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◎現実世界では重い物は軽い物より早く落ちる

2016-01-08 00:07:43 | 物理
現実世界では重い物は軽い物より早く落ちる

★「重い物は軽い物より早く落ちるか?」(おもに「世界科学史話」中村邦光、創風社 より)

★落下運動

ガリレオの「落体の法則」
 重力が作用するところで自由落下する物体は質量にかかわらず「加速度運動する」というもので、重い物と軽い物は同時に落ちるという
 高校で習うんやけど

○ところがアリストテレスによると「落下速度は物体の重さに比例する」
 すなわち、重い物は軽い物より早く落ちるという


●どちらの言い分が正しいのだろうか?

○ガリレオの「落体の法則」には条件がある

 「空気抵抗がない場合」すなわち「真空」での説であり、地球の大気中では成り立たない

 ガリレオの時代では「真空」を作りだすことはできなかった
 また、「ピサの斜塔の頂上から重さの違う2つの物体を同時に落として、同時に落ちることを確認した」という話があるが、実際はガリレオはこのような「ピサの斜塔の落下実験」は行っていない


地球上の大気中ではアリストテレスのほうが正しい

 実際に大気中で観察するとアリストテレスの言う通りになる

 大気には空気抵抗があり、空気抵抗を考えると、初めの数秒間は加速度運動するが、それにつれて空気抵抗が大きくなり加速度が小さくなる。十分時間がたつと等速度運動をし、「落下速度は物体の重さに比例する
・観測的事実に基づくと「アリストテレスの運動法則」のようになる

 地球上の現実世界では、大気があり空気抵抗があるから、ガリレオの「落体の法則」は成り立たず、アリストテレスのほうが正しく「重い物は軽い物より早く落ちる


★また物体を斜め方向に投げる場合、もっとも遠くまで届くようにするには何度の角度で投げればいいか?
1 45度の角度で投げる これは真空中ではその通りである
2 しかし現実世界では、空気抵抗があるから45度ではなく、45度より小さい角度で最大投射距離になる