流星、夜を切り裂いて ~FLY HIGH~ ver.2

米たにヨシトモファン 京アニに興味あり アニメ語りメイン

アニメ雑記 2017/9/30 を語る

2017-09-30 20:58:27 | <響け!ユーフォニアム2>
●劇場版 響け!ユーフォニアム~届けたいメロディ~
見てきました。
改めてこの作品が見れたのが嬉しかったですね。
以下ネタバレ感想。


冒頭でスクリーンを撮影可能っていう試みは始めてだったので、
ちょっと撮影する時に緊張したな。
久美子の身長ネタが出てきたのもクスッときた。
本編ではあまり触れられませんでしたけど、結構気になる部分でしたね。
いいとこ突いてくれるなぁと思いました。

本編はあすかの年少時代、
父親から送られてきたユーフォを受け取るところから始まりますが、
最初からあすかがメインの作品なんだと突きつけられるのがある意味で新鮮だったな。
ユーフォ2期のみぞれ関係はバッサリ切って、麗奈も秀一も姉も先生も友人も切って、
久美子との関係に焦点を絞られているっていうのがここから伝わってくるようで。
また久美子が思いを取り戻していくような流れなのに対し、
あすかはずっと思いを持っているっていう対比にもなっていて、
両者の歩みの違いがより見えてくるアバンだったかなと。

そしてコンクールのプロヴァンスの風の演奏シーンがオープニング。
関西大会でもなかったシーンだけに感慨深さのあるオープニングでグッときました。
PAN主体の密着マルチで見せる感じは随分と京アニ的でない気がしましたが、
いい意味で今までの京アニの映像文法から外れていて、
未知の体験があるように思えたかな。
特に部員が多層的に並ぶコンクールの舞台的な感じと合うと思ったので、
そういう意味でも印象的でしたね。
石原監督がPANを使うように、という指示が小川監督のコンテに反映された結果かもな、
とも思えたりも。
物語的にも演奏的にも、映像的にも新鮮さを持ったシーンだったのではないかなと思います。

そしてまた飛行機から始まる辺り、小川監督の石原リスペクトなのかもしれませんが、
またそこからくるかとちょっと笑ってしまったな。
総集編映画なのに新作シーンが続いていくのにワクワクする反面、
石原総監督の血っていうのは確実にある作品なんだなと、
小川監督作だと意識しつつ感じたな。

文化祭のシーンで麗奈、秀一、あすかとのやり取りがありますが、
その中であすかとのやり取りを深めていくところに、
作品内であすかルートという選択がなされているというのを感じたかな。
麗奈や秀一は久美子に関わりつつも決定的なやり取りはカットしていく感じだったので、
シリーズ全体の持っている青春の豊かな要素を失ってしまったようにも思えましたが、
あすかとの関係をきめ細かく、そして各人のあすかへの思いをしっかり描いていて、
良かったです。
フルート先輩があすかと話していたり、部長の後ろ姿だったり、
ちょっとした追加カットが違和感なく入ってくるところに驚かされます。
BGMの力もあるのかな。
最初からこういうシーンだったよね、みたいなニュアンスがあるのは見事だなと。
これは前作映画でも思えたところだけど。

駅ビルコンサートの学園天国も梓とのやり取りを切ったことで、
どこで曲が切れるんだろうとドキドキしてたら最後まで演奏シーンを見せてくれたり、
北宇治の演奏シーンを見せてくれたことが嬉しかったですね。
演奏シーンは基本的に満足度の高いシーンになっていたように思います。

久美子のあすかへの説得シーン、あすかが模試の結果を噛み締めてる感じとか、
こういうのが入るとまた違った印象だなとそういう部分も引っかかったかな。
もしの結果表みたいなものもなんかそれっぽくて実に京アニらしいと思ったり。
久美子が全国大会の演奏の後にハンカチを持ってるあたりも意外なシーンでしたが、
互いにそういうシーンを入れることでバランスを取っていたのかな。

全国大会のシーンは、
新作のモブシーンや気持ちを胸にしたあすかの姿なんかにグッときたな。
演奏シーンは関西大会のシーンをメインに使いつつ、
あすかを中心とした映像になっていた感じ。
特に久美子がトリップした辺りからはあすか寄りの作品というのが感じられたな。

以前の作品で曲のテンポの違いによって演奏シーンのタイミングをイジるのが大変、
みたいな話が挙がってましたが、全国の演奏は関西大会のときとも違っていて、
そういう細かなタイミングの違いが結果的に関西大会と全国大会の演奏の差、
みたいなものになっているのかなという風にも思えたかな。
追加の演奏シーンは曲の主体になってる楽器がよりクローズアップされてる感が。
しかし久美子が苦戦していたところをあすかから見せたりとか、
物語的な見せ方はこちらもよく練られていてグッときます。
特にオープニングから客席にも意識を向けた画作りが印象的で、
それが全国大会のシーンでも活きているのがグッと来る感じだなと。
TVシリーズでオーボエソロの後のユーフォはあまり印象的に描かれていませんでしたが、
それが今作の注目点でもあったのでユーフォを吹くあすかがより印象的で良かったです。

姉とのお別れシーンはカット、しかし久美子が出ていったところ、
帰ってきたところであすかが久美子を気にかけていることを描いているのは、
またいいシーンでした。

響け!ユーフォニアムという曲をあすかとの思い出として、
最後に回想シーンとして聞くのも良くて。
石立さんの回がいいところを持っていったなぁという感じもしますが、
その後の2人のやり取り含め、ユーフォ組を中心としたよい総集編映画だったなと思います。

残念なところを挙げるなら、
秀一がヘアピンをプレゼントするシーンがないのに、
久美子がいつの間にか持っていること。
久美子姉と遭遇するシーンは麗奈カットで完全に2人のシーンになっていて、
秀一もこの後また新作シーンあるのかなと思ってたんで、
なんか余計に違和感の強い1カットになってしまっているのが残念だったな。

そういえば改めて2期OP見たら、、
昔の姉と久美子と秀一のカットから秀一のカットに繋がるの、いいですね。
そもそも秀一がなぜホルンからトロンボーンに楽器を変えたのか。
これで1本いけるような気も。
今までなぜ気づかなかったのか不思議でしょうがないですが、そんなものでしょうか。

次回作は山田監督でみぞれとフルート先輩の話っぽいですが、
一体どんな感じになるのか楽しみです。


響け!ユーフォニアム2 最終回 を語る

2017-01-11 21:46:31 | <響け!ユーフォニアム2>


アバンから空見せるなという感が強かったな。
優子と夏紀のやり取りも楽しいですが、
同じ空でもそれぞれの見る空は違っているいうのがちょっと気になったかな。
PANアップからのPANダウンという見せ方だったので余計に。
校舎を意識させてるのは久美子のもやもやっていうのに触れる感じだったのかなとか。
いつもの場所で練習しつつもという場への意識もあるのでそこも気になるかな。



本編。頭から空と校舎を見せて今度は部内のもやもやを見せられている感じ。
先生方が音を聞いてる辺りなんかは空を見ているという見せ方でもあって、
その辺も意識しちゃうかな。
さっきまで見せていた空とはまた違った空の印象が目を引きますね。





なんか、ホントにこれで終わりでいいのかなーなんて。
最終回に久美子にこんなこと言わせるとは、みたいな。
ガチャポンしてるところの背景が夜なの、
季節の変化で日の入り時間が変わってるのをやっているのかと思うと芸が細かいように思える。
ちょっと麗奈が久美子を見上げるような構図や久美子の腕組だったり、
新鮮な絵が続く感じで印象的だったな。
久美子の中のもやもやは何なんだろうか、と互いを見る久美子と麗奈から横槍が入るの、
互いに答えが出せないところから新たな悩みのタネが舞い込んできた感あるかな、とか。
麗奈のいう特別とは何だったんだろう、というポイントでもあったのかもしれない。



橋での久美子と秀一。
これも1期12話を思い出すかな。
場所的にポイントとなるところとして何度も出てくるイメージ。





久美子視点と秀一視点と思いきや秀一からのショットはやや低め。
見上げるように秀一を見ると背後に星空があるとか、
そういう久美子に寄っているような見せ方が琴線に触れるというか。
足で見せるのも男の子と女の子の対比的なニュアンスもあっていいかな、と。





互いの位置を繰り返し見せるのは12話でもやっていたので、
2人を印象づけるためのカメラワークという感じ。
その中で配置がお互いやや右にズレていくけど、
秀一の配置が極端なのでちょっと意識してみちゃいますね。
このまま続けば久美子の領域に入りそう、久美子と一緒に並んで歩く絵になりそう、



というところで横槍が入る。うーむ。
これも答えを出さないポイントなのかな。
なんかどれも横槍を入れて流されてる感。
2人が並んだ絵を外からの視点で見せられるのは結果的にそういう絵っぽいけど、
やろうとしていた絵ではないみたいなかんじだったかなーというか。



シルエットの煙突なんか見るたびに反応してしまう感。主に1期2話,13話のせい。
今回はここからで久美子とあすかの関係で話が流ていくのでその2人という感じなのかな、とか。
まあただの憶測などうでもいい話。





久美子、あすかそれぞれのナメで見せてそれぞれの目線を意識させられる感じ。





そういう中で互いを見せる切り返し。
大きく空を見せる久美子とあすかの対比もありますが、
キャラクターを別々に見せることでちょっと前までにあった繋がりを無くして、
離れていくような印象を受けますね。
空をおおめに写して空間を開けることで空白を意識させる感じというか。



しかし葵ちゃん出てきたけどホントにおまけという感じだったな。
11話以降勉強仲間的な繋がりが見えたせいかそれを引っ張る形だったのかしら。
場所的にも久美子と縁のないこともないし?
久美子とのやり取り、聞こえてないのかな?という感じで聞き直すとか、
それやりたいがためだったのかなとか色々考えちゃいますね。



