ノンアルコール市場に対する狙い

Budweiser Prohibition Brew


　健康志向の高まりやアルハラの社会問題化などで若者を中心にアルコール離れが進んでいると言うこともありビール市場自体もそのあおりで不振傾向となっています。その中でもノンアルコールの市場は伸びる傾向にあるそうです。これはアルコール離れをしている人を引き付けるという目的だけでなく運転手やお酒を絶対に飲まない人たちといった新たな層を消費者として獲得できるというのもありそうです。日本のビールだとキリン『キリンフリー』 サッポロ 『プレミアムアルコールフリー』アサヒ『ドライゼロ』などが代表銘柄でこれらの派生も多数。特保の製品も出てきています。そして海外でもバドワイザーでさえ?ノンアルコールを出していて今後売り上げの1/5を占める程度まで拡大すると予想しているとのこと。そもそも酒税もかからず単価も安いので売りやすいというのもメリットにはありそうです。新たな市場という意味でもメリットありますがビール会社としても損は無いようでノンアルの製造にはビール類工場の生産設備を利用するため、装置産業として最も重要な工場の稼働率を引き上げることができるというのは大きいようです。　また、糖類やプリン体を減らす技術、香料の調合技術など、ビール類の商品開発で培った技術を転用したりとか新分野でのマーケティングすることでの知見を得られるという市場を広げる意味合いもありそう。個人的にはお酒強くないのでこういった動向は頼もしいところ。
　国内メーカーで言うとサントリー、キリン、サッポロが麦汁を使用して「ビールらしさ」を追求しているのに対してシェア首位のアサヒは麦芽を使わず調合技術によって「クリアーな味わい」を追求している点で大きく思想が異なっているのが面白いですが分類すると清涼飲料になるわけなので色々なトライアルがあってしかるべきなのでしょう。多様化という面では面白いと思います。

画像出展：http://kurabeta.jp/nonalcohol-beer/