日記

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「新しい領解文」問題における思想扇動(思想操作)・運動扇動(行動操作)の意図について

2023年12月31日 | ブログ
林遊さんの「・・何故このような令和の新作領解文騒動が起こったかといへば、浄土真宗の中に「運動論」を持ち込んだ為であった。あらゆる場ですべての人に唱和させようといふ企図は、スローガン(団体や運動の主義・主張を、言い表した語句。標語)によって大衆(門徒)に行動を扇動する左派の運動論である・・」

新しい領解文までの一連の流れへと至る思想(救いのよろこび、念仏者の生き方、私たちのちかい、浄土真宗のみ教え)、そして、「新しい領解文」と、積極的に門信徒・念仏者のあり方を型にはめて、規定し、強制していくようなものを次々に出してきた理由の一つが、このまさに「大衆(門徒)扇動の運動論」であるとも言えるのでしょう。

先にも述べられてあったように「社会参画型の宗教として、その末寺や門徒を搾取しての経済的生存を計る」ということで、「この社会的事業、この社会活動をするから、半強制的に手伝いなさい(動員・奉仕・ボランティア)、寄付しなさい(予算・財源・資金)ということの狙い」もあるのでしょう。

このような思想扇動(思想操作)、運動扇動(行動操作)の意図があるのは、一年前から拙生も指摘してきたとおりである。

陰謀論とか、妄想論とか、まあ、その類いでの批判も頂いてきたが、概ねの目的は「思想扇動(思想操作)、運動扇動(行動操作)」ということであるのは確かなのであろう。

その背景にある思想や潮流等は、時代時代においてもちろん変わるもので(戦争運動が平和運動に変わったりとか)あるが、戦時教学と同じ轍を踏んでいると言えるのは、やはり間違いないことであるのでしょう。

もちろん、このような「思想扇動(思想操作)、運動扇動(行動操作)、社会運動」と、親鸞思想、浄土真宗教学とは、本来、何ら関わりのないことである。

親鸞思想、浄土真宗においては、「浄土信仰者、念仏者の正しいあり方として、弥陀本願にまかせるか、まかせないか、念仏申すか、申さないか、ただ、それだけが重要」となるのであります。

しかし、ある方から、皮肉気味に「この問題に一貫して真剣に真正面から反対し、実際に、声を上げ続けて、また、わざわざ本山にまで乗り込むなどして行動したのはあなたぐらいですね」と言われた。

まあ、Facebookの考える会や、有志の会も、当初は頑張ってはいましたが、結局、門主批判が出始め、門主の異安心が問題視され出してきたら、考える会・有志の会もフェイドアウトして、ポシャっていってしまったわけです・・

法義と真摯に向き合って、この問題について考えている者は、もう本当に少ない。つまり、真に信心ある者も少ないというわけです・・

これが現実なのでもあります。親鸞聖人の落胆のため息が聞こえてきそうであります。

・・

「仏恩報謝のお念仏」か、、

信心の社会性のお念仏

還相のお念仏

どこか仏恩報謝に念仏を合わせてくる、この押しつけがましさには、信心に報恩謝徳を内包させ、宗門、教団に奉仕、貢献しなさいとの意図もあるように感じるのは、やはり穿った見方になるのであろうか。

社会活動、社会貢献活動、ボランティア、奉仕活動の奨励と信心の社会性と念仏を合わせる意図も窺えるわけではあるが、そこまで、念仏者、門信徒のあり方を型にはめ、強制的に規定したいのには、やはり、何か理由があるのだろう。

ぶっちゃけ、信心に社会活動、社会貢献活動、ボランティア、奉仕活動は必要ないというよりも、本来は関係がないのである。

信心に関係があるのは、ただ、念仏申すか、申さないか、それだけのことである。

仏恩報謝も信心には必要ないし、関係がない。

あくまでも仏恩報謝は、信心獲得、信心決定後における獲信者の内証における自然発生的となる心境のものであり、まだ、信心獲得、信心決定していない者においては、もともと必要のない、関係のないことなのである。

念仏者の正しいあり方としては、弥陀本願にまかせるか、まかせないか、念仏申すか、申さないか、ただ、それだけが重要となるのである。

恩着せがましくにも、仏恩報謝せよ、仏恩報謝の念仏をせよと喧伝し、更には、あれしろ、これしろ、こうありなさい、と厚かましくに申し付けられる筋合いなども、本来はないはずなのである。