飛行機飛んでると石原回ですねーみたいにしか最近思えなくなってきている感。
葉が全て散った感じからすると冒頭からまた日をまたいだ感じなのかな。
姉とあすかをダブらせる久美子のふくあすかの曲があすかみたい、
っていうのも不思議な感じ。
別れしまう相手、別れた相手を思って吹く久美子が、
あすかの裏の顔を描き出している感じがして気になるかな。



アイキャッチ、顔を出してるあすかが既にユーフォを吹いている絵じゃないの気になる。





渡っていくイメージなのかな。
卒業を意識した絵という感じがグッときますね。
厚着している久美子との麗奈がまた光の加減を含め新鮮で、
また遠いところにきたんだなという時の流れを感じます。



Starting the project流すとは思わなかったので驚かされたな。
PVとはだいぶ違う世界にきた気がしますが、
3年生の演奏、それぞれが主役になる場面を拾っているのがかっこよくて心躍りますね。
最初の曲を持ってくる意味でも色々感慨深いです。
3年生と在校生を分けてみせる辺りも曲と合わせて印象的でした。













在校生で三日月の舞。
人員が減ったためかかショートバージョン。
ソロのところで麗奈と香織、みぞれと希美やっててここでもそれか、
いやいや色んなことがあったよな久美子とあすかはじゃあどうだろうと思ったら、
カメラからあすかが遠すぎて、なんかまたイマイチ納得いかない感が。
三日月の舞がソロでドラマを見せる曲になっているので、
なんでユーフォの音が届いた絵をもっと見せてくれないのー、
見るんじゃない感じるんだにも限度があるでしょーとか思ったり。
久美子の中にある寂しさを描く意味でも久美子視点的な意味合いなんだろうけど
(その前のソロ組よりキャラクター間に距離があるように見せてるっぽいけど)、うーん。

パーカスの先輩がいなくなったことで最後の入りが違うのが特に印象的で、
やはりパーカスは大事だったというのと、
5話の演出を引き継いでる面コンクールとの違いがより際立ってるように思えたな。
これを見越して学年設定やってるんだとしたら1期からネタを仕込んでいることになるので、
気付いてないだけで細かい仕掛けはいっぱいあるんだろうなと思わされる。



しかし部長の涙で全部許せるような気もしてくる。



卒業式。そして今回のホルン隊。
他のところが1カットだけとかキャラ喋ってなかったりしたけど、
ここは2カットで4人声付き。豪華だ。
しかしなぜ敬礼?葉月教だったのだろうか。
あと優子が香織の帯持ってるのが地味に泣けるポイントだった。



走る久美子。
この辺は1期12話というよりは1期4話,2期4話12話というイメージかな。
誰かを探すために走る感じというか。そう考えると1期12話はやっぱ特別かな。
この辺は走る女子っていうのが青春的な記号として扱わているという感。









分けて描くというか。
あすかと久美子を同一のフレームにあまり入れずに別れていく2人を描いてる感じでしたね。
俯瞰やロングの絵で見せて2人だけの空間を印象づけたり。
首切ってって見せて次に首だけでとかいやいや狙いすぎぃ、
だけど久美子の万感の思いを背負った表情という感じかと思うとうーむと思ったり。



恋の相談がマジだったところで一旦引きの絵でとか。
あらたまった感じがあってちょとした臨場感ありますね。



嫌われてるとわかってるというところで遠くを見るようなあすかの表情が印象的ですね。
ある種の達観と眼鏡を直してあらたまってるところとか。







だって大好きですから。
姉のように慕う久美子。
久美子の独白からのやり取りもまた印象的だったな
俯瞰からそれぞれの背景に寄っていく、
ポン寄りであすかの表情をより寄っていくのが久美子の言葉を受けての変化、
っていうのが印象的に見れたかなと。
同じようなアングルで寄っていくので雪のように場に言葉が積もっていく、
言葉によって画面が寄っていく感じっていうのが個人的にはグッと来たかな。
この辺はいつもの武本さんっぽい構図を、
石原さんの定点カメラ的なところから攻めてきている感じもしてその点からも新鮮かなと。
山田さんかもしれないけど、1話石原さんだったし?みたいな。





近くて遠いあすか。
新雪の上につく足跡が情緒的ですね。
久美子のあすかへの思いって11話で結構伝えていたような気がするので、
最後の一連は本当に苦手だったんだろうなという気がしてくる。
久美子が現れていなければノートを渡す機会も無かったはずで、
ある意味、久美子はあすかの後悔をも救っていたのかなという気がする。
父と同じように思っている相手に曲を渡している。
そういう相手をまた見つけて欲しいという意味合いを含めやはり印象的だったな。



響け!ユーフォニアム。
この作品は正しく久美子の、あすかの物語だったように思える。
最後まで楽しませていただきました。


脚本:花田十輝
絵コンテ・演出:石原立也 山田尚子 河浪栄作
作画監督:西屋太志
楽器作監:髙橋博行

最後は3人演出っぽいけどどういう分担だったんだろう。
コンテはほとんど石原さんっぽい気がしたけど。うーん?

終わってみて思うのはやはり原作とは遠いところにきたなという気がするかな。
秀一のプレゼントも久美子が先生が奥さんに送ったものとか説明したり、
最後にあすかとのやり取りでもつけたりしていたので、あーそっちはなしかと結構がっくり来てしまう。
家族、部活、友達、恋人?と多様な人間関係で見せる久美子がやはり魅力的だったので、
その一角が崩れてしまったのがやはり原作既読者としては不満だったかな。
けいおんやたまこルートとして映画でやるルートもありえるけど、
この場でやってほしかった思いもあるので、そのルートにいったのなら無念というほかないというか。
そもそも続編やるかはわからないので、更に危機感を覚えるというか。
ハルヒのTVから映画までが4年、けいおん!がTVから映画まで3年と、
大学生、高校生の入学卒業にあってるので直撃世代向けにもう一本はありえそうともおもえるけども、
思えるだけなのでうーん。

個人的に全体を見て思うところはいっぱいあるけど各話で触れてたりもするしもういいかなと。
楽器をここまで描く作品ももう無いかもしれないと思うと、やはりその点は凄かったですね。
髙橋さん関連は思うところがあるんですがその話はまたいずれ。
とりあえず1期の番外編の感想書いてなかったので、
気が向いたらそのときにまた総括的なことが書ければと思いますが、うーん。
とりあえず、またあっと驚くような作品が出てくるのを期待してます。
CMになってるあの作品とかどうなるか楽しみです。
とりあえずメイドラゴン見る前に見れてない作品にも触れていきたいところです。


響け!ユーフォニアム2 第十二回 を語る

2017-01-10 22:31:28 | <響け!ユーフォニアム2>


再び回想。



1話の回想のときのような虚像の分断。
今までの流れを確かめるような軌跡を思い出すようなシーンが今回多かったな。



手前でお手玉投げてるやつ何の遊びだったっけ。
こういうのを黙って繰り返しやってるのクールすぎてビビる。
部屋割りは学年混合っぽいけど、電気消す子は一年生なので、
先輩いてもそういう言葉遣いなんだっていう距離感にもちょっと驚かされる感。
はーいとか返事する久美子を含め。





誕生日プレゼント。
1期8話の葉月のヘアピンを思い出すと、久美子にヘアピンをあげるか、
と妙な気持ちにもなるかな。
最終話まで見たけども個人的にはもう少し秀一と久美子によって欲しかったな。
正直1期であれだけ近づけさせてたのに2期は見守るような形になったのが不思議で。
やっぱ映画でやったりするのかなぁ。
個人的には何らかの形で続編やってくれないと納得いかないのでまだ続いてほしいですね。
特に後半はあすかの話を補強する形で黄前姉妹の話がついてきた感じだったので、
もっと久美子によって欲しいなと思います。



考えてみるとオルガン、ピアノって不吉な存在だったのかもなーとか。
1期でもそういう話しましたけど、麗奈がピアノやってるときに相手を傷つけてしまったりとか、
今回も結果を見たらうーんという形だったのでピアノが前に出てきたらやばい的な。
でもそうしたら1期で全国大会を目標に設定した事自体が不吉になるからそういうわけでもないのか。
いうなれば待ち受ける苦難の近くに鍵盤があるのかな、みたいな。
まあどうでもいい話ですが。



5話の葉月たちの祈りを思い出すけども今回は2本の隙間からの光。



秀一からのプレゼントであるけども花の意味を考えるとまた違ったモノのように思える。



Bパート。
黄昏れる麗奈の姿。
ここでもう既に演奏が終わってしまったことを予感させていて、
今回はないのかというちょっとした残念さ等を含め、
空虚な感じというか、もう終わってしまったことに対しての思いを馳せてしまうかな。
人物ワイプ的なカット繋ぎを見るに3話の山村回や前回の藤田回を意識してしまう感。
2期はどれくらい山田さんの手が入っていたのか気になる。



麗奈に酷いことを言う久美子。
悪い顔になってるのが思わず笑えてくる。
久美子の性格悪いところが笑いになるところを含め、
1期1話から違うところに来たんだなという感じがありますね。



銅賞。
6話とか見るにまさか本当に金を取らせつもりでは?
みたいなことをチラリと思ったりしたけどそんなことはなかったぜ。
微妙な顔で立ってる部員たち見るとなんか日常を思い出しちゃうな。
賞状へのTUを含め、ややギャッグっぽさのあるシーンだからでしょうか。
結局銅やないかーい!みたいな。
原作既読者なので結果はわかってるからいいけど、
全体的にちょっと茶化しすぎだったかもしれない。
滝先生の夢をかなえるって意気込んてたのは何処に消えちゃったの?とも思う。



麗奈、再び散る。
周囲が麗奈のことを不憫に思いながらの絵っていうのが新鮮だったな。
わだかまりのない繋がりっていうのをここでまた意識ちゃうかなと。
秘密を知ってしまうことでより打ち解ける感じというか。



