否。最初、受け入れ態勢が整っていないなどと言い訳していたので、『一体何を寝ぼけているんだ!!! なぜ人道支援チームを受け入れるのに被害国の受け入れ準備がいるんだ!!!』と本気でブチ切れそうになったのですが、どうやらこの国では、平時でも2.3週間前までに当局の許可をとる必要があり、当局の係官が監視のために同行するそうで、要は外から入ってくる人間を全く信用していない模様。
 アメリカはともかく、日本やアジアの国が、どさくさにまぎれてスパイを送り込むなんて、あまりにも非現実的な話ですし、とりわけ日本にとっては何のメリットもないというのに、ホント、随分人をバカにした話ですよね…(怒!
 この国の国民に対する人権のなさは北朝鮮並みだと私などは思うのですが、これまでは主に食料支援の方が重視されがちでしたが、医者や看護師など医療従事者は絶対足りないに決まっているのに、しかも各地でコレラを含めた感染症が広がりつつあり、他国からも支援要請の声が上がっているというのに、何もできないのは非常に悔しい思いがします。

中国 四川省でM7.8 死者は1万人?

2008-05-13 09:37:02 | Weblog
四川省でM7.8・100人超死亡、900人近い生徒が生き埋め 2008年5月13日 
日経 http://www.nikkei.co.jp/news/main/20080512AT2M1201L12052008.html
読売 http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20080512-OYT1T00607.htm
 中国国営の新華社によると12日午後2時半(日本時間同3時半)ごろ、西部の四川省を震源にマグニチュード(M)7.8の大規模な地震が発生した。同省や隣接する重慶市などで少なくとも107人が死亡、34人が負傷したほか、900人近い学生・生徒が生き埋めになった。胡錦濤国家主席は被災者らの救援を指示、温家宝首相は災害救助活動を直接指示するため現地に向かった。
 震源は省都の成都市から北西に約150キロ離れた同省アバ・チベット族チャン族自治州。2度にわたってM6.0とM5.4の余震とみられる揺れもあった。国家地震局は「現地の具体的な状況について調査中」としており、死傷者数はさらに増える可能性が高い。人民解放軍は被害状況の把握のため部隊を派遣し、成都の国際空港が閉鎖された。
 北京の日本大使館によると、四川省の地震で日本人の負傷者が出たとの情報はない。

中国・四川の大地震、死者1万人近くに・新華社報道 2008年5月13日 
日経 http://www.nikkei.co.jp/news/main/20080513STXKC001413052008.html
朝日 http://www.asahi.com/international/update/0512/TKY200805120223.html
 中国国営通信新華社は13日、中国・四川大地震による死者は四川省だけで1万人近くに上ったと伝えた。地震発生から一夜明けた同日午前、温家宝首相が震源地に隣接する都江堰市から陣頭指揮を執るなど被災地の救援活動に全力を挙げた。震源地につながる道路は大きく破壊されて車両が通れないなど、各地で交通網が寸断、救援は難航している。
 各地の死傷者や被害状況の全体像はまだ明らかになっておらず、今後時間の経過に伴って被害が拡大する見通しだ。
 新華社は「(1976年に河北省で起きた)唐山地震以来、最悪の地震」としている。四川省綿陽市では7000人以上が死亡し、被害が集中。同市では電気、ガス、水道が止まったまま復旧していない。

首相「必要なら支援」・四川省の地震で中国主席に伝達 2008年5月13日 日経
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20080512AT3S1201W12052008.html
 福田康夫首相は12日夜、中国四川省の大地震を受け、北京の日本大使館を通じて胡錦濤中国国家主席と温家宝首相にお見舞いのメッセージと「必要であればできるだけの支援を行う用意がある」との意向を伝えた。政府は食糧や飲料水、毛布、テントなどの救援物資援助や医療チームの早期派遣などの検討に入った。
 外務省によると、在留邦人は四川省内に290人、省都である成都に250人滞在する。同日午後9時時点で、邦人の被害は確認していない。
 政府は中国から要請があり次第、早ければ13日にも第一弾の救援物資支援を決定する。藪中三十二外務次官は12日の記者会見で「被害の状況をみながら適切に対応する」と表明した。




 昨日の夕方に、中国でM7.8の大きな地震が発生したという第一報が入ってきたときから、かなり嫌な予感はしていたのですが、日中の地震とはいえ、学校が倒壊して900人が生き埋めになるなど、かなりの被害が出ているようで、死者数だけでも1万人近くとなる大惨事となっているようです。
 しかもこの数値。連絡のついた都市部などのみのものですが、震源地や農村部とは連絡そのものがつかないところもあり、被害者数はまだまだ膨れ上がる可能性も十分ありうるのではないかと思います。
 日本でも、ここ数日夜中に震度4~5クラスの中規模な地震が続発し、気味が悪い思いをしていたのですが、そんな状況での今回の中国での大きな地震…。世界全体で、地震そのものが発生しやすくなっているのか、単なる偶然なのかはわかりませんが、偶然で片づけるにはあまりにも気味が悪い話ですし、中国の場合、医療体制がまだまだ未整備だけに、心配ですね。
 ミャンマーのサイクロン被害に対する人道支援についても、ある意味ミャンマーにとって最大の理解国の1つである中国は、自国の対策が最優先となり、正直、他所の国の支援どころではなくなってしまったのではないでしょうか。