細越麟太郎 MOVIE DIARY

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●「宇宙戦争」は地上戦争だった。

2005年06月13日 | Weblog
●6月13日(月)9-50a.m. 六本木<ヴァージン・シネマ・7・スクリーン>試写
「宇宙戦争」War of the Worlds (2005) 米
監督・スティーブン・スピルバーグ 主演・トム・クルーズ ★★★★☆
安心したのはH.G.ウェルズの原作にほぼ忠実に、55年のジョージ・パルのイメージに忠実に描いていたこと。
その点に関しては監督自身が話していた通りで、いままでのS.F.で描いていたエイリアンとの友好関係が、今回は全面戦争になった点について、「やはり空を見ていても、ただ美しいと詩的に感じるような時代ではなくなった現代に警鐘を鳴らしたい」と制作の弁。「つねに新しいシーンを目指している」というスピルバーグの自信の表情が明るかった。
しかし「これは恐怖映画ではなく家族の絆を見いだすための映画で、そのことを監督と毎日話していた」とトム・クルーズが強調したように、S.F.映画の割には家族の人間関係に力を入れた仕上がりになっている。
でも、地下に生きていた異生物がどうして地上の細菌に弱かったのか。
地上の亀裂を見たトムが、どうして氷の欠片をポケットに入れたのか。
ティム・ロビンスを始末したトムにどうして罪悪感がないのか・・・いろいろ不思議なことは多い。
でも、一応、ちゃんとした「地上戦争」として見せるヴィジュアルの素晴らしさは、見て損はない。
これが、地球最初の試写なので「批評は書かないでください」という約束を守ろう。

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