ユーフォ褒められちゃった。
原作だと滝先生は凄いことですよーってもっと舞い上がってる感じでしたが、
お知り合いですか?みたいな返しをしているのを見てやや冷めてしまったな。
知り合いだから褒めたのかな、みたいな思索が先生の中であるのがなんか嫌だなと。
純粋にあすかの演奏をもっと褒めてあげてほしかった。
6話のときも思ったけどアニメの先生はちょっと色々と冷たすぎる気がするな。
ただそういう事情をわかった上で、
関係者だから褒められたのかなという疑いをかけられた上でなお喜ぶあすかを見ると、
そんなことはどうでもいいことなのかなと思えてくる。
個人的にこの辺はもうちょい尺を使って見せて欲しかったというかどこか食い足りなさがあったな。



走り出す久美子とそれを見守る秀一。
麗奈の物語、あすかの物語は久美子も知るところだったけど、
久美子の物語を知るものは秀一だけなので、
こうして久美子の走りを見送る姿はグッときたかな。
久美子の走りに合わせてか前を過ぎ去っていくようにやや回り込んで見せているのもGOOD。



1期12話の久美子の走る姿が目に焼き付いているので見ていて思い出すんですが、
ここはある種の再演になるんでしょうか。
橋の上を走る姿から、今度は橋の手前までっていう差異を含め色々意識してしまう感じ。
自らの物語に飛び込む姿っていうのが後悔のない姿なのかもな、と。
1期は周りに知られないごくごく個人的なものでしたが、
今回は周囲に久美子のことを意識させるという面を含め、
久美子を知ってもらう機会を設けたシーンという感じもするかな。
なんでいきなり飛び出したの?という言及から逃れられないだろうというのを含め。
麗奈にとっての先生の告白の代替みたいなものというか。
そう考えると、先生があすかと審査員の関係について思索を巡らすのも、
あすかの物語触れるという意味で、
周囲に己を知ってもらうという意味でやっていたのかもしれないなぁ、とも。
ただそれを足並みを揃えてやる必要あるのかなとも思えたり。うーん。

個人的に橋のある風景ってひとひらなんかを思い出すな
(BGMの曲名が「橋のある風景」だったり、そもそも原作に橋なんてなかったりする)。





お姉ちゃん、大好き!
1期はユーフォが好きだったことに気づき、今回は姉が好きだったことを告げる。
姉のことをわかっていなかった贖罪ではないけど、
相手に気持ちを伝えることでわだかまりのない形へ向かおうとする感じはグッとくるかな。



そして次の曲が始まるのです。
最後のコンクールなのに次の曲が始まるとは?みたいな。
未だわからない暗がりにいる久美子と歩いて行く道がわかっている姉。


脚本:花田十輝
絵コンテ:三好一郎 山田尚子
演出:三好一郎
作画監督:明見裕子 丸子達就
楽器作監:高橋博行

うーん、ユーフォの山田さんの名前が出る回ってそれって必要なことなのかな、
と思うことが多くて正直あまり作品にあっていなかったように思えてくる。
三好さんが1期12話から2期5話までを引っ張って締めてる感じだったので、
割りと三好さんの作品というイメージがあったりもして。
今回は山田三好回ということで一応ひとつの到達点にきた感じはするけど、
ちょっとうーん、と思ってしまったな。


響け!ユーフォニアム2 第十一回 を語る

2017-01-09 16:08:25 | <響け!ユーフォニアム2>


ちょっぴり大人になったのかも?
この久美子とあすかの目配せが前回の要点を引っ張ってきているようで気になるかな。
大人になったのか、子供になったのか。
ちょっとイタズラっぽいニュアンスが気になる感じというか。



コンバスのディテールを見せる。
こういうのがちょっと気になったかな。



いつかのみぞれのような練習風景。
1人での練習風景が誰かのための練習という意味合いもあって意識しちゃいますね。
三日月の舞はユーフォのソロがオーボエの後にあるので、
みぞれとダブらせることでソロへの意気込みを描いているのかな、とも。



いつかのペットボトルのやり取りを思い出しますね。
響け!ユーフォニアム 10話 を語る
ペットボルがあすかの語りのON/OFFになっていたけど、
今回は演奏のON/OFFみたいな感じになっているのか。
夏紀の練習風景を思い出すところでもあるかな。



星空からのPANダウン。
何かの柱の端っこ写り込んでる辺りはPANするよみたいな合図なのかもしれないけど、
コンバスのように長いものの上部を見せるみたいな意識がやや気になる感じ。
まあどうでもいい話かもだけど。



内フレームで妄想描くのどこか懐かしい気が。



麗奈とのやり取りを思い出しながらというところでこの絵。
2つの街灯が麗奈と久美子を意識させてるのかなとか、
1期の煙突みたいな感じかな。
ここ河に映り込む車のライトの反射が綺麗ですよね。
ユーフォは要所要所で河が描かれることが多いけど、
この辺はどういうイメージなんですかね。



姉の手紙から。
また誰もいないリビングを見るに前回のイメージなんでしょうかね。
ここ数話はイメージが連続してる部分が気になるところ。











大吉山でのやり取りは1期8話との対比がまた効いた感じに。
麗奈の叫びは1期3話など思い出すイメージが結構ありますね。
満天の星空にあまりなびかないスカートなど、
イメージが反転しているような部分が気になるかなと。
麗奈の特別は今は何処にあるのか。
そういう中で久美子が性格悪いことを告げてるの良いですね。
かつては麗奈が立っていた場所に並んでいるというのもポイントで。
喧嘩を通した先の繋がりの描き方としてはぬるい気もするけど、
でも実際の距離感ってこんな感じかもな、と思えたり。

また河のイメージが挟まれてるけど、誰にも届かない叫びって感じであり、
1期12話で上手くなりたい!と叫んだ久美子を思い出す場でもありという感じで、
色々なイメージに触れているような印象があるかな。
久美子は秀一が見たけど、麗奈は久美子が見る、みたいな。
1期4話では誰にも見られない、久美子も気づいていない孤独な叫びもあったよなとか、
色々なことを彷彿とさせられる感じ。
響け!ユーフォニアム 3話 を語る
響け!ユーフォニアム 8話 を語る
響け!ユーフォニアム 12話 を語る



麗奈の回想。
ピアノを弾いているときに友達といざこざが起こって、
っていうのは麗奈があまり周囲と関わろうとしない姿勢の1つみたいな感じなのかな。
回想シーンはBGMがピアノ伴奏の曲なのもあって凄く情緒的なシーンになっていたかな。



ピアノを弾いていた麗奈がなぜ吹奏楽?と思ったけど、
滝先生への憧れが吹奏楽へ向かわせたとも思える部分あるよなぁ、とか。
この辺は受け取り方の問題なのでどうでもいい話かも。



河でのやり取り。
麗奈もまた特別なやり取りを河で行っているというのが印象的ですね。
原作既読者として見ると滝先生から譜面を受け取っているというところで、
久美子とダブるところがあるかな。





1期8話で一部カット繋ぎ微妙だったけど、
こういう風に繋げるかと今回はちょっと目を引いたな。



渡り廊下。すなわち橋みたいなものか、など。
大吉山もそうだけど河も含め高所でのやり取りというか、
落ちずに見渡すイメージが大事なのかな、とか。



夕日から夜への変化はまた9話からの引用かな。
職員室でのやり取りを含め9話からのリフレインという部分なんでしょうかね。



写真立てはしまっておく。
なんというかこの構図が物悲しい感じで妙に目を引くかな。
麗奈の不調とは関係なくただ避けて置いてるだけというのは承知してるけど、
今は亡き妻のことを考えている場合じゃない、
でも隠してもその思いは出てきてしまう、
そんな風なことを描き出されているようで見てて辛いというか。
麗奈の視点っぽいのがまた切なさ炸裂みたいな。



こういうアクセントの付け方は9話引きずってるのかなとか邪推してしまう。



武本さんっぽい構図だけど背後への不安ではなく、
視線の先にそれがあるみたいな変化があるショットでいつもとはやや違ったニュアンスに。



麗奈の横がまた良いですね。
校舎の美術を含めこの辺は結構印象的だったかも。
麗奈の視線に合わせて久美子が視線を向けて、
麗奈に向き直るけど麗奈はまだ職員室に目を向けたままとか、
やや段取りめいたようなカット繋ぎがより読ませてくる感じで。



麗奈のことを気遣ってるのが香織先輩じゃなくて優子っていうのが目を引くかな。
元々いい人だったけど、香織じゃないんだよな、みたいな。
ここの優子の感じも結構好き。



今回のホルン隊。



麗奈と朝から。
久美子が自転車に乗ってるのが結構新鮮で。
麗奈が自転車通学してるのは以前やっていたのでその辺を思い出す感じ。
滝先生凄い人だから、みたいな。





お墓へ。
ここへ至る感じは朝という共通点もあって2期3話をチラッと思い出すかな。
響け!ユーフォニアム2 第三回 を語る
そういえば麗奈との視線のやり取りも3話辺りからやっていたんだよな、ことを思い出したり。

滝先生への思いを含めてのダムというイメージなのか、
滝のように出てくる水は滝先生のイメージなのかとかいろいろ考えてしまいますね





また河の上で。
麗奈の決意と河の流れに逆らうように吹かれるトランペットが印象的ですね。
流れに抗うというのが明確で。
朝日とともに変化していく光から、目指す場所っていうのを印象づけられもしますし。
髪への光の当て方がまた印象的だったな。
この前後は光の当て方で髪の色トレス線をいじっていたりしていて、
記号ではなくリアルな感じで反射を見せたいみたいな感じが伝わってきてグッときたな。



そして次の曲が始まるのです。
弾いていくカメラワークって麗奈のものみたいな印象があるな。
叫びもそうだし、1期ソロが決まったところ辺りもそうで。
大吉山では下方向へ引いていくけど今回は上方向へ。
麗奈らしさっていうのは1期3話で叫んだような形っていう意味合いもあるのかなと思えたり。

脚本:花田十輝
絵コンテ:藤田春香
演出:小川太一
作画監督:植野千世子
楽器作監:高橋博行

藤田さんコンテ小川演出。
今回は終盤ということで色んなイメージが錯綜していて気になるポイントが多かったかな。
植野さんの回の優子の感じ結構好きだなぁ。
やっぱ髪関係のところって植野さんも噛んでる感じなのかな。

