●7月18日(木)10-00 半蔵門<東宝東和試写室>
M-053『ロケットマン』" Rocketman " (2019) Paramount Pictures, Marv Entertainment.
監督・デクスター・フレッチャー 主演・タロン・エガートン、ジェイミー・ベル <121分・シネマスコープ>配給・東和ピクチャーズ
もちろん、これは宇宙飛行士のSF映画ではなくて、このタイトル曲でヒットした、あの歌手のエルトン・ジョンの実伝サクセス・ストーリーだ。
そのエルトン自身が総指揮をした作品だから、まさにご本人の承認済みの自伝映画で、試写室は連日満員と聞いていたので、早めに入場。
さすがに朝の9時半では、まだサラリーマンの出勤時間なので、評論家諸氏には苦手時間なのか試写室も出勤まばらで空いていて、ほっとしての試写スタート。
ま、ビートルズの解散などで人気が落ち出した時代のロンドンに、このエルトン・ジョンの登場は、<ローリングストーンズ>の活躍とは対照的に地味だった。
ヒット曲の<ユア・ソング>も、実に地味なLPジャケット・デザインで、当時はサラリーマンだった当方も、銀座の日本楽器の店頭で恐る恐る買ったものだ。
ピアノ・ソロによる曲は、実にシンプルで心地よく、当時としては<ディープ・パープル>や<グランド・ファンク・レイルロード>などの中で地味ながらヒット。
まるで教会の賛美歌のように透き通るソロ・ソングは、ジョン・レノンよりも澄んでいて、ニール・ヤング・ファンの私にも、フレッシュな印象は好感だった。
この新作では、そのエルトンが総指揮をしているので、サクセス・ストーリーにはウソもなく、主演のタロンもよくエルトンに化けていて、まるで実物のようだ。
しかし、あの時代のご時世で、ファッションもトゥーマッチなサイケなエルトンは、エリック・クラプトン・ファンのわたしには、ただの<変なガイジン>だった。
という次第で、成功と麻薬の現実には、たいして興味なく、やはり実写版の「ビル・エヴァンス」の実話の方が好感で、この作品は最後まで<傍観>の印象。
■かなり高く上がった左中間へのフライだが、惜しくもレフト・フェンスまで。 ★★★☆
●8月23日より、東宝系ロードショー
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