先日、私のブログに「茨木のナマケモノ」さんが次のようなコメントを書き込んでくださいました。
雇われマダムか、それとも(茨木のナマケモノ)
>現在、基礎工事から低層階の工事を彼等が進めているのか、社殿の上、更には残された鎮守の杜の木々の上にまで伸びた工事用クレーン車がその存在を誇示している現状。
それを目の当たりにすると非常に悲しい思いを抱いてしまいます。
さて、早速ですが、この問題に関して影響力を持ちうる人物二人、大阪府神社庁長の寺井宮司とこの開発に携わる近鉄不動産の親会社近畿日本鉄道の会長の山口氏の対談記事がありますのでご紹介致します。
大阪日日新聞社2011/07/16記事
天神祭スペシャル対談
近畿日本鉄道代表取締役会長 山口昌紀さん
大阪天満宮宮司 寺井種伯さん
http://www.pressnet.co.jp/osaka/kiji/110716_05.shtml
>山口 「何でも人の力で何とかなる」というのは間違いですよ。自然を敬い、自然を畏れ、今の自分があることを天に感謝する。私は常にそうした心を忘れてはいけないと自らを戒めています。
こう締めくくられて対談を終えておりますが、近鉄の総帥たるこの山口氏は雇われママなのか、それともポリシーを貫ける経営者なのでしょうか。
長文失礼いたします。> 以上コメント終わり
千里の氏神上新田天神社の周辺の開発が進み、本殿の真後ろに12階建てのロジュマン千里中央が多いかぶさるようになるという計画を知った上新田天神社の宮司は早い時期に近鉄山口会長に直接手紙を書き計画の変更をお願いしていました
上記コメントにもありました
大阪日日新聞社2011/07/16記事
天神祭スペシャル対談
近畿日本鉄道代表取締役会長 山口昌紀さん
大阪天満宮宮司 寺井種伯さん
http://www.pressnet.co.jp/osaka/kiji/110716_05.shtml
をお読みください。山口会長が神職の資格をお持ちであると言うことが書かれています。
私も取得している神主の資格は神明奉仕のための資格であり他人に誇らしげに見せるものではありません。
昔から「衣の袖から鎧が見える」といはれることがあるように、世を欺く手段として入道などとして宗教が利用されてきたことはあります。しかし、決して世間では良いような判断はされていません.まして清浄を旨とする神道において許されることではありません。
取得していても神職としてご奉仕しない場合も例外的にはあります。それは神職の家に生まれて将来は家の神社に奉仕するが現在はまだ親族(父親や祖父など)が健在の場合など、学生時代に研修の時間が取れる間に習得しておくという場合などです。親族が年老いて神職として奉仕出来なくなった時に何時でも代われる体制をとるためです。この場合も大きな祭りなどには神職として奉仕して経験を積んでおくことは大切なことです。そして多くの神職の子弟はそのようにしています。
経営者などが神社の運営に協力するために神職の資格を持つ必要はありません。奉賛会や氏子総代などとしてお宮さんに協力されるのが常識なのです。
僧籍では京セラの稲森会長が実業界でまだ発言されながらの場合などもこの魂胆が見えて不愉快な気持ちになります。
近鉄山口会長にとっては奈良春日大社は近鉄沿線の中心地であり、伊勢神宮においても式年遷宮の中心的な役を担っておられるのですから上記赤文字の部分の発言をもう一度噛み締めて子会社である近畿不動産に対して「上新田天神社」の神域を穢すようなことがないようにご指導をお願いします。
何時も子供たちに言っています。「神さんが見てはるよ」と。
大阪天満宮の寺井宮司も天神さんは怖い神様だと言うことはよくご存知ですから。怖いぐらいに威力のある神様ですから子供たちの願いはよく聴いてくださいます。
近鉄会長の山口氏に関しては、http://www.mahoroba21.jp/suishinnokai/board.html
のように薬師寺21世紀まほろば塾の理事にも名を連ねておられ、日本の寺社をはじめ自然環境や伝統文化に非常に理解のある方と推察しております。
然しながら個人としての想いを形にするのはなかなか難しいのかなと。
特に、近畿日本鉄道の様な大企業。
かの方を信任した株主から求められるのは、ただただ利潤だけという世知辛い状況かもしれません。
個人の想いと株主からの期待の板挟みになっているのかと思いますが、思い切った英断をされて両者共栄の第三の道を模索される道を選んでくれるのではと個人的には期待していたりします。