ひのっき

あったかくてぐっすりでごはんがおいしくてよかったねうれしいねなんて小さなしあわせ探し雑記

カツ丼はお陰様の美味

2017年09月10日 | 絵日記

「将棋めし」を読んでカツ丼を食べたくなったおいらはふらふらとなか卯へ。
カツ丼(590円)を注文しました。

うーん、美味しい。
カラリ衣にぎゅぎゅっと閉じ込められた豚肉の旨味に溶き卵のコク、甘辛の出汁がホカホカご飯に絡み絶妙な美味しさ。
カツ丼っていつどこで食べても本当に美味しいなあ。

カツ丼は我こそが発祥と主張する説が多いのですが、おいら的には早稲田の老舗蕎麦屋「三朝庵」起源説が好きです。
大正時代、宴会の予約があると当時高級料理だったトンカツを懇意のお肉屋さんから取り寄せて、お客さんに提供していた三朝庵。で、宴会がキャンセルになったりするとせっかく仕入れたトンカツが余っちゃう。冷えたトンカツをお客さんに出す訳にはいかない。参っちゃうよ…こぼす店主に常連の学生が「玉子とじにしたら、温かく美味しくなるのでは。」と提案。やってみたら評判になったとの説です。
「うちのカツ丼は、余ったトンカツがもったいないって考えてくれたお客さんのお陰でできたんですよ。」
現在も続くお店には、「当店のカツ丼はこだわりカツ丼ではなく普通のそば屋のカツ丼です。」の貼り紙があります。
いかに創意工夫して作ったかを猛烈アピールするカツ丼起源説がひしめく中、この自然体な証言にはほっと癒されます。

俺が俺がの我を捨てて、お陰お陰の下に生きよ…か…、なんてカツ丼タイムでした!