この点でも新しい領解文へと至る一連の流れの背景にある思想的なもの(教義とも言えないもの)は、そもそもから間違っていると言えるわけである。

おまかせし はからい捨てよが 弥陀本願 あれこれせよとは 領解しかねる

なのである。

結局は、一連の思想(教義とも呼べないもの)は、感謝して、社会活動、社会貢献活動、ボランティア、奉仕活動をしないと往生できないよと言っていると捉えることもできるわけです。

万人が万人、当然に色々と感謝できる境涯にあるわけではなく、また、万人が万人、社会活動、社会貢献活動、ボランティア、奉仕活動できるような余裕があるわけではないのですから、そもそもに親鸞聖人の念仏のお考えからは外れていると思われるわけであります。

もともと雑善、雑毒の善において、何か信心、往生へ向けて期待させるものがあると捉えられかねない時点でも、一連の思想は完全にアウトであるわけです。


ダライ・ラマ法王猊下・2023年ブッダガヤの法話会 『法界讃』と文殊菩薩の灌頂授与

2023年12月30日 | ブログ
御年88歳でこの法話と灌頂・・世の90近い方ができるような事業ではない・・

2023年ブッダガヤの法話会 『法界讃』と文殊菩薩の灌頂授与
https://youtu.be/GbeVWetLfuc?feature=shared

口自在たる慧蔵にて至善なる勝者流の、教誨の真髄を持す比類なき御方、無数なる勝者の海を凝集せし御身に祈願せん。最上と共通の悉地を給わんことを。ダライ・ラマ14世ガクワン・ロサン・テンジン・ギャツォ猊下に最敬礼申し上げます。合掌

「偉大なる第十四世の長寿を祈願する如意自在王〔経〕」

『14人のダライ・ラマ』下(2006年)グレン・H.ムリン氏(原著),田崎國彦氏(翻訳),クンチョック・シタル師(翻訳),渡邉郁子氏(翻訳) 春秋社・p379-394参照

ダライ・ラマ14世法王猊下・初代摂政ラデン・トゥルク師〔ダライ・ラマ14世法王猊下(当時四歳)即位式に際しての詩句〕

「偉大なる第十四世の長寿を祈願する如意自在王〔経〕」

オーム・スヴァスティ・シッダム〔成就者に、吉祥(幸い)あれ」の意で、オームは祈祷文などの最初の言葉〕。

(あなたの)不変の御身体は、すばらしい相好〔三十二相と八十種好という仏のもつ大小のすぐれた身体的特徴〕を完備されている。(あなたの)御言葉は、正しい真実の教え〔正法、妙法〕という特別な飲み物〔甘露水・・甘露は教えの喩え〕として、一切の命あるものを満たされた。(あなたの)大いなる安楽〔大楽〕の御心は、深遠ながらも明解にして揺れ動くことを離れておられる。生命のターラ菩薩(如意輪)が、吉祥なるもの〔善なるもの、幸福、言葉〕をお与えになりますように。

汚れなく清んだ憐れみ〔悲〕の大空に、智慧と慈しみ〔哀愍〕の大雲が顕現して、消え失せることはない。この大雲は、生命の成就〔悉地・・密教行者により達成される妙果〕という雨を降らせる。(生命の)尊格たちが(現れて、)不死なる金剛の命という一本の柱を立てるのである。

(聖なる御方よ、あなたは、)多くのとてつもない長い時間〔劫〕にわたって二つの蓄積されたもの〔二資糧・・福徳の集まりと智慧の集まり〕をよく作られ、これらの輝きの力によって、二つの障害〔煩悩障と所知障〕と、潜在力〔習気・・行為が心に植え付ける潜在力〕という暗黒の闇を追い払われた。そして、二つの利益〔自利と利他の二利・・わたしの利益とみんなの利益〕の事業を世間の人々にお示しになったのである。(聖なる御方よ、このようにして、あなたは、遠い昔の生涯において、)善逝者クンパクとして〔善逝は仏陀の呼称の一つ・・クンパク〕完全な覚りを達成されたのである。

(あなたは、最高の涅槃界に住しておられる)けれども、(命あるものを救済せんとする憐れみの心〔悲〕に動かされて、)十方の広大無辺なる宇宙をつくる原子の数と同じくらいの、不思議な御身体と御言葉と御心の秘密たち、(すなわち諸化身を化現した。)究極の智慧が御覧になった対象の中でも、限りない数の勇敢な者(菩薩)たちさえも、(そのすばらしい様々な御姿を)理解するのは難しい。

