日記

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親鸞浄土論を簡潔・簡単にまとめると

2022年09月25日 | ブログ
親鸞浄土論をもっとわかりやすく、簡潔、簡単にまとめてほしいというご要望を頂くのですが、

大学の試験などでよくあるように、重要ワードを挙げて、そのワードをもとに説明させて頂こうかと思います。(1000字以内)

ワード選択は、「二種回向」、「二種法身」、「本願」、「信心獲得」、「名号」、「他力」。

親鸞浄土論の要諦は、何よりも阿弥陀如来による(主体とした)「二種回向」(往相回向と還相回向)となります。

そして、二種回向は、やがて衆生が、「二種法身」を得るための根拠となるもので、往相回向は、法性法身を得るための、還相回向は、方便法身を得るためのそれぞれ根拠となる阿弥陀如来による「本願」のはたらきなのであります。

衆生が、まず、法性法身を得るには、悟りへと至れる功徳を有する清浄なる浄土(拙見解では一如宝海・真如法性)への往生が必要となります。

その往生のためには、「信心獲得」(獲信)、信心決定が必要となります。

そして、信心獲得のためには、阿弥陀如来の本願によるはたらきである真実功徳(自利利他の円満)を有する「名号」を起因とした、絶対の「他力」、つまり、阿弥陀如来の本願(の功徳・利益)への絶対的な信心が必要となるのであります。

また、衆生へと阿弥陀如来の本願のはたらきが届く、その過程は、一如宝海・法性法身から生じて、次に、方便法身、そして、名号として示されるものとなるのであります。

それが、この娑婆世界においてであれば、阿弥陀如来の法性法身(一如宝海)→方便法身(法蔵菩薩・報身阿弥陀如来・応身釈迦如来)→名号となって示されているのであります。

問題点は、迷いから悟りへと向けた通仏教における修道論(の因果関係)、智慧と福徳の二資糧の集積、大乗仏教における六波羅密行の必要性が完全に否定されてしまうこと、

往生論、見仏論が、「信心」のみを根拠としたものとして、それ以外の行の一切が、雑行、雑善として否定されてしまうこと、

成仏論が、浄土のはたらき(阿弥陀如来の本願によること)のみを根拠とした本覚思想・如来蔵思想的なものになってしまうこと(煩悩即菩提・生死即涅槃など世俗諦と勝義諦の誤った相即相入・不一不異の二諦論による成仏論)、

過去世・現生の行状、業論が全く問われなくなってしまう(無法・無秩序・何でもありになりかねない)こと、

全ての一切の方便が、本願のはたらきであるとして肯定、是認されてしまいかねないこと(本願誇り・本願驕り)など、

これまでも見てきた問題点もいくつか整理することができるのであります。

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