業務日誌

許せないヤツがいる 許せないことがある
だから倒れても倒れても立ち上がる立ち上がる
あいつの名はケアマネージャー

インシデントアクシデント その4

2008年08月25日 | 業務日誌
※ 鶏頭(口)となるも牛後となる勿(なか)れ。好きなことばですが、大抵は『鶏後』の私です。

ものすごく逃げ腰でズルい発言ですが、私がこのブログに書くことが、イコール私に出来ていることではないということを前置きさせてください。
どんなケアマネだよ、てカンジでトホホですが、結局はやらにゃ!と思ってても全然やれない私の言い訳のための場であり備忘録であります。

結局のところ、インシデントレポートもアクシデントレポートも、何を書くか、どう書くかの問題よりも、なんのために書くかが問題なんですよね。
書かされていると思うのはその法人に問題があると思うし、書きたくないと思ってしまうのもやっぱり法人の雰囲気が問題だと思います。
でも、書くのなら、出すのなら、その作業に費やす時間を無駄にしないようにすればいいと思う。それくらいは自分の意識でなんとか出来るような気がします。


話は6月(だったと思う)の安全対策委員会に遡ります。

事例検討の場に、アイリンさんが書いて提出したアクシデントレポートがありました。
内容は
「要支援から介護給付になった人を、居宅の届けを未提出のまま給付管理票を出してしまい、区役所からお叱りの連絡があった&返戻になった」
というものでした(としておきます)。
フの悪いことに、その月のレセ時期、アイリン女史は事情があって帰国しておられ、事態はカニちゃんが処理。
日本に戻ったアイリン女史に対してアクシデントレポートの提出を指示しました。
アイリン女史が出したレポートには、事故の概要と経過はちゃんと書いてあったのですが、「反省と対策・改善点」の欄に
今後は気を引き締めて業務にあたる云々
とあり、その文章について委員会メンバーからチェックが入ったのです。

「対策が書かれていない」
「気を引き締めて業務にあたる、というのは漠然としていて対策とはいえない」
「書き方がわかっていないのではないか」
「というより、レポートの意味自体理解されていない」

辛口意見続出。
私なんぞは1番こんなミスをやっちまいガチですから、アイリン女史の事例とはいえ委員さんのコトバがグサグサ刺さりました。
しかしそのとおりです。
気を引き締めて業務にあたるなんてことは事故が起こる起こらないによらず普段からやっとくべきことでしょうし、気が緩んだから旨の届けを忘れたのかということになってしまいます。
「2度と同じミスを起こさないために」、保険証の入力時にもう一度居宅の届け日・事業所欄を視認するとか、そういった具体的な方法を書かなくてはならない。

で、委員会からアイリン女史にレポートが返され、再提出するように指示が出ました。居介の安全対策委員は私なので、私からいったん主任のカニちゃんに報告し、それからアイリン女史になりゆきを説明して「書き直し」をお願いしたのですが…

アイリン女史の口から
「どうしてそんなことしなきゃならないの!」
と不満噴出。
アクシデントレポートを提出すること自体何も意味はないのに、そんなことに時間をとられたくない。
旨の届けを出して翌月再請求すればいいことで、返戻とはいえ事業所にお金はきちんと入ってくる、損をさせたわけではない。
というのが女史のいいぶんでした。
書けといわれたので書いた、それでいいではないか、と。
私は
「事例がどうこういうのではなく、このミスを再び起こさないようにするためにアイリンさんがやるべきことややろうと思ったことを具体的に書かなくてはならないんです。それが『対策』ですから。」
と説明しました。

すると彼女は
「私は以前ハリケンさんが提出したアクシデントレポートを見てマネして書いた」
と言うんです。

私は顔が熱くなるのを感じました。
そんなはずはない、と思いましたし、そういう言い方をする女史に本気で腹が立ちました。
女史が「見て真似た」と言った私のレポートとは

去年8月、トシオさんという利用者が、うちのクリニックで透析を開始して間もなく、クリニックナースらとトラブルになり、「よその透析クリニックにいくから紹介状を書くんじゃい!!」とゴネてどうしようもなかったため、私が別の透析施設のコーディネーターと連絡をとったところ、今度は「ハリケンが(他所に)行けと言ったんじゃい!!」と言い出したため、頭に血が上った私がトシオさんを自主解約した

という事例のアクシデントレポートのことでした。

結果、8月も末だというのに、トシオさんが探し出してきた写経のケアマネから
「利用者からの依頼による事業所変更だから」
と、その月のぶんのレセを持っていかれ、トシオさんのために費やした数回のサ担やナマホ課との何回もの情報連絡や連絡調整に奔走した時間のすべてを無駄にしてしまい、
「ああ、この貴重な就業時間、それに対して支払われるお給料のぶんを私は法人に迷惑をかけたということか」
と、自分がキレてやってしまったことの重大性を痛感し、退職をも考えたのでした。


