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肥宝館 -貧すれば丼する-

【南新宿】 楢製麺「特製醤油(1540円)」

うどんとラーメンのハイブリッド「楢製麺」

小田急線・南新宿駅から徒歩3分。新宿駅、代々木駅からも徒歩圏内。JR東京総合病院脇の細道沿いにある人気店「楢製麺」へ。コチラでは麺はうどん、スープはラーメンという、ハイブリッドな一杯を啜ることが出来る。店は至近にある行列店「うどん慎」の姉妹店。この日の「慎」は外国人観光客中心になんと250分待ちの盛況ぶりだ。

ご主人の楢原慎司氏は福岡の出身。うどん好きが高じて植木職人から鞍替えし、うどんの名店で修行を重ね2011年に「うどん慎」を創業した。その後、細麺の店を出してみたいという思いから2019年5月に「楢製麺」をオープン。コダワリの麺は打ちたて、切りたて、無添加、化学調味料も塩も灌水も不使用という。

ダウンライトで雰囲気のある店内はコの字カウンターに8席。口頭で注文し食後に会計する流れだ。麺メニューは清湯の「醤油」「塩」に加え、数量限定で「鶏白湯」も提供。それぞれ味玉、ネギ、豚トロ、豚肩ロース、炙り鶏チャーシュー、いそのり、彩りゴマ、メイヤーレモンを追加トッピング可能だ。また替玉も用意している。

飯モノには白ごはん、平飼有精卵を使った「たまごかけごはん」、自家製ちりめん山椒を乗せた「じゃこ飯」を提供。さらにクラフトビールや日本酒などドリンク類もコダワリが光るラインナップだ。今回はオーソドックスな「醤油」を、チャーシュー3種と味玉をトッピングした「特製(1540円)」で注文することに。

着丼までは5分ほど。オーダーが入ってから麺を打ち切っているが、茹で時間が10秒かからないので、比較的早目にサーブされる。スープは山梨県産の信玄鶏、鳥取県産の大山鶏のモモ肉、手羽先、ガラを時間をかけて炊いた出汁に、羅臼昆布の出汁を合わせたもの。そこに天然醸造の醤油や生醤油を重ね味を整えている。

鶏のコクと昆布の香りはしっかり。生醤油の酸味が立ち、スッキリとした飲み口で旨いスープだ。そして注目の麺はビロビロとして少し歯が食い込む独特の食感。灌水や塩の代わりに、ツナギとして卵を使用しているそうだ。コシや伸びはさほど強くはないが、小麦と卵の香りも良く旨い。またスープとの相性も抜群である。

なお「特製」だとチャーシューは豚肩ロースが1枚、豚トロの煮豚が2枚、信玄鶏の胸肉が2枚のる。鶏は表面を軽く炙ってあり香ばしく、身は低温調理でしっとりとした仕上がりに。肩ロースは低温調理でシンプルな味付なので肉の旨味を存分に楽しめる。そして豚トロ煮豚は箸でつかめぬほど柔らかで、こちらもまた絶品。

そして丼中央には大きなサイズの竹の子が。コチラは鹿児島県産のマタケで、鰹と昆布の出汁が染みており旨い。また食感も良く、印象にも残るトッピングである。味玉には栃木県産の平飼いの鶏の有精卵を使っており、レモン色の黄身がトロリと溶け出し美味である。味玉も和出汁をしみこませてあり抜群に良い味に。

ほか栃木県産の白美人ねぎ、空心菜のスプラウトがトッピングされる。卓上には白と黒のペッパーミルに加え、オーガニック青山椒のミルもあるのでお好みで味調整を。うどんのエキスパートならではのアプローチで生み出した絶品の一杯、あっという間に美味しく完食した。お店は通し営業で夕方帯が空いており狙い目。ぜひ一度。

<店舗データ>

【店名】 楢製麺(ならせいめん)
【住所】 東京都渋谷区代々木2-26-2
【最寄】 小田急小田原線「南新宿駅」徒歩3分

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