学芸員のちょっと?した日記

美術館学芸員の本当に他愛もない日記・・・だったのですが、今は自分の趣味をなんでも書いています

カフカ『城』を読む

2008-07-20 16:58:18 | 読書感想
今日は休日でしたので、朝から読書三昧。一週間ほど前から読んでいたカフカの『城』が読み終わりました。己の選択とはいえ、この暑い毎日に『城』を読むのはちょっと大変。

『城』は6年ほど前に一度読んだことがありました。あのときは随分長い話だな、と思ったものですが、今回再読してみると、あれ?こんなものだっけ?とすらすらと読めました。ある程度のあらすじを知っていたからでしょうか。

『城』について、「城」は何を象徴したものか、作者は物語を通して主張したいのか、これらについて書き出すとまったくきりがないものですから、その辺の深いところは私は書きません。というより書けそうもありません。

「ああ、終わった…。それも未完で…。」

というのが、読み終えたあとの正直な感想(笑)

主人公Kが測量士として城を目指していたにも関わらず、なんだか最初の趣旨を大きく逸れていって、舞台はくるくる回る感じ。物事が解決しそうで、解決しない。進みそうで、進まない。この何というか、作者カフカの手のなかでいいようにまわされてしまったような。堂々巡り。ロールプレイングゲームで淡々と物語が進んでいったのに、途中でいきなりリセットを押されたような気分。でも、くやしくない。

何を言いたいのか自分でもわからなくなりました(笑)気になるところを再読して、今度の長篇はブルガーコフの『巨匠とマルガリータ』を読んで見ます。
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