さて残すところあと2話。
とりあえず今週中には感想書いときたいところ。


響け!ユーフォニアム2 第十回 を語る

2017-01-08 15:51:00 | <響け!ユーフォニアム2>


10話。
9話視聴からだいぶ間が空いたのでまあリハビリ半分に。
冒頭は9話の夏紀のシーンの再演のように思えたかな。
回想を含み、あすかのことを思う久美子の後ろ姿からの横顔なんかが特に。
電車に乗って電車の中でAパートを終えるけど、
回想を含め、久美子にとっての姉とあすかの対比でもあるのかな。
姉ちゃんはこうなった、ではあすかは?
久美子の思いを電車に乗せているような出だしなのでついそんなことを考えてしまうかな。
久美子にとっての姉とあすかの関係が明確に見える回だったので余計に。



葉月ちゃん。
指立てたりとか記号的だけどもそういうのを忘れない芝居が出てくる辺りちょっと反応してしまう。
もうちょい別な方向を模索してほしい気もするけど。
手前にものを置いてっていう構図も今回は度々気になる感じで、
直近の石立回をつい意識してしまう感じ。









料理というか鍋の対比。
かたや黒焦げかたや順調。
姉の失敗をそんな風に表現するかっていうのはやや過剰な気もしたし、
久美子がこのように明確に順調に進んでいるかというとどうなのか。
そういうことを考えてしまうかな。
傷だらけの鍋はこれからやり直す姉の人生、
ちょっとふきこぼれたけども順調に進んでいる久美子の鍋。



いなくなった姉。
姉がいなくなる前にリビングを見渡して両親との決別を意識していたように、
いなくなった姉を探す久美子の視点をダブらせているのが印象的ですね。
同じような視点で見せるからこそ、
姉の中の寂しさもわかってくるようで。
久美子が姉と対立していたことと、姉が両親と対立したことを追体験できる視点の1つでもあって、
その切なさにやられる感じがしたかな。



流れる景色と流れる思い出。
瞳に映るそれはまるで違う。





モブ姉妹可愛い。
久美子が姉との思い出を反芻して思いを馳せるのは、
やはり姉のことをわかってあげられていなかった後悔からでもあるのかな。
白く飛んだ背景の光が1期1話のラストを思い出すようでもあるかな。
久美子の中で良い思い出から、音楽を好きになったきっかけだったから、
そんな美しさを意識させながら、失ってしまったものに涙するという。

しかし久美子が果たして懇願すれば姉は勉強ではなく音楽をやっていたのか、
というのはわからない。
だからこそ余計にやるせないのかな、とも。



久美子も鏡とか持ち歩くのか、
しかし大きな壁掛けの鏡じゃなくコンパクト?と思ったけど、
鏡に目を近づけるより、コンパクトに近づけた方が楽だし絵になるかとか、
一気に女の子っぽさっていうのを感じてしまったな。





山村さんこういう大きくPANするのやるようになってきてるのかなとか。
前回はそうは思わなかったけど今回は壁抜き的な感じでちょっと小川さんっぽさを感じる。



しかも私は、希美の復帰に反対しちゃったしねー。
立場を表明しての否定。
打算的というか今までの流れを踏まえてくるあすかはやっぱ周囲をよく見てるという印象。



皆って誰?皆が本心を言っている保証はどこにあるの?
あすかの言葉は鋭くて久美子でなくてもそのその後の言葉に詰まっちゃうようで。



囚われの久美子。
この辺は1期12話からの引用かなという気がする。
何かをなそうと足掻く久美子はしかし相手の毒牙にかかる。



結局見守るだけだった。
ああエヴァっぽくなってきたーやめろエヴァやめろーってこの辺は思っちゃったな。
ただ久美子がみぞれの時に何も出来なかったのは事実で。
結局、成り行きで希美が手を差し伸べただけで。
久美子自身は何もなしていなかった。
そういうのを見抜いて打ち出してくる辺りあすか先輩はこのお話をよく読めているし、
文脈を読んでいるとも思える。







言い返す言葉を探す中で姉の言葉で火がつくっていうのがグッときますね。
光の当て方も変えて、久美子にとっての鍋を作ることを諦めないことを描くという形。
お話は吹奏楽部以外のところにも確かにある。
ユーフォは将来を見ないという印象があったけど、
自らの欲望を間違えないという形で未来を見る作品かなというのを意識しちゃうな。





先輩だってただの高校生なのに!
この一言でグラつかせるところが個人的にはグッとくるかな。
自分的にもう子供だとか大人だとかそういう切り口は飽き飽きしていて心底下らないと思うんだけど、
己がしていることがそういう強がりであるっていうのを突きつけるのが有効だというのが面白いというか。
なんというのかな、
あすかのような頭のいい人は自分の立ち位置や文脈を読んで立ち回ってみせるけども、
欲望を捨てなくてもいいということを伝えることで、
あすか自身がまだ高校生という立場であることを利用してもいいと肯定してるところがいいというか。
久美子が伝えたい事は違っているかもしれないけど、
高校生だから許されることだってある、高校生なんだからそれを使え。
そういう考え方があるように思わされるのが良いというか。
あすか自身が久美子の言葉に打たれてとかっていうのも美しいけども、
決定的な一撃は姉から受け取ったものだったように見えたので、
あすかがそれをどう受け止めるのか考えた時に、
そういう風に考えられるんじゃないかなとも思えるんですよね。



まあでも何より他人の言葉ではなく、久美子の気持ちを伝えているのがグッときますよね。
あすかに他人のことを論破されて、
最後に残った己自身をぶつけるっていうのはなし崩し的な気もするけど、
あすか自身もそれを待っていたかのような節もやり取りの中にあったので、
久美子がみぞれのときと違って最後まで踏み込んだという点でもグッと来るところだったかな。
原作でも久美子って何もしていない気がしていたのでこうやって描かれたのが個人的には嬉しかった。

今思うと9話の香織のシーンって香織が母親的な感じだったので、
久美子みたいに叱るのが父親的でそれで傾いたとも言えるのか?
それはまあどうでもいい話かもだけど。



嬉しさを噛みしめるあすか。
こういう姿が新鮮だったな。
足を震わすだとかそういうところを拾ってくるのが新鮮だったな。
久美子も意地悪なところをついてくるようでまた良いかなと。
これもまた一つの告白ですよね。愛の告白かはわからないけど。



個人的に物語があすかのような打算的なポイントを用意してる点がまた気になる。
久美子の言葉だけではなく、あすか自身の成績もあったから復帰できたというの、
あすかが盾にした保証を掲げてきているようで、言い訳を用意してきているようで、
久美子が結局何もしていないように遠回しに言われているようでもあるのが気になるというか。
あすかは実は順位を見て復帰するかどうかを決めてましたとかも言えちゃうわけで。
久美子の説得以外の納得材料を用意したんでしょうが正直裏目に出てくるところでもあるように思えてくる。
まあこの辺は受け取る側の裁量に任せるというところでもあるんでしょうが。
ただ綺麗ではないなと。



姉とのことを気にする秀一。
久美子の弱ってる部分を支える相手として触れられているので、
もう少し描写がほしい気がしますがうーむ。



あすか復帰に対しての夏紀の表情が良くてグッと来るな。
1期でコンクールメンバーから漏れたところからブレてないところに、
確かな信頼を寄せてしまいますね。
夏紀先輩ホントかっこいい。



そして次の曲が始まるのです。
楽器が並ぶっていうのは4話的な感じがするかな。
みぞれと希美に対して久美子とあすかという対比でもあるのか。
みぞれたちのときは行き違いが原因で特にこれといった成長や変化っていう要因はなかったけど、
今回は久美子自身が姉から受け取ったものを伝えてるところがやっぱ良かったかな。

脚本:花田十輝
絵コンテ・演出:山村卓也
作画監督:池田和美
楽器作監:髙橋博行

山村回。
以前の山村さんの回と前回の石立回なんかをちょっと意識してしまう感じだったな。
前の山村回はあすかの音を聴いたところで幕引きだったけど、
その音からの物語をきちんと引っ張った形で良かったかなぁと。
次回作も楽しみですね。


響け!ユーフォニアム2 第九回 を語る

2016-12-01 22:37:26 | <響け!ユーフォニアム2>






一旦ロングで見せて徐々に久美子に寄る。
あすか先輩がいつからこの自体を予期していたのか、
というのに対する久美子のやるせなさですよね。
今回は久美子の後ろ姿や手を握るという動作、
窓越しのショットなどこの話数で度々見る絵っていうのがここで結構でてる。
久美子の中で湧き上がる感情っていうのが大事なのかなー、とか。



足を見せたりとかで反応を見せるっていうのは山田作品かつ最近の京アニの常套手段ですが、
1人だけうつむいているっていうのをある程度の引きの絵で見せるっていうのが新鮮だったな。
首から下の芝居を見せるっていうだけでなくて、1人だけうつむくという、
周囲の反応から1人浮いた状態で、あすかの問題というのが久美子の問題であることを強調してる感。



どうして久美子がそんな顔してるの?
このセリフの作る距離感が面白いかな、と。
久美子のあすかとのやり取りの回想が徐々に過去に遡っていってるのと、
そこから麗奈の視点で久美子を見るようなショットからこのセリフっていうのがいいなと。
悔しい、なぜかはわからない、という久美子の返答と合わせ印象的なシーンだったかな。
正直この話数はここまででお腹いっぱいになるくらいでした。
目線のようなPANの動きや回想からの戻ってくるカット割りが印象深くてもう凄いなと。
徐々に焦点が合ってくるっていうのは久美子が現在へと戻ってくるような効果ですが、
それが麗奈の視点になっていくような意味付けのカット割りになっていて、
麗奈から見るあすかの見づらさっていうのに繋がっていて、
この場での麗奈との距離感を作ってるのが面白いなぁと。
今回はオーバーラップやピン送りなどがキマっててまた凄い回がきたなという感が凄かったです。
劇場版艦これはその点が不満だったので余計に際立って見えてしまいました。
どうでもいい話でした。



