ひのっき

あったかくてぐっすりでごはんがおいしくてよかったねうれしいねなんて小さなしあわせ探し雑記

「八雲さんは餌付けがしたい」は食べさせる活力を描いた良作

2017年05月05日 | 絵日記
八雲さんは餌づけがしたい。 3巻 (デジタル版ヤングガンガンコミックス)
里見U
スクウェア・エニックス

里見U先生の「八雲さんは餌付けがしたい。」を読みました。

面白かったです。

夫と死別し無気力な毎日を過ごしていた未亡人が、アパートの隣に越してきた一人暮らしの高校球児に夕食を振る舞うようになって元気を取り戻す…というお話。

人のために料理を作ること、人に食べてもらうことがいかに人の心を癒やし力づけるか、その様子が説得力を持って描かれます。

夫に食べさせる為の充実した趣味だった料理が、独り自分が食べるだけになったらめんどくさいだけの作業となってしまう。その虚ろな生活が赤の他人であれ食べさせる相手ができた瞬間、彩りを持ったものに変化します。

愛じゃなくても恋じゃなくても、食べさせるってことそのものが人に活力を与えるんですね、ほのぼのそう感じさせる良作です。