プロ野球が開幕したのが3月25日、それから約1カ月経過した阪神タイガース。偶然にも昨日の巨人戦のボロ負けでちょうど5割とトータルでは良くもなし、悪くもなしといった感じだが、ファンとしては金本新監督の超改革は言葉だけではないのとがひしひしと伝わって来る。
悪い点から考えると(1)中継ぎが安定しない、(2)まだ、クローザーに不安感がある、(3)キャッチャーが安定しない。この3点は当初からの予想通りである。投手関係ははっきり香田コーチと矢野コーチに任せる分業を取ってはいるが、先発は岩田を除いてはそれほど裏切られた感はない。
特に勝ち星以上にいいのが岩貞、何しろ菅野に次いで防御率2位、しかも0点台は素晴らしい。中継ぎの福原、鶴、使われているが榎田、歳内と調子が悪い方が多い。また、若手ででてきたのが守屋くらいなのはやや残念なところ。
クローザーは呉昇桓の穴は中々大きいが、マテオとドリスの評価はまだ早い気がする。ただし、2人とも日により調子に波があるのは気になるところである。
捕手は打つのも守るのも梅野、岡崎、小宮山とどれも一長一短。原口を上げたがこれに全て任せるのも酷だし、中々悩みが多い。
打者に関してはやはりベテランの西岡、福留が調子が良かっただけに故障は痛いが、鳥谷がやっと調子を戻し、高山がペースを掴んでいるのが嬉しい。少し横田、ヘイグは研究されてきたのか、凡打が増えたが、ヘイグの代わりに今成、西岡の代わりに北条。さらに板山、陽川、捕手の原口など一軍経験のない若手を登用するのはファンとしては大変好ましい。昨年は新顔は精々、江越くらいしかおらず、同じメンバーでやっていたのとはまるで違う。
また、監督がハッパをかけると8回・9回に点を取り、勝たなくても接戦に持ち込むことができるようになったことが、ファンの気持ちを捉えている。頑張ってあと一歩の敗戦と手が出せず諦めた敗戦が違うことをよく知っている監督の考え方が伝わる試合が多くなってきている。
まだまだ、うまくいっているとは言いがたく、懸案も片付いていないが、何でこの選手か1軍という前年の実績ばかりに頼る起用、なぜ2軍に落とさないのかといったファンが理解に苦しむ投手の先発起用より、2軍でよければ若手を使ってみるという姿勢は競争も増して、活力が出てくる。出遅れた上本や俊介、ヘイグあたりがまた出てきて争うようになればと良いのではと勝手に祈っている。
まあ、一言で言うとファンの気持ちをわかった起用でガンガン戦って行くことを切望したい。