度々出て来る赤信号。
久美子の住むマンションを見せるときは建物全体を見せる機会が多かったので、
信号とマンションという寄った絵でもわかるだろうというシリーズの絵を信じる形と、
6話の河浪回の韻踏み的な意味合いを感じるかなと。
最初はあすかがいないことでの久美子の戸惑いを含めた意味合いで信号、
帰ってきたところでピン送りでマンションへっていう流れがまた引っかかるかなと。
見せる背景の切り替えをこう大胆に見せるのかっていうのも合わせて新鮮だったな。

ここで姉がいなくなっているのも気になるところで。
姉のようにあすかもいなくなってしまうかもしれない。
CDを返してきた姉はどこにいったのか、どこにもいない。
久美子の中で姉とあすかがダブるような不安感をここではやっているのかなという感。



表情を見せない俯瞰。
ここの一連は久美子の視線以外表情を扱っていないので、
絵のインパクトと接写でなるべく他のキャラクターを見せないようにしているのかなという感。
他のみんなより、今は久美子に集中したいっていうところなんでしょうかね。
しかし石立さんも妙な俯瞰の使い方しますねえ。
楽譜の対比でもあるんでしょうけども。





小物類接写で見せたりとか。
電気のイメージからスピーカーへ。
練習のときに使ってるのかな。
この辺は各楽器の練習の何かなんだろうなと思うほかないけど、
こういう連想ゲームで引っ張る感じが面白いですね。
絵がかっこいいっていうのもありますし。



学内にある像を今までとは別の角度で。
ロングの絵からポン寄りで見せるっていうのは今回多いですよね。
他の視点から見せるっていうのも新鮮だったかな。
今回は練習風景の道具を含め、改めて見る/見せる絵っていうのがどれも新鮮でしたね。



あれ、そういえば冬服になってるじゃん、
っていう意味合いでの音楽室のシーンだったのかもしれない。
コメディ色のある夏紀とのやり取りが面白いですね。
香織先輩が浮かび上がってくるのも今作でやってるイメージ像を上手く使ってる感。



個人的にこの話数で一番気になるシーン。
ここで夏紀が久美子の方に体向けるところで手を握るような芝居を一瞬するけど、
向き合った瞬間にはもう手を開いてる。
冒頭の久美子が印象的というか、手を握ることで感情の流れ、
感情を表すことをアニメではよく演出でやっているけども、
ここではそれをやりそうでやらなかったが故の引っ掛かりがあるんですよね。
どうしてこのアングルで見せるのかって考えたときに、その辺を意識してしまうせいでしょうか。



虚構の絵。
高雄統子さんかと一瞬思ったり。
涼宮ハルヒの溜息 Ⅱ を語る



この部にとって一番いいのは、あすか先輩が吹くことなんだから。
という夏紀を前にしてこの絵が出てくるのもなかなか。
京アニの会話のやり取りとして後頭部越しみたいなやり取りが結構あって。
だからその後頭部で見せるっていうのが逆に新鮮だったな、と。

今までの話から夏紀先輩は本心で言っていると思う部分があるのに、
どうして手の反応だとか虚構性を匂わす絵が出てくるのかな、
と不思議な部分があったんですが、
このシーンの一連って久美子がそういう風に思っているからなのかなと思える絵でもあり。

表情を見せない絵っていうのが夏紀の本心を掴みきれないこと、
相手に本番を譲るような精神に対する憤りであるようにも思えてもくるかな。



そういう風に久美子の様々な感情の渦を匂わす中で見せる夏紀の表情が真っ直ぐで響くなと。
ひびけ!ユーフォニアムというサブタイでメインタイトルを最終話ではなくここにもってくるかと、
本当に驚かされましたが、それは同じユーフォニアム奏者である夏紀の話としてもあったのかなと、
そんな風に思えるやり取りだったのかもなと。
しかし、こういう後頭部越しのやり取りってやっぱ多いですよね。



本心だよ、というところで久美子に戻ってくる。
カーテンを掴んだのは夏紀の中の悔しさを代行したかったのかもしれない。
夏紀のいう久美子らしさというのは音楽への向き合い方にあるのかもとか。
事情があるとは言え、出れるのに出ない、という形をあすか先輩も持っているので、
夏紀とあすかはそういう風な状態になってしまうことに憤る久美子に信頼を寄せているのかなとか。





こういう光での時間経過の演出は山村回でもやられてましたな。



電気を消す。
節電のショットと対にするような意図なのかな。
同じように電気のスイッチを見せて韻を踏むようなところが楽しいというか。
日常の一場面としても新鮮かなと。
シーンとしても切り替えの部分になるので今度は麗奈のシーンへ、
という意味でのスイッチだったのかもなとも思えたり。
ちゃんと教室出たら電気消すよ、節電だよっていう意味合いも含めて楽しいかな、と。



この一連の久美子を語る麗奈が妖美な感じでいいですね。
髪をなびかせて画面外へ出て、後ずさりしつつ見せる目、
久美子の真似をする麗奈の表情のすねた感じがいいなと。





ギュッと掴めて、その皮剥がしてやるって。
ここの縦PANも躍動感あっていいですね。
麗奈の久美子を落とすぞっていう気合の入ったような力強さと近さがあっていいなと。
1期5話の黄前さんらしいね、と言う表情や1期8話を思い出しちゃうかな。
改めて麗奈が見る久美子っていうのを描き出していてグッと来る感じ。



麗奈が写真を見つけるのはアニメオリジナルになるのかな。
滝先生を前にした麗奈の反応が可愛くてよかったですね。
手が触れてつま先を思わず上げちゃったりとか、
久美子が大丈夫かなという反応をするレベルなのが面白いというか。



2人で2つの吊革を見る。
2人が見る2つっていうものの違いも見て取れて面白かったかな。



虚像の中の分断。
2人で見上げているものの違いを意識させてくれる部分ですが、
ちょっと大げさな気もするような?誤読かな。





香織先輩登場。
やはり冬服の方が可愛くて好きですね。
あすかを呼び止める声もまた普段と違った感じで印象的。
ここでも分断的な絵が出てきますが、ここはそのままの意図なのかな。



ウインクも可愛らしい。







あすかの靴紐を結ぶ香織先輩という中でこういう絵が出てくるのも驚きで。
一体あすか先輩の中に何が渦巻いているのか、
これも久美子が見た中でのイメージの絵なのかとかいろいろ考えてしまいますね。
あすかがしきりに香織は可愛い、香織に誕生日にもらったなど、
香織先輩を意識させることを言うので一体そこに何があるのかと構えてしまいます。

カメラが回っていって囚われの絵っぽくなっていくのは、
まどマギ叛逆のマミさんのシーンを思い出すかな。今が一番いいという。
どうでもいい話でした。



広い屋敷であるっていうのを密着マルチで見せるのがやや新鮮な気がしたな。







接写やら俯瞰やら。
あすかの目線を切って狙いを呼び込んでる風に見せたりとか、
こういうレイアウトで見せるのかと思わされたり。
机での厳しめのレイアウトとか見ると石立回だなぁという風に見てしまいます。
フルメタルパニックTSRから涼宮ハルヒへ ~京アニはエヴァを越えて~  電源を入れてください~都市ノォト~
窓越しのショットとか意識しちゃうんですよね。



俯瞰での芝居。
妙に新鮮に映りますね。



こういうふすま越しのショットなんかも石立さんっぽいかな。
涼宮ハルヒの溜息 Ⅴ(少し追記) を語る
なんというか今までの石立回で見られた絵をより精度をまして見せられてる感じがあって、
見てて心が踊りますね。
どれも絵がキマっててカッコいいですし、グッときますし。
監督作を除く演出回だと石立さんの新たな代表的な回と言っても差し支えないんじゃないかと思えるほど。
表情をあまり見せない声と動作の芝居が楽しいです。

これでアクションがあればなとも思いますが、
そういえば今回って楽器をあまり描いてないですね。
最後の演奏くらいでしょうか。
練習シーンを接写で乗り切ったのはユーフォニアム強調と楽器を描かない工夫でもあったのかな。
原画の面々も普段より少ないですし色々考えられるところも面白いですね。
それにしては気合入った回のように思える不思議。





冷蔵庫の中から室内を見せたりとか真俯瞰とか目を引くレイアウトが多いですね。
やり取りの中で後頭部越しのやり取りもまた出てきますけど、
それが表情を見せるちょっとした溜めを作るようになっていたり一つ一つの描写が新鮮なのがいいですね。
元父親発言で久美子が固まったりするギャグっぽいところも。
あすか先輩の冬服セーラーカラーのシワだとか、髪だとか、どれもが魅力的でGOODだなぁと。

母親を語るあすかに、嫌いなんですよねお母さんのこと、っていう辺りがいつもの久美子、なのかな。









回っていく。
あすかの告白から事実がねじれていく、受け取り方が変わってくるシーンの前ということで、
そのねじれをこの辺で見せているのかなという感。
フルメタTSR2話のヤマカン回で逆さになるショットとかあったけど、
あれとはまた別系統のニュアンスかな。



私、あすか先輩のユーフォが好きです!
久美子がここまではっきり相手にものを伝えるの、意外だったな。
姉とのイザコザがあったから、はっきりと伝えないといけないと思ったのかもしれない。
諦めて勉強に向かっていくあすかに自分の気持ちを伝えてるのはやっぱグッと来るところで。
原作だとスルーと流れるようなやり取りだったので、それを含めて意外だったかな、と。





目の中のハイライト回しってよく見ますけど、
光の加減で瞳の色が変わるっていうのがまた新鮮で。
ハイライト回しと合わせて印象的ですよね。
ユーフォを否定して欲しいっていう諦めさせて欲しいともいうべき言葉で、
久美子の反応を期待するように変化していくあすかが印象的ですね。
久美子のショットに切り替わったときにも光の変化をつけていて、
印象的な夕暮れ時のシーンになったんじゃないかなと思います。
この辺は演出さんのアイディアなのかな?
撮影で光の変化とかアドリブでやってそうな気もするので、
どうやって出てきたのかちょっと気になります。
今までにもあったのかな?