あなたは、奥深くかつ広大な仏法のあり方を明らかにするために、聖者の国〔インド〕において、バラモンの童子ナンワをはじめとする、智慧の眼をもつ数多くの学僧や聖者、世界の指導者〔転輪聖王〕という前身者たち〔前世者・・三十五の化身の連なり〕から成る真珠のネックレス〔瓔珞、一連の宝珠〕として現れた。

あなたは、一切の命あるものに対する慈愛に動かされて、〔彼・彼女らを救済するという、人間に、チベット人に受け継がれる遺産となる〕誓いを結ばれた。

このために、あなたは、優れた特別な決意あるいは心構え〔増上意業・・菩薩の利他の心、命あるものに対する普遍的な責任〕の種を蒔いてこられたのであって、この上ない最高の幸福〔覚りの道〕の善き客人として〔無数の命あるものを〕迎え入れては、迅速な方法で彼・彼女らを饒益〔利益し救済すること〕しておられる。

(次に、)特別なことに、命あるものの願いを意のままに叶える能力をもつ御方は、真っ白な雪で蔽われた山々に囲まれた、このチベットの地をお手に取られて〔=十人の仏教王(法王)として化現されて、〕チベットの政治と宗教を素晴らしく輝かしいものに為さったのである。(この諸王とは、)ニャーティ・ツェンポ、ラトトリ・ニェンツェン、祖孫三法王などの、化身王の連なりである。

(次に、あなたは、)優婆塞〔仏教の在家信者であったラマ・ドムトゥンパ〕、ニャン・レル〔ニャンニマ・ウーセル〕、チューワンなどの学僧や成就者や埋蔵経発掘者である、数多く〔十五人の化身の連なり〕の(チベット人)の師として化現された。

(次に、最初の四人のダライ・ラマとして化現された。)サン・ギェルワ〔ゲルク派宗祖ツォンカパのこと・・ギェルワは勝者の意〕の学風という(甘露の)雨水を有縁の土地〔チベット〕に降り注ぐのに巧みであったゲンドゥン・トゥプパ〔一世〕から、威神力のあるユンテン・ギャムツォ〔四世〕までである。

(次に、偉大なる五世として化現された。彼は、智慧の菩薩である)文殊師利の教えの精髄を豊かに成熟させたもの〔ツォンカパの教え〕が語の自在なる者〔ダライ・ラマ〕の喉に入ったことによって、すばらしい智慧を有する大海の如き仏たちの慈悲心を一つにまとめた〔ガワン・ロサン・ギャムツォは五世の名前である〕、三界の命あるものの保護者となり、須弥山のように、学僧・成就者の住む四洲〔須弥山の四方の海にある四大洲(四大陸)・・私たち人間の住むのは南瞻部洲(閻浮提)〕の中心で輝いている。

(次に、ダライ・ラマ六世ツァンヤン・ギャムツォ、すなわち)教化すべき者に応じて美しい梵天の調べ〔梵音声・・三十二相の一つ〕で大海の如き仏法の集まり〔法蘊・・釈尊が対治すべき八万四千の煩悩に応じて説いた教え=法門の集成〕を教えるのに巧みな能力を持つ者より、(ダライ・ラマ十三世トゥプテン・ギャムツォ、すなわち)牟尼の教え〔仏教のこと〕を保持する点で大海の如き比類なき者まで、あなたは、仏子〔菩薩のこと〕としての化身の舞台を繰り返し上演された。

(あなたは、さらには今でも、)この国が陥った暗黒の闇を排除しようと(尽力されている)。昇る朝日の如き化身(、すなわちダライ・ラマ十四世法王)が再び出現されたこと、これは、すばらしいことである。彼は、仏の教えという蓮華の十方の花びらを同時に開かせており、また大悲の光を放って輝いている、

文殊師利の勇気がある言葉において自在になり、智者にして、智慧と仏の教えを保持することにおいて大海のように奥深い、三界の統治者となった保護者にして、比類なき方(十四世の名前は、ジェツン・ジャムペル・ガワン・ロサン・イェシェー・テンズィン・ギャムツォ・ツンパメーデ)に祈願する。

