今年のノーベル賞も日本人から受賞者が出ました。しかも企業での研究者とのことで吉野さん自身もそのことを強く産業界としての意義があるということをInterviewの中で強調されていました。企業内だとどうしても成果=市場性というものを期待されるわけですが吉野さんはLiイオン電池の将来性と市場性を初期段階で見極めたということ、そして実用化に対してネックとなる安全性の解決に注力したことを語っています。見極めもセンスが良かったのでしょうが基礎理論だけでなく実学に近い分野でも貢献を認められるというのはうれしい限りです。もちろん基本構造/構想がなければ何も生まれないわけで双方が補完しあうことが重要ですが・・・
今回の受賞はいまのLiイオン電池の将来の発展形である全固体電池が世の中を変えていくという期待も込められているのだと思います。今のLiイオン電池の10倍電池が持つようになれば蓄電池や電気自動車といったものの価値がぐんと上がり、本当のスマートグリッドというのが実現してきます。今の時点では電気自動車が普及すると発電量が足りないと言われるようなこともありますが効率が上がり、10倍、数10倍の容量を持つようになれば話は変わってくるでしょう。全固体電池技術を確立できたところは次のゲームチェンジャーになることと思います。
・常に市場を意識する
・市場に出すためにボトルネックとなる課題解決に注力する
・かかわる製品の年表を用意して今後の発展性を意識する
・ちょっとぐらい成果が出なくてもあきらめない
自分はどちらかというと研究というより開発側に位置していますが新しいIdeaを実現していく前線にはいるはずなので上記のことを意識しながら仕事を進めていきたいと思います。
吉野さんの本↓
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