オーバーラップで久美子の笑顔から河へ。
そこからオーバーラップで風景を見せていくのが情緒的でグッとくるシーンでした。
なかなかこういうの見られないような気がして新鮮だったな。
夜に差し掛かる微妙な明るさが特別な時間を、演奏の煌めきを彩るようでまたグッときますね。











そして、次の曲が始まるのです。
OPと同じ場所なのかな。
以前ここ久美子と麗奈かなみたいなOP感想きましたけど久美子とあすかでしたね。
あすかの表情やユーフォニアムが響く風景が綺麗で非常に印象的でした。
1期8話を彷彿とさせられるところも、
久美子にとってあすかとの特別な時間を印象づけているようで好きですね。

子供の頃あすか先輩に届いていた手紙。
父への思いが今後どのように触れられていくのか楽しみです。

脚本:花田十輝
絵コンテ・演出:石立太一
作画監督:高瀬亜貴子
楽器作監:髙橋博行


来週からは更新が不定期というか、
もしかしたら来年まで更新できないかもしれないのが個人的に残念。
ユーフォやってる時期は出張が重なる運命なのかと思いたくなるところ。
最後まで楽しんで見たいですし、感想も書きたいところです。


響け!ユーフォニアム2 第八回 を語る

2016-11-24 20:32:59 | <響け!ユーフォニアム2>




回想。
姉の演奏会に幼い久美子が行ってって導入でしたが、
最初は止め絵でBGMも鳴らしてたので、
今回は演奏も特に動かさずに久美子のその時のイメージで見せるのかな、
と思ったんですが、
指揮と姉のトロンボーンから一気に曲が始まって驚かされました。
久美子が受けたインパクトはこういうものっていうのと、
演奏自体を驚かせよう、カッコよく見せようっていうのがキマっていて凄く良かったなと。



現在。そして家族会議。
話を聞きつつもスマホをいじりながらでその場へは加わらずの久美子。
鎧塚先輩の音ゲーもそうですが割りとスマホのもつ特性を活かした10代の描写かなと思えたり。
トロンボーンも辞めたくなかった!で手が止まるとか。



今回って割りと本がよく出てくる印象があるかな。
久美子が幼いときに受け取った初心者向けのユーフォの本、
勉強を始めるにあたって姉が手にしていた教科書、
冒頭で久美子が持っていた絵本、そしてこのパンフレット。
教科書関係はこれから音楽を始める久美子と、
勉強を始める姉がある種の同一のラインにいることを意識させられるけど
(姉ちゃんはあまり勉強が得意じゃなかったのかな?)、
久美子の絵本とこのパンフレット類は何かなとちょっと引っかかる。
親を説得するための材料だけどもそれに至るほどの強度を持つものではない、
でも久美子が姉が本気だと思っていることを告げたところでまたパンフを映すと。
姉の説得とは全く繋がってこないものを同ポで見せる違和感かもしれない。
そこに何があるのか、なぜ美容師なのか、それは描かれないけども、そこにある。
どこか空虚だけどもそこには伝わってこない姉の美容師への思いがあるのかなと思えてきてしまう。
こういうふわふわした描写っていうのが今作では新鮮に感じたかな。



マンション出入り口。
今回はあらかじめ使う場所や物を描いて布石を打ち後半回収みたいなところがあって、
それが結構型にハマっていて安定感を感じさせてくれたなと。
普段とは違う日常感もあって新鮮ですね。



秀一とのやりとり。
秀一と2人きりで話すのって水場でのやり取りが多いように思えるかな。
1期で河での描写が多かったせいかもしれない。
水筒に水を入れる久美子と蛇口から水を飲む秀一との対比が男女感あってちょっと新鮮だったな。
男の子なんだよって描写に何処か安心させられるというか。
京アニの描く男子ってどこか女子っぽいところあるので。



あんまりしつこいと、その口縫っちゃうよ。
姉と同じような言葉。こういう韻踏みが印象的な回でしたね。
何度もあすかに辞めないですよね?と問う久美子の心情とは裏腹なセリフになるんでしょうが、
そこで家に招き入れるあすかはまた姉とはちょっと違った感じですね。







葵ちゃん再登場。
揉め事抱える人は愚かな人。
葵ちゃんは自分が愚かなように思えてるのか、
そう思われているんだろうと考えているのか。
それにそんなことないでしょ?と返す久美子。
今回はセリフで語るところも絵で語るところも明確な落とし所というか、
方向性を示していないように思えるかな。
それぞれの心の問題として描かれるのでその心情をどう読むかは明確にはしていない印象。
飛ぶ鳥は自由に見えて実は不自由みたいな例えなんですかね。
Aパート終了で三羽ともいなくなっているのも引っかかりポイントかな。
結局、人は見たいようにしか見ないし同じ場所にいることもないということなのか。
まあそれもまた自分が勝手に読んでるだけのどうでもいい話ですが。



部屋にいるんじゃない?
ここも結構引っかかるようなポイントですよね。
部屋に実際にいるのに気にかけてないような言い方をする母と。
こういう母だからああいう姉になった、みたいな読み方も出来そうなポイントだけども、
それははっきりとはわからない。
なぜ姉が勉強しだしたかが明確にわからないように。
これは原作からして広げられてない話だからかもしれないけど、
こういう話の広げ方をしているのが新鮮に感じられたかなと。
結局、久美子がどうするかに話が振られてる感じというか。



横になる。
ダッチアングルで久美子の意識が何か気がかりを残してるように描いてるのが目を引くなと。
ユーフォルビア越しにその奥のCDを見つめたりと、
久美子の意識への関心の向け方が良いかなと。
これ全部北之原さんのコンテなのかはちょっとわからないけど(監督や山田さんが見てるかもしれないし)、
1期で気にかけてたユーフォルビアのその奥にあるっていうのが、
久美子の奥のより深いところにあるものを見せてきているようで非常に新鮮に感じられたなと。



スマホ使い麗奈。
麗奈も暇な時はスマホをイジるのかと思わず思ってしまうけどそこに等身大のリアル感があるのかなと。
しかし何を見てたんだろう?LINEかな?



電気がついて明るくなって眩しい、みたいな反応してる久美子が新鮮。









これもまたあやふやなところですよね。
一見して聴き入ってる麗奈を見る久美子から聴き入ってる久美子を見る麗奈へ、
という感じに見えますが麗奈がどの段階で目を開けていたかわからないわけで。
もしかしたらどこかで目線があっていて、逆に久美子が目をつむったのかもしれない。
それは本人たちにしかわからない。
同じ曲を聴いて、聴き入ってる姿を見て、いいねって言える関係をどう見るのかというか。
そういうのがあるのが非常にグッと来るところかなぁ、と。



うるさい!
久美子マジでそれを言っちゃう?というところでもあったかな。
前回のあすか母の存在や行き場のない姉の心情の吐露を聞いて、
まだ姉を攻めるのかと、久美子もいつかのフルート先輩みたいに全然わかってない、
というのがポイントかもなと。
そして姉も妹の気持ちを全然わかってないっていうディスコミュニケーションっぷり。
わけわかんないよね。



冷えるよ。
この上着を久美子にかけてあげるのも丁寧だなと思えたし、
姉との関係を冷やさないようにっていう麗奈の思いもあるようなところでグッときたな。
麗奈とのやり取りは今回は非常に光っていた気がします。





今回の麗奈の描写、好きですね。
姉と鉢合わせにならないように入口横で待ちながら、
秀一の口から久美子の恐らくは知らない一面を聞く麗奈が。
幼馴染として久美子と過ごしてきた秀一が、
本人たち同士で解決できない問題に橋渡しをするっていうのでも結構グッときますが、
久美子の問題を解決できず(隠れちゃったし?)、姉に憧れて吹奏楽を始めたことを知ってしまう、
そんな麗奈の心情をより引き出すようにカメラが寄っているのが印象的だったなと。
表情が変わらないからこそ読んでしまう部分もあって。
麗奈も久美子と同じく背負ってしまうようなシーンでもあるように思えますが、
果たして麗奈は久美子の問題を背負えるのだろうか。
そういう問も浮かび上がってくるようなシーンかなとも思えたり。
まあそれはどうでもいい話かもですが。

あと逆に言うと秀一は姉の話をしたときに久美子のことを背負っていたわけですよね。
そこに痺れる感じかな、と。



ベンチで。
秀一とのやり取りがなんか懐かしくなってくる場所かなとも。
今回は水の描写が綺麗なのが良かったですね。
不可逆な時の流れを意識させられつつ情感のある綺麗なシーンだったかなと。



そして次の曲が始まるのです。
そういえば今回は今回のホルン隊みたいなのが無かったな。
秀一がだんだん目立ってきてくれて嬉しいので今後の活躍にも期待したいところです。

脚本:花田十輝
絵コンテ・演出:北之原孝將
演出補佐:澤真平
作画監督:角田有希
楽器作監:髙橋博行

北之原回。
個人的には氷菓の演出回に匹敵するな回だったかなと。
氷菓 18話 を語る


響け!ユーフォニアム2 第七回 を語る

2016-11-17 22:53:04 | <響け!ユーフォニアム2>


母登場。
家庭の事情というか親の都合で部活やめさせられるのとか、
あすか自体の背景にそういった家庭の事情があることに驚かされます。
原作読んでるときも結構エグいところ突いてくるなと思いましたし、
母親役が渡辺久美子で絶対一筋縄ではいかないキャラだと思わされるのも強烈。

