見てきた。
見る前も勿論楽しみだったんだけど、
映画見る直前にこのポスター見て、なんか一気に引きこまれた感じ。
新緑の感じがもうすぐ5月なんだなって思わせてくれて、
その季節感溢れる感じから一気に引き込まれていたな、と。
制服の紺色とか全体的に色合いに深みがあって、それでいて緑が眩しくて。
本編もそういった色合いに惹きつけれる感じっていうのが強かったなと。
そういうのを味わいながらまた見に行きたいです。
以下ネタバレ感想。
作品的にはやっぱ画が良かったな、という点に尽きるような気がします。
パンフレットでも語られてますが、等身を場面で少し高くしてみたりとか、
ちょっとしたショットの表情だとか、1つ1つが見所でした。
たまこの表情は勿論ですが、個人的にはもち蔵がだいぶ響いたかなという感じ。
堀口さんが度々寂しげな表情についてとか語られてますけど、
もち蔵やみどりちゃんはその辺だいぶアプローチしてたのかなという感じ。
演出的にはなんかブックで見せるというか、そういう感じで見せるのが多かった印象。
だいたいCG使って背動やったりしてたのが京アニだったんだけど、
そこから一歩引いた手法で画面を見せていたかなという感じ。
序盤は特に飛ばしてたけど、自分が見てない間に山田さんもTVでなんかやってたのかな。
山田さんの止めで見せていると思ったら微妙にカメラ揺らしていたりとか、
そういうのも健在でした。
そういえば糸電話を投げるところで糸が七色に光るのが印象的だったな。
一週間フレンズ。でも林明美さんがフェンスの網を七色に光らせてたけど、
ああいう繋がりを見せるようなところで虹をモチーフにして見せてたんだなぁ、
と今回見てて思ったり。
あとあおり、主観ショットの多さも気になる。
空を見せるような場面から星空を見せたりだとか、
回想で大人を見上げる視点を入れたりだとか、
下からの視点っていうのが結構意識されてる感じ。
かんなが最後に木に登る辺りもそういった下からの視点からの脱却、なのかな。
たまこの母への思いとか、亡くなった時の記憶とか、
自分の中にあるはずの不確かな記憶、
そして自分の中の曖昧な気持ち、
それが記憶を思い出した瞬間に見えてくるような連動。
そういうのを主観ショットを交えながら見せていく、というのが印象的でした。
そういえば、氷菓の北之原回で記憶と今の連動を意識した話があったなぁ。
氷菓 18話 を語る
そして空への意識がバトン部の発表の時の曲に繋がる感じで。
だからバトン部のシーンは思わずグッときましたねぇ。
あの選曲は一体誰なんでしょう。
音楽はTVで親父さんが歌った曲を大事にしていたのが印象的。
場面場面でのBGMも雰囲気出てサントラ欲しくなりました。
あとSEもだいぶ気を配ってる印象がしたかな。
特にベッドの上に乗ったりとか、ベンチに座る辺りとかの音を聞くと、
体重があるんだなっていう感じがまた印象づけられていて。
そういうのが少し気になる感じだったかなと。
親父さんたちの繋がりだとかを見ると、
結果的にラブストーリーの方が商店街を上手く描けているんじゃないかなと思ったり。
たまこが朝早く起きて商店街を徘徊するシーンとか、
本編以上に商店街の日常感が豊かだったように思います。
キャラクターはTVのが描けてる気がしますが。
全体的に朝のシーンが印象的だったのも個人的にはGOODだったなぁ。
たまこがもち蔵の告白にビックリして逃げ出す辺りなんかは、
商店街というか周辺を消し去ってたまこの世界になる感じなんかは、
近すぎる商店街の人達より更に手前にあるもの、わからない感情、作品的に言えば宇宙、
っていうのが意識されてて、そういう商店街の位置っていうのがまた絶妙だったのかな、と。
もち蔵の部屋のカーテンが星空なので、宇宙っていうのがもち蔵への気持ちなんだな、
っていうのがまた伝わってくるようで。そういうのが印象的でした。
TVでも星空はちょっと違った印象でした。
たまこまーけっと 11話 を語る
あと笑えるシーンが多かったなと。ETとかもち蔵とかもち蔵とか。
衣装も可愛かったですね。
みどりちゃんが学校に私服でくるまでのプロセスを省いたのがちょっと勿体無いかも。
ただそこをやると、TVのみどり回みたいになる気もするので、あえてみどりはカットって感じだったのかな。
まあ、とにかくド直球のラブコメを堀口さんの絵で見れたっていうのがほんとうに嬉しくて。
映画っていうまとまった作品でそういうのが見れるっていうのまた豪華で。
まだまだ何度も味わいに行きたい、そういう作品でした。