この事例のレポートで、私は確かに「反省と対策・改善点」の欄に
「利用者とのコミュニケーション不足を省みることなく、あろうことか利用者に腹を立てて自主解約し、結果法人に多大な迷惑をかけた。今後は相談援助を行う者としての認識をあらため、かかる困難事例については先輩や上司に報告・相談し、初心に戻って業務にあたりたい」
とゆーよーなことを書いてます。
しかし、だからといって、アイリン女史に
「あなたのレポートを真似たら書き直しと言われた」
なんて逆ギレされるいわれはない。

あらためて考えなくとも、私がやったことのほうがケアマネとしてあるまじきことです。でも、ヒトが自信を失って「私はこの仕事をやってく資格があるのか」と悩んで、それでももいっかいやってみようかと思い、ホントになんとかそう思い、心底反省して書いたものを「真似たらハズレひいた」とか言われたくなかったです。

事例がまるで違うじゃないですか!!
思わず大声でアイリン女史に吠えてしまいました。

「少なくとも私がやったことは、自分のこの仕事に対する意識を変えることでしか解決できないと思ったし、相談援助技術や困難事例の対処をもいちど勉強しなおすということしか考え付かなかった、だから私は自分のレポートをそう書いて出しました。
でも女史のミスは違う、確認ミスだし、心構えじゃなくて他の対処法があると思います。でも、悪かった、失敗した、迷惑かけた、と思っていないのなら、女史のおっしゃるとおりこのレポートは無意味です。だったら最初に『書いて出せ』と言われた時点で主任にそう言うべきだったのではないですか?!」

アイリン女史は(そのときは)何も言わず黙って私のいうことを聞いてました(私が興奮したのでドン引きしたようでした)が、あとでカニちゃんにお説教されたときも
「(インシデント・アクシデント)レポートには何の意味もない。それでなくとも仕事はたくさんあるのに、こんなことに時間をとられるのはホントに無駄だと思う」
と言ったそうです。
カニちゃんは
「だったらアイリンさんのかわりに区役所に行き、謝罪し、届けを再提出し、レセをやりなおして事業所に連絡した私の業務時間はどうですか?居介のミスは主任である私の責任ですから当然のことですけど、原因はアイリンさんのケアレスミスですよね?」
と言い聞かせたそうです。

それでも、今回「居介のインシデント・アクシデントのマニュアルを作る」ことになったと説明があったとき、アイリン女史は
「時間の無駄」
「ケアマネの仕事じゃない」
と聞こえよがしに言い、また私がキレるのではないかと心配したほかのケアマネさんたちが凍りつく、という事態を引き起こしましたw。

そんなこんなで、この「インシデント・アクシデントレポート」の問題は
そもそも居介に必要なのか
という疑問を投げかけつつ、27日(マニュアル「案」提出日)にもつれこもうとしているのでした。
うーん、正直、私は意地になっているのかもしれません。



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3 コメント

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必要だと思います。 (ちゃかぽん)
2008-08-26 12:39:34
ケアマネのミスは、時には利用者さんが保険給付を受けられなくなるような不利益を発生させたりする可能性もあります。法人が不利益になるのはぶっちゃけ仕方ないですが、全てを頼りにしている利用者さんに被害がでないためにも必要だと思います。
ちゃかぽん、あまりこ自分の自身のなさのため、ケアマネ協会の保険に入ってます。
法人がどこまで守ってくれるかも微妙ですし。
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必要です。 (sakura)
2008-08-26 19:05:48
評価に行っても、事故報告書、ヒヤリハット、苦情処理がないという事業所があります。

「ない」ではなく。認識がない。

ということ=トップも主任もその程度の事業所ということになります。

きちんとした認識、社会性を持っている事業所は出してきます。「これがうちのマニュアルです。それにしたがって、職員が提出した書類です。」と。

ケアマネだって人間です。レセでまちがったり、居宅届けが遅れて、受領委任になったり、訪問をわすれたり、連絡を忘れてたり。
利用者に迷惑をかけることはあります。
近年は個人情報保護法のこともあり、情報の扱いのガイドラインは絶対必要です。
それに違反したときの処分も。

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今日、情報公開でした (ハリケン)
2008-08-26 20:21:34
ちゃかぽんさん
私の思ってることもそのとおりです。
利用者さんに迷惑をかけること、それすべてアクシデントだと思います。
でも、sakuraさんのいうように、ケアマネは完全ではないので、ミスをなくそうとか迷惑かけないようにしようとかする姿勢が大切なんですよね。

今日、情報公開でした。
今年ハリケンは『おツキ』当番ではなかったのですが、ケアマネは全員事務所で、カニちゃんと、当番のオリーブのフォローのために待機していました。
すると、「居介やケアマネに対する苦情に対応した記録」がない、あったら持って来て!というSOSが。
(カニちゃんはそれらしき記録を用意していましたが、対応した記録がいまひとつ整えてなかったのでした)
みんなで探して、出てきた事例はほんの2ケース。
そのふたつともハリケンのケース記録でした。
利用者がケアマネに対して訴えた恨み言や、オドシやスカシの類のものでもなんでも、全然記録していないことに逆に驚きました。私、利用者から言われた悪口も暴言も、全部記録に残してます。
他のケアマネさんは言われたことが1度もないのか…そう思ったらすごいショックでした…。
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