青年の文殊師利が御心に入ったことによって、語自在にして、顕教と密教という大河のすべての流れが集まった智者であり、智慧と仏の教えを保持するのに巧みな大海の如き保護者として永久に(私たちと共に)居続けてください。

三界という〔衆生〕世界全体の〔頭頂にある〕最高の宝冠よ。両種制度〔ダライ・ラマは聖俗両面の最高指導者であるという制度〕という日輪と月輪を明らかにすることによって、仏の教えをもって四洲世界の統治者となって、利益と幸福の明りの現れを広げるために、永久に(私たちと共に)居続けてください。

守護者なき、この雪の国チベットの地に住む命あるものたちを、(守護者として)輪廻の終わりが来るときまで、比べるもののない、身体と言葉と心の不思議な働き〔三密〕によってすばらしい四種の円満〔四分円満・・世間と出世間のすべてを円満にする四条件の実現で、仏法の盛行、資財の具備、五妙欲(色・声・香・味・触という五種の欲望の対象)の充足、解脱や涅槃という修行結果の獲得〕に結び付けながら、永久に(私たちと共に)いらっしゃってください。(すべての命あるものが完全な覚りを獲るまで、化身し続けてください。)

「輪廻と涅槃〔世間と出世間〕は平等である」という三解脱の領域〔三解脱門・・菩薩が解脱に入る門戸・方法である三つの三昧(深い精神集中の状態)で、空解脱門と無相解脱門と願解脱門〕から(あなたの)大楽という太陽と月の十方の光を放つことによって、心に顕現したことを支配するようになり、仏法の修行法〔五道・十地など〕によって一切衆生を解放し、疲れ倦きることなく、永久に(私たちと共に)居続けてください。

すべての仏の発心〔発菩提心〕を一つにまとめたところから、希有なる比類なき金剛の仏身は(、顕現する)。「すばらしい四種の円満」の中心に美しいままにいながら、身体と言葉と心という三つの不思議な働き〔三密〕という飾りの輪が常に永遠でありますように。

(あなたは、)多様な戯論を離れた勝義〔空性〕に関するすべての勝者〔仏の別称〕の智慧の集まりの中に(住して)おられるけれども、同時に、(あなたは、)幸運な者たちの目に見えるように、この身体に化現されています。尊いラマよ、私はあなたにお願い致します。私たちと共に永く留まって、道を示してください。

智慧と慈悲と力の枝葉があまねく広がっており、結果である三つの仏陀の身体〔三身〕という重責を担っていることによって、大海の如き衆生の願望を完全に満足させる、善友〔善知識〕をすべて集められる力を持つ方が常に永遠でありますように。

(あなたの)美しい御身体〔相好・・三十二相と八十種好〕は、大小の特徴を具えており、(人は、)「見るだけで解脱できる」〔現見解脱〕。(あなたの)美妙な御言葉は、六十の特性〔六十種声〕を有しており、(人は、)「聞くだけで解脱できる」〔聞法解脱〕。(あなたの)奥深く明晰な御心は、不二〔存在と非存在の二元論を離れた〕の智慧を備えており、(人は、)「思うだけで解脱できる」。(師よ、)不壊なる永遠の領域〔法身の世界〕にあって、わたしたちと共に永く居続けてください。

十方の典籍の聴聞というしっかりとした根っこと、それの意味に関する正しい思考〔如理作意〕というサラサラと揺れる枝葉と、粗細の二次第〔無上ヨーガ・タントラの生起次第と究竟次第〕の修習というたわわに付いた果実によって限りない衆生の願望を満足させることが、常に永遠でありますように。

講説することによって、仏の御本意を明らかになさり、問答することによって、間違って語ったことを残りなく一掃して、書いたテキストの言葉の使い方が幸運な者を喜ばせる。このようにして、保護者にして衆生の眼〔世間眼・・仏菩薩の尊称の一つで、世人の眼となって道を指し示すこと〕であるあなたが、永く私たちと共に居てくださいますように〔=長命でありますように〕。

三つの規律〔三律儀・・別解脱戒、菩薩戒、密乗戒〕という戒律による清浄な風を伴って、顕教と密教の理論に精通した賢者の船を走らせ、衆生は、二利〔自利と利他〕にわたるすばらしい活動のもたらす財富を受け取る。彼らの偉大なる領導者が、常に永遠でありますように。

