国際医療を考える

2017-01-16 21:34:26 | 日記
こんばんにゃ。

今日は、仕事で一日中がっつり外国の方と絡んだため
視野の狭い自分としては、いろいろ考えさせられることがあり
自分の備忘録がてら、メモを残しとくぜ。




実は今、仕事のミッションの一つで
「九州の国際医療の推進」というのを掲げてます。

海外(主にChina)からの患者さんを、日本の医療機関にて、
マッチングから~受け入れから~アフターフォローまで、
いかにスムーズに、いかに持続可能で、いかに品格のあるやり方で、
Win-Win-Winな関係を構築するか、というのがテーマです。

今週は、中国のとある都市の
医師や、医療機関経営者や、医療関係者の視察団を
九州にお迎えしており
今日はその第一日目でした。

初日である今日は、九州のとある地方都市にて
国立・市立・私立、それぞれ
地域医療を中核となって支えている医療機関を訪問してきました。




訪問にあたり、こちら側としても、視察団に対し
「日本と中国の、健康保険などの制度の違い」とか
「日本と中国の、医療に対する考え方の違い」とか
「日本と中国の、お金に対する扱い方の違い」とか
きっちりとレクチャーしておくべきだったのですが

まさかの認識の違いなども多々あり

日中の医師同士の会話ですら
(双方とも米国留学経験もあり、グローバルな視野を持ってるはずなのですが)
患者さんから頂く医療費とか、デリケートな話題になると
「そもそも医療のあるべき姿とは」という基本的価値観が違うものだから

すわ、交渉決裂になるか?!(大汗)というくらい
えらいハラハラしちゃう展開もありました。

日本人の感覚からしたら
「そんな失礼な質問を、ストレート直球で聞いちゃうの?!」と驚くくらいの
根本的かつ直接的な質問というのが、先方様からちょくちょく繰り出され

でも、それら中に
今まで想像もしてなかった視点が、大いに含まれていたりもするので
「もしかして、失礼と感じることが間違ってるのかも?」と考えさせられたリして

いろんな意味で、日本の医療や価値観が、いかに世界的にも特殊なのか、というのを
少し垣間見ることができました。




ちなみに、日本の医療というのは

・どこの医療機関にかかるか、患者が自分で選べる。

・都会だろうが田舎だろうが、ベテラン医師だろうが新米医師だろうが、
 医療の価格は同じ。

・インフラとして、セーフティーネットとして、医療がある。

という、珍しい仕組みがあります。

だからこその弊害もたくさんあるけど、世界が注目する素晴らしい制度なんだよ。
かつてのアメリカ(オバマ・ケア)が目標としていた、理想形の一つでもあるんだよ。




まあ、今日は、いろいろありましたが
質問の背景にある、他国の実情などを知るにつれ
「いい国の、いい時代に、生まれてきたんだなー」ということを
改めて、つくづく、痛感しました。

せっかく、先輩方が築き上げてこられた
良質のサイエンスとカルチャーがあるんですもの。
アジアの同胞に、それを望む人がいるのなら、分かち合いたい。

いかに、持続可能で品格のあるやり方で。
いかに、Win-Win-Winな関係を構築できるのか。

狐のように賢く、鳩のように素直に、粛々と道を探っていきたいと思います。
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