このあすかが受験の心配をされるがために部活をやめさせられるのって、
久美子自体への批判を描き出してるようで個人的に気になるんですよね。
1期12話やお姉ちゃん、葵ちゃんを思い出すと辞めていった人たちを寂しくは思っても、
楽器が好きならば、上手くなりたいならば、特別になるならば、吹き続ける、
そういう観点に立っていったのが久美子だったので、
そこに将来という拳をぶつけてくる存在、
そんな存在が出てくるほど重い将来というのを、久美子が認識していなかったので。
楽器が好きで、上手くて、部活の中心的人物で特別だった存在が、
将来のために、勉学のためにいなくなってしまうかもしれないという場面でただ立ち尽くすのみ。
心情の吐露としては描かれないですが、そこには久美子の想像していない深い断絶があった。
強弁な母親はそんな久美子のわかって無さにアプローチするための存在のように思えるんですよね。
自分の好きだという気持ちだけでは進めない。
1期12話で久美子が当てつけのようにユーフォを家で吹いたりしていましたが、
それがどれだけ相手を、姉をわかっていなかったかの証左でもあるように思えるので。
そういう久美子を断罪する意味合いとしても印象的なシーンかなと思えます。



目線を下に降ろすあすかが見上げた先の先生の頼もしさ。
母親よりあすかに向けられたような目線のあり方がまたグッと来る感じ。
お母さんによって書かれたものではないですか?
で、再び目線を下げるあすか。
こういう先生の言葉に顔を上げつつも、母親を責め立てるようなところで顔を下げてしまう。
そんな家族の距離感が印象的に見えるシーンかなと。









目線を下げるあすかが目立つので、
眼鏡を掛けなおして向き直った姿がまた特に印象的ですね。

母親の表情付けもそうですがやや濃い感じがどこか懐かしくも思える描写に思えてきます。
おじさん先生の顔が濃ゆいのも結構ツボだったり。
以前だったらもっとゴツキモな感じだったかもなみたいな。





進路で線路ってまた安直なとも思いつつこの辺の絵も引っかかる感じ。
線路の絵で踏切が上がっていくのがセルっぽかったりとか、
そういうのが結構目についたかな。



アホ毛をいじる。
アホ毛ってアニメ的な記号なのでそれをイジるってのがなんか不思議な感じがしたな。
1期1話のマジックやってた頃の先輩を思い出すような。
不可思議なものにも触れるマジックハンド的な感じで。
あとこの一連のシーンは緑輝のアホ毛が前景で入り込んでいて、
なんかまた懐かしい気もしたな。らきすた的な感じというか。
和み系というかあすかがもう部活に来ないかもしれない、
という繋がりからホッと一息なシーンなのでちょっとコメディ感高くしたかったのかな。
足を見せて教室に入るだとか夏紀の振り向きだとかその後の一連も目を引くショットが多かったですね。



バリサクでソロ。
原作でもやってますけどこういうシーンを入れることでだいぶ意味合いは補強されている感。



香織先輩の手招きからそこはかとなく感じる作画アニメ感。
なんだろうこの感覚。



目線外し。
宙に浮くじゃないけど、地に足がつかないような感じがまた気になるかなと。
職員室でのやり取りでもそうですが空間を大きく開けてあすかを見せるショットが気になるので、
そういう空間を気にしてしまう感じ。



上がって下がる。
こういう戸の凹凸ののところに乗って降りるだとかそれをやるのかと思わず思ってしまう。
戸を締めたところで窓に映り込む反対側の校舎や香織たち、
それに室内と情報量が多いのも目を引いたな。



やる気スイッチ入ってない皆様。
ファゴットいつもカッコよかったのでちょっと萎えてる感じが特に目を引いたな。
そういえば2人とも3年生だったのか、とか。



久々のなんですか、これ。
優子が手を上げるところを含め色々と踏襲されてる感あるかなと。
1期から成長してきた分、築き上げてきたものがある分それがまた響く格好だったかなと。



晴香部長登壇。
あすかが登って降りていたのに対して晴香は登ったまま。
そういう対比のある芝居だったのかなと渡り廊下でのやり取りを思い出して思うなど。







3年生たちのやり取りが個人的に結構グッと来るところで。
あすかや部長たちのことをずっと知ってるから口も出るし、信じてる。
そういうやり取りが出てくるのが良いなと。



今回のホルン隊。お約束な気がしたので。



ここでクラリネット嬢がうなづくのも良いですね。
ちゃんと3年生で繋がってるっていうのがまた深まる感じで。



えきびるコンサート。
そして再び梓登場。
マーチングでは全国へと喜ぶ姿が微笑ましいですね。
ちょっとギスギスしちゃうかなという予感さえ感じさせない気持ちよさがあって。

あとここで北宇治のTシャツ緑で統一してるのはちょっと凄いなと。
直前までの晴香と3年生達の姿を見た後に、
3年製の学年色と同じ色でっていうのがグッと来るというか。
部員全員気持ちはわかってるっていうのをこういう風に見せるかと驚かされます。





4人のやり取りや建物の構造を利用した見せ方が印象的だったな。
麗奈が久美子に反応してるのは窓から見えてたからだけど、
緑輝が久美子に気づいているのは何でかよくわからない感が面白いなと。
麗奈の表情を読んでいたのかここに来るのは久美子だと読んだからなのか、足音なのか。







胸を張っていいんです!
これを藤田春香演出回でやるのかと思わず思わされる。
響け!ユーフォニアム 11話 を語る
麗奈が葉月を認める、そんな姿を晴香や香織が微笑ましく見ている。
なんだか本当に遠いところにきたように思わされます。
2期1話から方向が示されてるので入りやすくもありますが。
1期8話の構造からここまでの道のりを考えると特別の意味合いは今はどこにあるのかとか、
そういうのを考えてしまいますね。
冒頭で久美子を断罪したかと思えば部長があすかを特別でないと、
あすかクラスの人物を切ってしまったので麗奈のいう特別は対比先を失って、
ちょっと宙ぶらりんな感じになっているので余計に。

今回は1期で悪しく輝いていた2人がやんわりと押し潰されている構造になっていて、
それを悪しく輝かせていた方がやっているっていうのが皮肉が効いているというかなんというか。
誰が演出のローテーション考えてるのかまた凄く気になってくる感じ。



清良女子。
立華のマーチングが無かったので清良もダメなんだろうなーと思ったらやっぱり無くてショック。
まあ立華は原作で展開してるし清良もどこかで見れたらいいなと思うことに。



この辺の丸い感じが可愛らしくて目を引いたな。



久美子たちが人を押しのけて前に来る。
この辺も地味ながら大変そうでまた目を引きますね。
ボカした画面の奥から焦点の合うところまで出てくるっていう描き方が新鮮で。
平面的な画面にキャラクターの動きによって奥行きの説得力を持たせていてグッと来る感じ。



あすかと部長のやり取りから曲がインサートされていくのが盛り上がりますしカッコいいですよね。
京都駅のオブジェもカッコいいので自然と盛り上がります。



いつもバスドラムやってる子が持ってるのアゴーゴーベルというらしい。
知らない楽器が世の中にはたくさんあるんだなと思わされる。
コンクールでは黒いリボンでしたが今回は普段の赤で。
軽快な曲と合わせて表情付けも可愛らしく導入から心をグッと掴まれます。



緑輝は前回から引き続き?ベース。
弦を使う楽器繋がりでベースってコンバス奏者ってそんな感じなのと困惑してしまう。
もし作品中で特別なキャラがいるとすれば、やはり残るは緑輝だよなとも思わされます。
響け!ユーフォニアム 13話(最終回) を語る



京都駅の中の描写も細やかで綺麗ですよね。
自分も昨年京都行ってきましたけど、京都駅がまた綺麗な建物でビックリしたので、
そういうのを思い出しちゃいます。



今回のホルンじゃないけど、
コンクールに出場しないメンバーが並んだ演奏っていうのがやはり非常に印象的でしたね。
前回もやってましたけど、
全員で部を支えているっていうのを演奏として形にしていてそれがやはり綺麗に見えるので。
普段の演奏からちょっと違ったアクションが入るのも見ていて楽しいです。
youtubeでも宝島を演奏している動画が何本もありますが、
やはりどれも楽しそうで曲の雰囲気をうまく作品に反映しているなと思わされます。



全員で。
3Dでやや違和感が残るカットになってしまったのが玉にキズな気もしますが、
全員が演奏する場面っていうのが今後の展開を考えるとあまり無いように思うので、
ここでそれをやる、やりたいっていうのは流れ的にもよくわかるなと。
宝島っていう曲はこういうのをやらせてしまうパワーのある曲でもあると思えるのも理由かな。



麗奈はハルヒ。
汗で髪が肌につくような描写っていうところで思い出しちゃうなと。
この辺は演出からの要求なのか作画からなのか気になる。
京都アニメーションの目指すフェティシズム:電源を入れてください~都市ノォト~



全員着席で1人着席しない。
こういう前景が消えて後景のキャラを見せるみたいなの藤田さん好きなのかな。







バリサクソロ。
部長の佇まいからフッと息を吹き込んでいく流れが魅力的で、
そこからの熱烈な演奏に心を打たれます。
部長がここまで吹くのかと久美子じゃなくとも驚かされますよね。
5話の三日月の舞が圧巻過ぎてもうあんな凄いのはこないだろうと思っていたらコレですよ。
晴香の演奏だけでも十分なのにそれまでの演奏も良くてまたこのバリサクが良くて、
でもその前も良くてとまた永遠とループして見てしまいます。







1人で見る梓。
梓のささやかな一言はいいんだけども他にも観客いっぱいいるのに、
なんで梓1人で見てるの?ここにはお客さん入らないの?とかいらぬツッコミをしてしまいたくなる。
いらないツッコミ大嫌いなんだけど、なんでなんだろう?

