麻布十番で昼時になった。この街には旨い店がたくさんあるが、やはり気になるのが蕎麦屋、しかも『更科』と付く三軒である。以前にブログに書いた『総本家更科堀井』が布屋太兵衛の跡を継ぐ江戸時代から続く老舗ではあるが、他に『永坂更科 布屋太兵衛』『麻布永坂更科本店』がある。
今回は新一の橋交差点に面した麻布永坂 更科本店にお邪魔した。もう、1時を過ぎているため、店はそれほどお客様はいない。一番端の2人席に案内され、じっくりとメニューを見る。というのもツマミのメニューを含めて3冊もあるからである。
冷たい蕎麦も暖かい蕎麦も沢山の種類があって驚く。特に冷たい蕎麦に『天御膳』、『天ざる』、『天もり』、『天せいろ』の4種類があるが、その差を聴きたくなるくらい。ただ、いずれも2400〜2500円するので中々店の人には質問する気になれない。ただ、腹も減ったし、折角だからもりそばは食べたいしと悩むとランチメニューに『冷たい蕎麦とカレーご飯』(1264円)がある。ちょうどいいとこれを選択。
5分ほど待って、ランチ到着。もりそば、カレー丼、サラダがトレーに乗せられてくる。
まずはサラダ、トマト、レタスに大根が入った和風サラダ。続いてもりそばに取り掛かる。ワサビをとき、蕎麦をたぐるが、さすがに更科蕎麦、上品な細い白っぽい蕎麦だが、コシもあり、何よりそばつゆが香る。いい出汁が出て、喉越しも最高。やはり江戸の蕎麦はこうありたい。
あっという間に蕎麦は完食してカレー丼に取り掛かる。蕎麦屋のカレーは豚肉、玉ねぎに加えて入っているのは長ねぎ。ルーにも蕎麦出汁が香る。辛くはないが、うまみが引き立つ。私はあまりかき混ぜないでカレーは食べる主義なので縦に掘りながら食べ進める。
その後に頂いた蕎麦湯も美味い。カツオなど出汁がよく聴いていて、老舗の蕎麦屋は無敵、と感じつつ、しみじみと頂いた。
いや、さすがに老舗である。量もそこそこあるが、あっというた間に完食。次は一杯飲みに来たいものである。本当にご馳走さまでした。
麻布永坂 更科本店
港区麻布十番1ー2ー7
0335849410