(空性の)智慧そのものを語る者である「言葉の神」〔文殊師利の別称〕、大悲者、慈心を本質とする「目を閉じざる者」〔観音の別称〕、力によって悪魔の軍隊を打ち砕く「秘密主」〔金剛手の別称〕、これらの密教の三位〔仏部の文殊、金剛部の金剛手、蓮華部の観音〕を一体にした姿として、(あなたが)長命でありますように。

あなたの御身体は、白い蓮華のように、非常に清らかであり、あなたの御言葉は、ガンダルヴァ〔香りを食べる音楽神〕の奏でる美しい音のように、とても麗しく あなたの御心は、一切の知るべき対象〔所知〕(の真相)を極めて明晰に御覧になる。命を与える者〔無量寿仏=阿弥陀仏〕そのものとして、はっきりと揺るぎなく、(あなたが)長命でありますように。

戒律〔戒〕という行動を戒める技能が完備した仏の教えという雪の山において、遊戯自在なる深い精神的な安定〔定(三昧)〕という緑なすたてがみを見せるとき、智慧〔慧(般若)〕というライオンは、愚痴〔無明〕の脳みそを噛みつぶす。至高の仏にして自在者であるライオンが、永く私たちと共に居てくださいますように。

雪の国チベットの保護者よ。この国は、苦境という桎梏の闇に覆われている。慈悲の灯火を燃え上がらせてください。慈悲の光りによって、利益と幸福の現れが広まるように、輪廻が終わりを迎えるまで、揺らぐことなく、常に永遠でありますように。

不壊の法輪〔仏教の象徴〕の絵が刻まれ装飾された、(また、八頭の)恐れを知らない獅子(という覚り)によって支えられている。黄金の玉座に、不変の七つの宗教的・精神的な徳性〔七法・・七政宝、転輪王の七宝(転輪聖王の功徳より生じた、輪宝・宝珠などの七つの宝)のこと〕そのものとして、永久にいらっしゃって、勝者の教え(、すなわち覚りの伝統)を衰えさせないでください。その安寧のために尽くしてください。

(あなたは、)帝釈天の方角〔帝釈方・・インドラ神のいる方角〕である
東方(のアムド)の山間より、(太陽のように私たちのところに)戻られた。八つの卓越した徳性〔八自在〕の所有者よ、至尊の化身よ、蓮華の親族よ、インドラ神やヴィシュヌ神をはじめとする傲慢を持つ者すべてを支配する(覚った者の)事業という百の光を放ってください。

いかなる時も衰退することのない、(あなたの)憐れみ〔悲〕の根がしっかりとし、十善戒〔不殺生から不邪見までの十善あるいは十善業道をいう〕という千の枝葉が広げ伸ばされ、円満な幸福である財産という涼しい木陰によってすべての命あるものに休息を与えてください。

四つの調伏という大神変〔邪魔や外道を降伏するために様々な姿や形に変じて示現することを神変という〕の十化身によって、仏教〔内道〕と仏教外〔外道〕の教化し難い、傲慢なるすべてのものを教化して、類いまれな福徳の集まりと仏法への精通という諸効果がますます増大した祝賀の宴を広めてください、

そうした不思議な力〔威神力〕である(あなたの)金剛杵を高く掲げてください。こうすることによって、両種制度という三世にわたる繁栄に反対する凶悪な力をもつ敵の軍隊をすべて、粉々に打ち砕いたという名声が高まりますように。

円満なる多くの喜びという富によって満たされるすばらしい四種の円満〔四分円満〕という富をもつ大宮殿(ガンデン・ポタン)の円満なる政治が、〔水量が増す〕夏の湖に従って豊かになり、円満なる方角より諸方に広がりますように。

この語る人の命の柱も、不滅の金剛の世界において常に堅固でありますように〔金剛は究極的な真理の意で、覚りの法身世界に永遠に住されますように〕。何らかの勝利の手段である事業の大きな勝利の旗印〔勝幡〕と福徳の力によって、輪廻界の頂点において(指導者として)立ち上がってください。

(あなたのもとで修行する者たちが、)三門〔原著は聞思修=学習と思考と瞑想による習得と解す〕が妨害要因という災いと接触しないで、学んだ事柄の意味を一点に集めて体得しようとする努力の力によって、速やかでかつ至福のある「生起と究竟の二次第」の道を通して、共通の成就と共通ではない最高の成就〔共不共悉地・・共は八悉地(空を飛ぶ・透視するなどの八種の超能力)、不共は仏位で、密教修行が成就する境地や境地で得られる超能力をいう〕を、苦労せずに容易に獲得できますように。

