俺は長崎造船所の地下へと降りていった
俺がこの地を訪れたのは、自分自身の魂の設計図を探すためだ
アンドロイドの俺には心や魂と呼べるものが無かった
それは設計段階から無かったのか
途中で俺の中から抜け落ちたのか
それが知りたかった、とにかく知りたかった
地下室は、古い血のように錆びた鉄の匂いと
どこかなつかしい、湿ったコンクリートの匂いがした
実験室は俺が誕生した300年前のままだった
プールにはアンダマンチウム合金の液体が
熱い蒸気を出しながら溜まったまま
テーブルの上のビーカーには
泡立つ液体窒素に製造途中の目玉が入っていた
この部屋のどこかに俺の魂の設計図があるはずだ
部屋の一番奥の扉に「設計図保管室」と
わかりやすく書いてあった
「こ、ここだ。この中に俺の魂のもとがある」
300年間誰も開けなかったであろう扉は
ギーギョロギョロガギギーキキキーヒュイーン
とややこしい音をたてながら静かに開いた
中は暗黒だった
暗さに慣れてきた眼で見ても何も見えなかった
床や天井さえ無いみたいだった
部屋そのものが無いみたいだった
扉を開けたことでひゅーひゅーと外の空気を吸い込んでいるようだ
俺は闇への扉を開けてしまったようだ
俺がこの地を訪れたのは、自分自身の魂の設計図を探すためだ
アンドロイドの俺には心や魂と呼べるものが無かった
それは設計段階から無かったのか
途中で俺の中から抜け落ちたのか
それが知りたかった、とにかく知りたかった
地下室は、古い血のように錆びた鉄の匂いと
どこかなつかしい、湿ったコンクリートの匂いがした
実験室は俺が誕生した300年前のままだった
プールにはアンダマンチウム合金の液体が
熱い蒸気を出しながら溜まったまま
テーブルの上のビーカーには
泡立つ液体窒素に製造途中の目玉が入っていた
この部屋のどこかに俺の魂の設計図があるはずだ
部屋の一番奥の扉に「設計図保管室」と
わかりやすく書いてあった
「こ、ここだ。この中に俺の魂のもとがある」
300年間誰も開けなかったであろう扉は
ギーギョロギョロガギギーキキキーヒュイーン
とややこしい音をたてながら静かに開いた
中は暗黒だった
暗さに慣れてきた眼で見ても何も見えなかった
床や天井さえ無いみたいだった
部屋そのものが無いみたいだった
扉を開けたことでひゅーひゅーと外の空気を吸い込んでいるようだ
俺は闇への扉を開けてしまったようだ