ひのっき

あったかくてぐっすりでごはんがおいしくてよかったねうれしいねなんて小さなしあわせ探し雑記

すき焼

2005年02月20日 | たべもの。
最近外食が多かったし、病み上がりだしで精をつけようなんて、今夜はすき焼です。いいですね・・・。子供の頃「すき焼」と聞くと感じた、あのウキウキ感は今なお全く色あせることがありません。真っ白な湯気の中、茶褐に煮える牛肉を白菜を白ねぎを白滝を豆腐を春菊を椎茸を黄金色の卵に絡ませご飯に乗せ口に運ぶ・・・うーん・・・はー・・・お箸の国の幸せの頂です・・。
かつて海原雄山がこの食べ方を指して、「牛肉を一番まずく食べるやり方だ!」なんて罵倒してましたが、なんて可哀想な人なんだろうと思います。

そんなすき焼ですが、違う地方の人と囲むと必ず衝突が起こります。
すき焼といえば、肉を焼き香り付けした鍋に野菜を入れ砂糖と醤油をかけ、野菜から出る水分だけで煮るのが正しいやり方だと考えています。
ところが関東の人は、うっかり目を離すと真っ黒なタレ汁をどぼどぼと注ごうとするのです。
それじゃすき「焼」じゃなくてすき「煮」だろうーーー!!!
なんておいらは説得するのですが、モノがご馳走チャンプだけに誰しも一家言を持っており、誰もが絶対に折れません。
そういえば以前長崎出身の人が、
長崎チャンポンは中華なべで炒めてでた野菜の水分だけをスープにするんだ。東京で出してるのは、ただラーメンに野菜炒めを乗っけてるだけのもので論外だ!
なんて憤慨していたのを思い出したり。
幸せや安らぎをもたらすはずのご馳走が、その魅力ゆえに諍いや憤懣をもたらしてしまう・・・人間とは・・・か・・・。なーんてやっぱりすき焼は人を哲学者にする日曜の夜でした!