大地を所有する王の手段である諸事業が、善悪を区別する知性によって堕落なき満月のような、仏法に則った御言葉の内・外・秘密の集まりの中に導いてくださいますように。

一般には宗派を問わない「仏の教え」の海が、特殊には「第二の勝者〔釈尊〕であるツォンカパの宗風」の海が、(あなたの絶えず分け隔てなく降らす)学問と実践〔講経と修道〕の雨によって、日毎にあまねく発展し、いつまでも堕落せず、衰退しませんように。

こうした仏教の様々な系統を保持する聖者である竜王たちが、三つの方法(あるいは道)〔声聞乗・縁覚乗・菩薩乗の三乗〕を通して極めた学問という冠〔肉瘤〕によって頭頂を美しく飾り、(しかも、修行者たちの心の連続体を成熟させる)四摂事〔布施・愛語・利行・同事〕という宝石を持つことによって、仏の教えという河を盛んにする力を所有できますように。

聖者たちの七つの財宝〔七聖財・・仏道修行の達成に必要な信仰・戒律・教えの聴聞などを財物に喩えた教説〕によって豊かになった「僧侶たちの共同体」〔僧伽〕が、心を一つにし〔=和合し〕、戒律を清らかに保ち、学習と思考と瞑想の三つ〔聞思修〕(の道に従い)、講説と問答と著述の三つ〔説論著という智者三事〕など(に従事して)仏法(の全遺産)を履行することによって、勝者の教え(=覚りの伝統)を保持し、滅びさせませんように。

一般には世界全体、特別にはチベット、中国、モンゴリアの各地において、悪しき(暴力的なやり方のはびこる)寒い冬の季節が終わり、安楽にして善なる春の女王の季節が到来し、(やがては)人々が円満した〔=円満時のあるいは覚りという〕夏の顔を見せますように。

長きに渡って仏の教えを誤って憎み嫌ってきた、残虐で非人間的な者たちや野蛮な者たちなどの、破壊的な思いと行為〔原著は今日の宗教的な自由に対する破壊的攻撃と解す〕が自然に鎮まって、(その傷つけようとする)力が消え去りますように。

(おお、偉大なる師よ。)御手に白い蓮華を持つ方〔観音菩薩〕よ。〔憐れみの心をもって〕歓待された一切の命あるものたちが覚りへの道程と階梯〔五道と十地〕を渡り終えて、自利と利他という二つの目的が自然に実現するまで、(あなたが、転生する)すべての世代において、最上の乗物〔大乗〕のすぐれた教師〔善知識、善友〕として化現され続けますように。

(あなたに)影のように永くつき従ってきた力強き守護神たちよ。マクソル・ギェル〔ペンデン・ラモ〕、ペクツェ・チャムデル、ギェルチェン・クガ、特に命令を守ると誓ったドルジェ・タクデン〔ネーチュン〕よ。四つの事業〔四種法〕を放棄せずに達成してください。

裏切ることのない帰依の対象〔帰依処・・三宝〕がもつ祝福の威力〔加持力〕と、法性〔勝義諦、空性〕という究極的な次元の真理の力と、清浄な願い(あるいは決意)〔原著は普遍的な愛の力強い流れと解す〕の力によって、この祈願文の目的が、自然に、しかもわずかの妨げるものもなく成就しますように。吉祥なれ。

・・以上ここまで。


新しい領解文に至るまでの一連の流れの思想の目的の一つには

2023年12月29日 | ブログ
林遊さんコメント・・「浄土真宗本願寺派は、社会参画型の宗教として、その末寺や門徒を搾取する経済的生存を計りたいのでしょう。」

新しい領解文に至るまでの一連の流れ(救いのよろこび、念仏者の生き方、私たちのちかい、浄土真宗のみ教え)、そして、「新しい領解文」にて、積極的に門信徒・念仏者のあり方を型にはめて、規定し、強制していくようなものを次々に出してきた理由の一つが上記のことでもあるのでしょう・・

