流星、夜を切り裂いて ~FLY HIGH~ ver.2

米たにヨシトモファン 京アニに興味あり アニメ語りメイン

氷菓 19話 を語る

2012-08-28 22:52:25 | <氷菓>


正しさ。
適当に選んでしまっても正解っていう憎らしさがあるように思えるけど、
成績はそこまで良いわけではないんだっけか。

折木の選んでいく問題が二者択一なら正しい方を選べるように見えるし、
他にも語群があって、絞り込めたときは外さない、という話なのか。
二者択一という中で折木の正しさを見せよう、
っていうその狭さが個人的には引っかかる感じかなというか。

今回は千反田とのゲームで当てるか外すか、
っていう天に焦点が集まっていたけど、
部室の中の2人だけの世界での当たり外れっていう、
今回の舞台や登場人物自体に幅がなく、
前回が真実と嘘の先の話を見せてくれていたので、
2人の関係と掛けるようにゲームが2つに1つというテーマで片付けられるのは、
前回から後退してる感じがしたかな。



今回は部室だけでの話だったからか、
頭越しのやり取りを連発してて、
こうやって関係性をとりあえず見せとけばオーケー、
っていうのがやっぱ京アニ流なのかなーと。
やり取りの中でだんだんアップにしてみせたりとかして変化をつけてるけど、
ここだと千反田の存在を狭めているような感じで、
こういうキャラの変質を意識させられる感じはどうなんだろうなとか。
さっきまでは千反田の黒い髪を意識させてたのに、
今度は黒い部分の線が直行して髪に見えず、
画面分割を意識させるようになってる違和感っていうか。





省エネ折木が積極的に動く場面だけど、
その異常性が斜めからのアングルからだけでなく、
真正面から描かれることの違和感。
特に折木は影の変化で顔つきのリアリティを出す、
っていう京アニがよくやる手法を使って、
折木の悪意っていうのを千反田に向けているはずなのに、
千反田はそれに無頓着。
なんだろう、やっぱ折木の表情の変化にあまり連続性が感じられなくて違和感あるのかな。
悪い顔も、光を印象づける顔の凹凸の影の変化もここぐらいしか無い気がしたし。

今回はただいつもと違うものを見せようとしてるところが本当に別物になってしまった、
と感じてしまうシーンが多かったような印象。



今回は同じような引きの絵で見せたりとか、
同ポジで見せるような場面が多くて、
やっぱ省力してる印象が結構あったかなぁ。
時計と放送スピーカーを何度見せたりしてて、
同ポジでもシーン単位でカメラ位置を変えていってるような印象。
それだけシーンが箱物のようになってると思えなくもないけど、
うーん、どうなんだろ。



こうやって事件の流れを見せてくれるのは変化もあってわかりやすく楽しい。
しかし道をわざわざ引いて行ってるのに、
学校から出てくる児童たちは野原に出て行っているっていう違和感。
ハッタリの画面で児童の動きの論理を入れてしまったらハッタリが破綻してしまった、
っていう感じっていうか。



うーん。



うーん。
折木がゲームに乗るようなところで悪意を見せているのに、
こういう折木のイタズラ心に反応してくる千反田っていう振れ幅がなんだかな。
今までにない反応だからこそ、もう少しこの千反田に繋がる千反田が見たかったかな。



この話数で一番印象的だったシーン。
生徒指導室から壁抜けて下の階の職員室にカメラが動いていくインパクト。
カメラが壁を抜けていくインパクトっていうのはAIR 5話で石原さんがやってたけど、
ああいうのを効果的に引っ張ってきてるなっていう印象があって面白かった。
やっぱ小川さんも石原さん寄りな方なのかな。
石立さんなんかは三好演出の影響受けてる印象強いけど日常は副監督だったしなぁ。



この時計、特定されたら買おうかな。
時計が放送スピーカーと一緒に何度も映ってたけど、
具体的に今がいつなのか、っていうのは説明されてなかったので、
ここでようやくそれがわかるようになってる。
個人的にここまで今が11月1日であると明かさないのはちょっと卑怯だったんじゃないかな、
という気がしないでもない。

Aパートは折木の推理の飛躍なんかを印象づける、
折木らしくない場面っていうのを強調する箇所が多かったけど、
Bパートは本来の折木らしいポーズ、
思考を取り戻していって、
折木の運の良さかはたまた能力のためか、
Aパートでのやり取りがBパートでは本来のように折木が推理できる舞台を構築してしまっていた、
っていう感じに見えて印象的だったかな。

傍から見えれば視界の狭さがドツボにハマって推理に酔ってるだけに見えるが、
それが最後に当たっていたような、
そうでないようなの狭間になっていて、
シロか黒かの物語が灰色になっている感がちょっと楽しいかなと。

折木が灰色っていう氷菓の序盤を考えると、
折木の推論にぶち当たるように新聞に偽金事件の犯人逮捕が載るとか、
ちょっと安易な、ありがちなオチが正にご都合主義の省エネ、と言えなくはないかな、とかね。
そういうどうもいい話。





この一連は引っかかったかな。エフェクトとか。
歪みの演出は湯浅さんとか思い出すけど、やっぱシンエイ動画繋がりでくるのかな。
定期的にこういうの見る気がするので。



ノートも見開きの半分を意識させて、シャーペンを真ん中へ。
ここでも2つと1つっていうのを意識させられる感じ。

脚本:江上美幸
絵コンテ・演出:小川太一
作画監督:秋竹斉一
作画監督補佐:高橋博行

小川回。
初演出回がお祭り騒ぎだったんで楽しかったけど、
今回は打って変わっての部室だけでのやりとりと、
また河浪さんの時みたいに変な振り方してるなーという印象が。
次回以降に期待。


4 コメント

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Unknown (八雲)
2012-08-29 19:29:48
こんにちはです

>個人的にここまで今が11月1日であると明かさないのはちょっと卑怯だったんじゃないかな、という気がしないでもない。

アバンで教師が「あと10秒」と言ってる後ろの黒板で11月1日と書かれております。
まあ初見でここに目がいくのは難しいだろうなっていうのと、本編が同じ日って事にすぐ繋がる人はいないかもしれませんが(笑)
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Unknown (流星の人)
2012-08-29 20:32:57
どもども。

>アバンで教師が「あと10秒」と言ってる後ろの黒板で11月1日と書かれております。
ご指摘ありがとうございます。
また完全に見落としてました。
いやー意地汚い気がするなー、という感情にとらわれて細部が見れなかった感じですね。
あとで訂正入れときますー。
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Unknown (shin)
2012-09-01 17:41:06
 千反田が奉太郎の横に行くところあたりからの、奉太郎を意識した感じとか、
千反田が奉太郎の肩をゆするところとか、きな臭い話しのときの千反田の、少し甘えた感じの表情と声音とか、
いつの間にか、2人の関係が進展していたみたいですが、まったく、いつの間にやら。

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Unknown (流星の人)
2012-09-04 23:23:20
>まったく、いつの間にやら
ホントいつの間に!ですよね。
空白期間に何があったのか、私気になります!
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