業務日誌

許せないヤツがいる 許せないことがある
だから倒れても倒れても立ち上がる立ち上がる
あいつの名はケアマネージャー

どっちでもいいです 1人目

2007年03月02日 | 業務日誌
※ …違和感というか、納得出来ない画像です。

ひがしケアプランは、医療法人ひがし会の所有するひがし地区ビル2棟のうち旧館にあります。
旧館には居介、医事、クリニック、透析室、デイケア。
新館にはヘルステ、訪看、栄養課、グルホ。
少し離れたところに別棟があり、そこは以前ヘルパー講義のためのお教室に使われていましたが現在は物置+車庫になっています。
そして、これらの建物の中心部に理事長の本宅があるんです。
レンガ造りの4階建です。
理事長と奥様がたったおふたりでお住まいです。

奥様は民生委員や婦人会長や自治会長などを歴任され、なんというか地元の名士です。現在も地域住人のよき相談役としてこの地に君臨されています。
当然私たちの利用者さんの中には、この奥様経由で担当することになった高齢者の方々が大勢おられるわけですが…。

ご想像の通り、大変厄介です
そしてそんな厄介なVIPは、何故か私の担当に集中しています。

今日はそんなVIPのうち、もっとも大物のふたりと接触しました。

おひとりめは奥様の実のお姉さま
もとひがし会の本院のナースでした。
奥様の家系はナース一派で、奥様ももとナース。つまり医者とナースのご夫婦でした。ちなみにここの末の弟は本院の事務局長です。
古い古いナースに聞いた話では、このお姉さまは超意地悪ナースだったそうな。

さて、今日はこのお姉さまの認定調査でした。
お姉さま、3日前に本院から退院して来られたばかりです。
去年の秋、自宅で転倒して大腿骨頸部を骨折し、入院しておられたのです。
この間にも私は、要支援1だったこのお姉さまを、本院の介護病棟に入れるために更新の数日前に区分変更を命じられ、調査は厳正に行ったにも関わらず、びっしり書かれた主治医意見書によって要介護4へと5段階特進させたことがあります。
そしてお姉さまは本院の介護病棟で悠々自適にお暮らしになり、やっと在宅に復帰なされました。区変後の更新です。

お姉さまは、要支援になる以前のように、ひがしデイケアに週4日ほど来たいとのご希望を述べられました。
そのためには介護給付のままにしておかなくてはなりません。
しかし、ハリケンは思うのです。
予防給付だろうと介護給付だろうと、お姉さまは毎日デイケアにおいでになり、朝1番のお風呂をいただかれていますし、お食事だって毎食栄養課にやって来て食べて帰られるではありませんか。
今さらデイケアに週何日とか、そんなにこだわる必要はないのでは?と。
だいたいね、本院に用があってお見舞いに伺えばいつ行っても外出中だし、シルバーカーどころか普通のDIYショップで売っている台車でもってどこまでもお出かけになる、そんな元気な人をどうやって要介護のまま維持しろというのか。
無茶にもホドってもんがあります。
そこでハリケンは、このお姉さまの異常な行動をなんとか認知症っぽく記載することにしました。なんてったって認知の有無は予防と介護のボーダーですからね。

6-4. 介護者の指示が 2.ときどき通じる。
自分の意にそまないことを指示されると耳が聞こえないふりをして抵抗する。
意図的なのかどうか判断出来ない。

く、苦しいですがそう書きました。

7-ク. 助言や介護に抵抗することが 3.ある
自分にとって都合の悪い助言や介護は無視したり、攻撃的になることが週に2,3度。意図的なのかどうか判断出来ない。

7-ス. 1人で外に出たがり目が離せないことが 3.ある
デイケアから無断で出て行き、買物したり自宅に戻ったりすることが利用日毎回ある。指示するも聞き入れなく、意図的なのかどうか判断出来ない。

など、このお姉さまのお宅がデイケアから歩いて2分ということを知らない人ならまず判断に迷うようなことも記載したりしてみました。
自分で書いていて1番おかしかったのが以下の一文。

7-セ. 色々なものを集めたり、無断で持ってくることが 3.ある
デイケア食堂から他人のお膳を自宅に持ち帰ることが週に2,3度。職員が止めても制止を振り切ったり、声が聞こえないふりをする。


…そうなんです、このお姉さまは自分の身内の法人の食堂から、自分の身内同然の職員たちの食事を盗んでいくんです(笑)。
しかも好きなおかずだとタッパに詰めて。
このおかげで、何度お昼の足りない職員がいたことか(笑)。

まあ、性格的なものなのか認知症なのかはわかりませんが、私は一応お姉さまの介護度を少しでもとどめておこうと努力はしました。
あとは審査会の先生方にお任せしたいと思います。

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