この社会的事業、この社会活動をするから、半強制的に手伝いなさい(動員・奉仕・ボランティア)、寄付しなさい(予算・財源・資金)ということの狙いもあるのだろう・・


一年振り返り・4・WEST.桐山照史さんが滝行に来山

2023年12月28日 | ブログ
一年振り返り・4

WEST.桐山照史さんが滝行に来山されました。ほんの近くが実家で、地元で厄払いしたいとのことからお声掛けを頂きました。

WEST.【緊急企画!疫病神は誰だ!!!!!!】来年の10周年は気持ちよく迎えたい
https://youtu.be/n5hXJBkHVpA?si=PmgJYmRSrG9KcNAC

本年は会社全体、グループ全体が大変な苦境、逆境に立たされることになったのは周知のこと。少しでも来年が、この苦境、逆境を超えての飛躍の歳へとするきっかけとなれば有り難いことでございます。

動画での滝行のシーンは少ないですが、終始礼儀正しく、全行程一時間、本堂・役行者前での法話、お勤め、そして、山内道中の掛け念仏、滝・不動尊前でのお勤め、滝行と全て真剣に取り組まれました。

滝行も動画では撮影された部分だけとなっておりますが、その間、真摯に打たれておいででした。WEST.10周年へ向けた意気込み、気迫が伝わりました。来年のさらなる飛躍へと向けて、少しでもお役に立つことができましたら幸甚に存じます。

WEST.の実力、ポテンシャルは本当に凄いです。来年は紅白出場も期待しています。

WEST.、最新ライブ映像作品が映像3部門同時1位【オリコンランキング】
https://www.oricon.co.jp/news/2308543/full/

WEST.の最新音楽映像作品『WEST. LIVE TOUR 2023 POWER』が、12月28日発表の最新「オリコン週間DVDランキング」と「オリコン週間Blu-ray Disc(以下BD)ランキング」で初登場1位を獲得。音楽作品のDVDとBDを合計した「オリコン週間ミュージックDVD・BDランキング」においても初登場1位を獲得し、映像3部門同時1位となった。


一年振り返り・3・西本願寺・本願寺派の慶讃法要初日に御影堂外陣外から「新しい領解文」に対しての抗議の歌

2023年12月28日 | ブログ
一年振り返り・3

春彼岸が終わって疲れが癒える間もない3月29日、西本願寺・本願寺派の慶讃法要初日に御影堂外陣外から、異安心の「新しい領解文」に対しての抗議の意で歌を掲げた。

歌は、宗会議員さんから安永執行長に渡ったことは確認しているが、それが門主に渡ったかどうかは今も分からないままである。

親鸞思想・浄土真宗教学を本格的に研究し始めて一年ほどが経った時に、この問題に対して質問されたことから、この「新しい領解文」に対しての取り組みが始まった。

以後、関連考察、関連投稿も多数に上っている。

しかし、この問題の解決は遅々としてほとんど進んでいない。

原因は、門主・総局の異安心、勧学寮・監正局の機能不全にある・・

このままでは年明け早々の御正忌報恩講の改悔批判が、この異安心である「新しい領解文」で行われるとしたら、もう本当に取り返しがつかない事態となるが・・いまだ取り下げも、改悔批判の中止も聞こえてこない・・


勧学寮、監正局の長年の機能不全が招いたもの

2023年12月28日 | ブログ
信楽派?石泉派?

まあ、いずれにしても前述のとおりに宗祖の信心、念仏の教えとは乖離が著しくなってしまっているのは明らかなことである。

これには、異安心、宗門風紀の乱れを糺すべき勧学寮、監正局が長年にわたり機能不全に陥り、この事態を看過していたのも問題であるのだろう。もちろん、人事権を掌握されての問題もあるのだろうが、、(総局が総局に都合のよい者を選任任命する)

