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新人間革命に学ぶ−Iam山本伸一!

新人間革命、山本伸一に学ぶ「負けじ魂」、「人生勝利の指針」

『紅の歌』の完成だ! 青年の魂の歌だ!

2019年05月01日 | 名場面
「ああ紅の 朝明けて……」

山本伸一は、「紅の歌」のテープを聴き、歌詞の意味を噛み締めながら、心で青年たちに呼びかけた。 ――雲を破り、真っ赤な太陽が昇る。刻一刻、空は紅に染まり、新生の朝が訪れる。 

「紅」とは、わが胸中に燃える元初の太陽だ! 時代を開かんとする熱き闘魂だ! 若々しき生命力の輝きだ!

おお、旭光のごとく、世界広布へと先駆ける、凜々しき創価の丈夫たちよ!  

「生命の世紀」を告げる暁鐘は、今、音高く打ち鳴らされ、栄光の朝が到来したのだ。 

栄光とは、不撓不屈の挑戦がもたらす、幸と勝利の光彩である。青年よ、恐れるな! 

「驕れる波浪」を、そして、一切の障魔を打ち砕いて、前へ、前へと進みゆくのだ。 

広宣流布は、正義と邪悪との戦いである。正義だからといって、必ずしも勝つとは限らない。悪が栄える場合もある。ゆえに仏法は勝負なのだ。地涌の使命に生き、仏法の正義の旗を掲げ持つわれらは、断じて負けてはならない。勝たねばならぬ責任がある。 

地涌の菩薩とは、われら創価の民衆群像である。

苦悩する人びとを救おうと、あえて五濁悪世の末法に出現したのだ。辛酸と忍耐のなかで、たくましく自らを磨き上げ、人生の勝利劇を演じ、仏法の偉大なる功力を証明せんと、勇んでこの世に躍り出たのだ。 

宿命の嵐が、吹き荒れる時もある。苦悩なき人生はない。しかし、広宣流布の使命を果たすために、勇気を燃え上がらせて戦う時、希望の虹は懸かり、苦悩は歓喜へと変わる。 

人間は、臆病になり、挑戦をやめ、希望を捨て、あきらめの心をいだくことによって、自らを不幸にしていくのだ。 

われらは妙法という根源の法に則り、満々たる生命力をたたえ、一つ一つの課題を克服しながら広布に走る。ありのままの自分を輝かせ、自他共の幸福を築くために。あふれる歓喜を胸に、誇らかに「民衆の旗」を掲げ、民衆の勝ち鬨を高らかに轟かせゆくために。

山本伸一は、さらに、「紅の歌」の歌詞に思いをめぐらしていった。

「毀誉褒貶の 人降し……」 「毀誉」とは、「毀る」ことと「誉める」ことであり、「褒貶」とは、「褒める」ことと「貶す」ことである。 

――無節操に、信念もなく、状況次第で手のひらを返すような生き方を見おろして、崇高なる「信念の道」を進むのが創価の師弟である。それが真の「人間の道」である。 

初代会長・牧口常三郎先生を、偉大なる教育思想家として慕っていた人びとが、軍部政府の弾圧で先生が逮捕・投獄されるや、態度を翻し、平気で「牧口にだまされた」と罵詈雑言を浴びせたのだ。また、戦後、戸田先生の事業が行き詰まった時も、さんざん先生の世話になった人たちが、その恩義も忘れ、悪口中傷を重ねたのである。 そんな徒輩の言に、一喜一憂することがあってはならない。広宣流布という信念の「輝く王道」を、悠々と進みゆくのだ。 

われらには、師弟の大道を征く無上の誇りがある。ともどもに誓いの父子の詩を綴りゆくのだ。 

青年の君たちがいる限り、私は安心だ。どうか、私を土台にし、私を凌ぎ、大樹へと育ってほしい。私は、敬愛の思いをもって、君たちを仰ぎ、賞讃したい。 

新世紀の大空に伸びゆく君たちよ! 未来のために、自らを磨き、鍛え、働き、学び、喜び勇んで労苦を担っていくのだ。「青春の 金の汗」こそ、永遠に自身を荘厳する財産となるにちがいない。

私には、見える。青々と葉を茂らせ、明日へ伸びゆく木々の頭上に、燦然と輝く栄光の虹が! さあ、若き翼よ! 地平線の彼方に、澎湃として躍り出よ! 万葉の人間讃歌の時代を、絢爛たる生命尊厳の新世紀を開くために、舞いに舞い征け! 創価の青年の情熱と力で、二十一世紀の大勝利の幕を、断じて開くのだ。 後継のバトンは、君らの手にある。

十一月十四日の夜、山本伸一は、二十数回にわたる推敲の末に、宣言するように、青年たちに語った。 

「よし、これでいこう!『紅の歌』の完成だ! 青年の魂の歌だ!」     

一、ああ紅の 朝明けて   
魁光りぬ 丈夫は   
ああ暁鐘を 打て 鳴らせ
驕れる波浪よ なにかせむ   
邪悪の徒には 栄えなし   
地涌の正義に 民衆の旗     

二、毀誉褒貶の 人降し   
輝く王道 この坂を   
父の滸集いし 吾らあり
子よ大樹と 仰ぎ見む   
ああ青春の 金の汗   
誓いの青藍 虹かかれ     

三、老いたる母の 築きたる   
広布の城をいざ 護り抜け   
眩き地平に 澎湃と
若き翼よ 爽やかに   
万葉の詩 ともどもに   
舞いに舞い征け 世紀まで     

妻の峯子が、伸一に言った。 

「ここには、あなたが青年におっしゃりたいことが、すべて入っていますね」

「そうなんだよ。男子部は、この『紅の歌』を、そして、女子部は、新愛唱歌の『緑のあの道』を歌いながら、二十一世紀をめざして進んでいくんだ」

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