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木津に来た いつ見きとてかいづみ川 ~奈良なら並ばない18

2025年05月23日 | 日記・エッセイ・コラム
  木津駅は西に片町線で大阪、北に奈良線で京都、南に奈良、そして東は関西本線で名古屋に向かう交通の一大拠点です。駅のある木津川市は平成19年、京都府相楽郡の木津町、山城町、加茂町の3町が合併して誕生しました。木津駅の西側エリアは関西文化学術研究都市(学研都市)に含まれ、人口が増加している自治体です。大阪都市部ともJR片町線(愛称 学研都市線)で1時間弱で直接結ばれていて、ベッドタウンになっています。学研都市線は生駒山地を北に避けて木津駅と大阪北新地駅結んでいるので、木津駅で大和路線と学研都市線を乗り継げば、大阪からぐるっと一筆書きができます。途中の松井山手駅はリニア新幹線の駅になることが予定されています。
 市の名前になっている木津川は、元は泉川と呼ばれていて、百人一首の「みかの原わきて流るるいづみ川いつ見きとてか恋しかるらむ」の、いづみ川です。中納言兼輔は紫式部のひいおじいさんです。平城京や東大寺建立時にここに木材が集められたことから木津と呼ばれるようになり、川の名前も木津川になりました。

 関西本線の線路は木津駅で奈良線と分岐し、大和路快速は大きく右にカーブしながら終点の加茂を目指します。田園風景の中、単線の線路が続き、だんだん木々の中に分け入り、程なくトンネルが現れます。鹿背山トンネルです。ここは軍備上の要衝で、織田信長に謀反を起こした松永弾正秀久が鹿背山城を築いています。信長に家宝の平蜘蛛の茶釜を渡すことを拒否して、弾正は茶釜と共に自爆します。歌舞伎では、実は明智光秀の父、ということになっています。
 トンネルを抜けると平野が開け、住宅が見えてきます。タワーマンションもあります。
 大和路快速は終点の加茂駅に到着しました。