しかし、厚顔無恥の金魚のフンを晒しながら、更に異安心さまで暴走を始めるとか、チェックが何もはたらかず、やりたい放題になり、これはマジで終わってるな…

https://www.facebook.com/groups/4239983176033867/permalink/7238206432878178/


一年振り返り・2・歴史考証「親鸞聖人自作像」

2023年12月28日 | ブログ
追記※河内ふるさと文化誌「わかくす」を定期購読して頂ける場合・・

定期購読は年2000円で、春と秋に郵送して送られることになります。

郵便局の「振込取扱票」(青、赤のどちらでも構いません。青であれば手数料自己負担になりますが)に、

口座記号・口座番号に、「00970=5=121295(口座番号は右詰め)」、加入者名に、「わかくす文芸研究会」と、受領証の方にも同じくそれぞれに書いて頂き、

通信欄には、「定期購読会員」と書いて、

下の欄の郵便番号、住所、お名前、電話を書いて、2000円を送金して頂けましたらと存じます。

それで、次号から発行誌が郵送されて届きます。

次号は4月になります。

拙論は、「玉日姫坐像」について、として、その由来について詳しく書かせて頂いております。

更に論考をシリーズにて予定しています。どうぞ、宜しくお願い申し上げます。

一年振り返り・2

お寺の歴史を再考証していくきっかけがあり、これまで空白だった歴史が相当に埋まったこと。また、川口家の先祖についても遡るきっかけとなった。

それが、あるボランティアガイドさんから聞かれた石碑道標にある「親鸞聖人自作像」のことについて。

親鸞聖人と往生院との関係性が、九条兼実、玉日姫と往生院との関係性から明らかとなりました。

坐像については、専門家鑑定では、本体は中世であり、三度の修繕跡、頭もすげ替えられてしまっているが、年代的には自作由来も可能性があり、考証をさらに進めて参ります。

更に、いくつかの本堂安置物の由来の調査もこれから続きます。

特にその中でも「法然聖人三日月の御影」は、かなりオリジナルに近いものと確信するものであり、今後の調査進展が待ち遠しくあります。

それぞれの考証については、河内ふるさと文化誌「若楠」(わかくす)誌上にてシリーズとして発表して参ります。

次回は、「玉日姫坐像」について、
次次回は、「法然聖人三日月の御影」について、
その次は、「往生院と南朝との関係」について、
更にその次は、「後南朝について」、
またその次は、「往生院と川口家について」
と予定しています。

ご興味のある方は、若楠の定期購読(年2000円)を宜しくお願い致します。


一年振り返り・東京2020オリンピック・空手・男子形出場のワエル・シュエブさん

2023年12月27日 | ブログ
一年振り返り。今年、最も印象にあったのが、3月にドキュメンタリー映画の撮影で来られた東京2020オリンピック・空手・男子形出場のワエル・シュエブさん。

祖国・シリアを思いながらにも難民として過ごす日々の葛藤を描く長期取材ドキュメンタリーで、映画化はまだまだ先ながら、日本で自分を見つめ直す旅の途中にて当山に寄られることになりました。仏様の前での祖国、平和への祈りと共に、仏教の法話、滝行などに勤めさせて頂きました。クルー皆さん、本当に純粋で熱意があり、美しい方たちでありました。映画が楽しみです。

ワエル・シュエブ選手(シリア・難民選手団)
東京2020オリンピック・空手・男子形・11位
シリアの繊維工場で働きながら、格闘技のコーチとして、またシリアナショナルチームの選手としても結果を残していたが、2015年、戦火から逃れて約1か月の過酷で危険な旅を経てドイツへ。ドイツでも空手を教える中、2020東京オリンピックの出場権を得て、難民選手団の選手として参加した。


「新しい領解文」の問題点指摘X投稿

2023年12月26日 | ブログ
「新しい領解文」の問題点について、Xで11項目において簡潔に記されている投稿の紹介。拙生とはまた少し別視点からの問題指摘もあり、誠に参考となります。

いずれにしても、信心、往生へと向けた親鸞聖人の教えには、社会性や道徳性の保持、社会活動・ボランティア活動の奨励敢行、教団の見栄体裁の維持等など、本来は全く関係が無いことなのであります。ましてや称名念仏以外の何かを唱和強制させるなど論外中の論外であるわけです。

誠に、「おまかせし はからい捨てよが 弥陀本願 あれこれせよとは 領解しかねる」であります。


WEST.のパフォーマンス

2023年12月25日 | ブログ
WEST. - Mood〈Dance Focus Ver.〉 from WEST. LIVE TOUR 2023 POWER
https://youtu.be/bADJd5a_k8s?si=og4k4PoqWEVmtbvE

先日の件があったからということもあるが、最近、意識してWEST.のパフォーマンスを観ていると、バラエティ力だけでなく、ダンスも歌も実力があり、かなりうまいのに、歌番組や歌謡祭等にあまりまださほどに登場していないのはもったいないと思ってしまうようになってきた。

しかし、YouTubeコメントで5000超いいねは、さすがにこれまでにない引くレベル、、WEST.担、WEST.推しの熱さを感じざるを得ない。

とにかく、来年10周年、きっと日の目を見ると思うのではある。歌もダンスも本当にうまい。