あとここの梓の一言って部長のこととは他に、
久美子を中心とした北宇治全体のことでもあるんだろうなと。
久美子の演奏を梓はまだ見たことが無いんだろうし。
1期5話でスタートした久美子を見守る立場として、
久美子が加わっている北宇治を見て、
そういう一言が出たっていうのがグッと来るところのはずなんだけど、という感。





今回はあすか問題がメインのあすか回と思いきや、
蓋を開けてみたら部長回っていうのが凄く面白かったな。
古き良き時代のアニメの後景を感じちゃうかなというか。
サブキャラがきちんと矢面に立って成長して良かったなという感じで終われるのが良いというか。
アイカツとかみたいに自分の個性を出して終わるような感じというか。
そういう気持ちよさのある回だったのが凄く良かったなと思います。
こういう回をまだまだたくさん見たいところです。



そして次の曲が始まるのです。
次はお姉ちゃん回になるのかな。
今回のあすか母を受けて久美子が姉にどう反応していくのか気になるところです。

脚本:花田十輝
絵コンテ・演出:藤田春香
作画監督:岡村公平 西屋太志
楽器作監:髙橋博行

藤田回。藤田さんの回はもっと別の回、
久美子と麗奈のやり取りに趣きを置く回をやるのかなと思っていたので、
全く想像外の回を担当されているのに驚かされました。
今回は1期7話の葵の退部回や様々な回の因子が散りばめられた複雑な回だったので特に。
上手く回っていたかは別にして、やはり非常に印象的な回だったと思います。
やはり晴香回だから春香演出で、ということなんだろうか?

こういう回が出るとユーフォにはまだまだ終わってほしくないと思ってしまうな。
そろそろ折り返し地点ですが残りの話数も楽しんでみてきたいところです。


響け!ユーフォニアム2 第六回 を語る

2016-11-10 18:37:51 | <響け!ユーフォニアム2>


学園祭。
どういう演奏になるのかなと思ったけど緑輝がコンバスでなかったりとか、
普段とは違ってあすかが指揮やっていたり色々新鮮だったな。
補欠の子、葉月やフルート先輩が吹いてるのもそうですし、
吹奏楽部が学内で演奏を披露するっていうだけでも十分新鮮な絵面になりますね。

こうして私達が活動できているのも~、
今後の展開を思うとあすかにそれ言わせるかみたいな気分になりますね。
まあ最近はずっとあすかにそれ言わせるかっていう気分なシーンが多い気がしますが。
あと、それでは最後の曲です、
っていうのはけいおん!的なセリフかもなと。
話的にも最終局面序曲というところなので余計に。



学園天国の演奏でテンション上がるのと、
青空の下で他の学校の生徒が歩いているいつもと違った風景が楽しいですね。
揺らめく花もきれいで印象的。



こういうデザインを見ると山田系という気がしてくるんだけど、どうなんだ。
メイド喫茶というよりはふしぎの国のアリスって感じがしてちょっと不思議な気分に。
摩訶不思議空間が文化祭という感じなんでしょうか。
ただのコスプレ喫茶なだけな気もしますが。



踊り場のシーンもそうですが、
コーチたちが影の中から出てくる/いるっていうのがやや気になる感じ。
光と闇の対比が強くてどう受け取ればいいのかなという気分も。







摩訶不思議空間。
今回は麗奈を気遣う久美子の表情を拾うのが良いですが、
そういう中で久美子の想像の中の麗奈が出てくるのが気になるところかな。
久美子の想像中では立ち位置を変えている麗奈、
っていうのは事実を知ったことで別の動き方をする別の麗奈の姿なのかな。
そうやって麗奈に入り込みながら麗奈の声で現実に戻ってくるのも面白いカット割だったかも。
その想像の先の危険性を、現実の危険を知らせる声で知らせているようでもあり。
まあよくある気もしますが、今までの空気とは違った感じが新鮮かなと。



京アニは学園祭とかで占いやるのに縁があるなと。
香織先輩が同じクラスだったらもっと盛り上がるところだったのにおしい。
ふてくされるあすかのアクションつなぎなど楽しいですね。



待っていた麗奈。
お化け屋敷の描写なども摩訶不思議空間っぽく。
塚本がようやく出番もらえてる感あるのでこのまま突き進んで欲しい。



信号でワン・ツー・スリーのカウントダウン的な。
青信号で晴れ、黄色で雨、赤で台風と時間経過と天候の危険度がリンクしていくのが面白いところ。



自室からリビングへ。
この3Dの使い方は1期12話的な浮遊感もあって目を引かれますね。
皆さん試行錯誤されてる気がするけど、結構外してる気がするというか、
シーンとしてキマってるかというとうーんみたいな気になってしまうな。
久美子が勉強しているところにぶつけてきているので、
その対比でも十分な気もしますが、その先のショッキングさを盛り上げたかったのかな。
ユーフォが好きで当てつけに吹いていた12話との繋がりを思い浮かべてしまう感じ。
しかし2期はホント12話を起点にしたような部分っていうのを意識してしまうな。
オリジナルの話でしたが、あの話なしのアニメユーフォは今では考えられないですね。

そういえば5話の冒頭のページをめくるような演出、
1期12話で久美子を切り捨てたシーンの前のトコでも使われてたんですね。
見せ方のアイディアにしてやられてしまいます。
悔しくて死にそう、が5話最後の涙に変わっているんだな、とか。





目や手のクロースアップで感情見せたりリズムを作るのが今回は特に目立つな、と。
冒頭のあすかからその辺は意識されてるのかなという感。
この辺の寝転ぶ久美子の行き場のない寂しげな感じがグッときますね。



台風の中。
荒れた天気の中を歩く久美子の中の辛さはこの台風異常っていうのが何とも。
どうでもいいけど電線が揺れていたっていうのをメモしておきたい。
久美子主観での処理など凝った画面がまた新鮮ですね。





花屋。
台風の中で安心できる場所として描かれるので見てるこっちも安心感あるなと。
室内の明るさや花の彩りが綺麗で先程までの重い空気を払拭してくれるのがいいですね。
花に囲まれる滝先生もきれいなのかおかしいのかなんなのか。







イタリアンホワイトに指輪にレトロな車に。
滝先生と2人というシチュエーションは1期12話を思い出しますね。
北宇治の顧問になった話とか思い返す感じ。
滝先生の秘密、望みを読んでしまうのは背負う役目を負った久美子だなという感。
車内で写真を後ろの座席に置いたりとか、
見られたくないものをそのような態度で隠すっていうのが新鮮だったかな。
ああこんな感じにやっちゃうよな、みたいな。
車内でスマホ使ってラジオ聴いたりしてたりとか車とかを含め、
先生の人となりを感じられる部分がまた良いかな、と。



夜が明けて朝方へ。
朝の光と共に信号機が黄色へ。
天候を信号機とかけた演出からさらに滝先生の夢の経過を見せているようですね。
苦しい日が明け、全国で金という青信号の途中までこれたという。
中盤の信号機から反転していく描写と思いきや、
普通は黄色から赤に変わることを思うと実に示唆に富んだ演出だなと思わされます。

うーん、しかしどうなるんだろう。
原作では滝先生の車に乗ってという流れはないですし、
奥さんの話を振られたら、実はあの花は、実は今日はと答えてくれたのに対し、
今回は割りと厚いバリヤが張られている感じだったので、
イタリアンホワイトを巡る一連がどのように回るのか気になります。
久美子にとっても大きな意味を持ってくる花なので特に。



あなたを思い続けます。
この花のエピソード好きなので楽しみだな。
ここも原作ではこういう流れではなく、あのヒマワリみたいな花、滝先生が買ってたなー、
ぐらいの話からの振りだったので、見ていて思わず息を呑んでしまうというか。





そして次の曲が始まるのです。
あすか先輩サイドの話は順当にいきそうな感じがしますが果たしてどうなるか。

脚本:花田十輝
絵コンテ・演出:河浪栄作
作画監督:門脇未来
作画監督補佐:池田和美
楽器作監:高橋博行

河浪回。
今回は今後の布石を打つ繋ぎの回でしたが、
色々と原作からまた遠いところにきた感じだったので、
今後がグッと楽しみになる回だったかなと。
特にイタリアンホワイトを巡る話がどう久美子に返ってくるのか楽しみです。


響け!ユーフォニアム2 第五回 を語る

2016-11-03 19:55:52 | <響け!ユーフォニアム2>


関西大会前。
練習音が聞こえる校舎から音楽室へとこの作品王道の入りからお馴染みの練習風景へ。
そしてお馴染みのようにホルン隊を並べるのが最早お約束のように思えてくるなと。
コンクールでのホルンの見せ方が凄くカッコいいし力入ってるように感じられるので、
普段から存在感を他より出していく方向性なんでしょうか。



ページをめくるように映像が流れていくのも目を引きますが、
久美子への言葉を投げかけるところでは映像ではなく先生自身がページをめくるのも面白いですね。
その後に本番へ向けての練習という流れから、
関西大会での懸念として久美子の成長が先生にとっての最後のページ、
最後の課題になっていたという見せ方なのかな。
こういう久美子押しは主人公っぽくてまた良いですね。
久美子自身も上手くなりたいと叫んだことより、先生の言葉を頼りに進んできたことを思い返していて、
所謂負の感情ではなく、こうなりたいという望みに手を伸ばしたことを描かれているように思えて、
そういう前向きなところが個人的にグッときます。
涙ながらに走って叫んでいた久美子を知っているから、その美しさも捨てがたいですが、
そういう悔しさに溺れない姿勢っていうのがやはり健全に思えるので。
ただ同じ場面を見ていた秀一には、
久美子の悔しさに浸る背中を見た秀一にはあの一連で受け取ったものっていうのを描いてほしい気も。
それも三好さんにやってもらえたら嬉しいけど、まあどうなるやら。



三好さん割りと校舎全体を入れるショット結構使ってるような。
自分も過去の感想でもネタにしたのでちょっと引っかかる。

しかしサブタイトルできせきのハーモニーって大げさでは?
なんて最初思いましたが、1曲ほぼ丸々演奏シーンを描ききったのを踏まえると、
ある意味、奇跡のデキかもなとも。
奇跡は起きます!起こしてみせます!じゃないけども、
そういうスローガン的なサブタイトルだったりするのかな。
作画自体は使い回しのシーンもあるので今までの軌跡を追う意味での「きせき」だったのかもだけど。





パーカス勢。
なかなか練習風景で中心になることがないので新鮮なシーンでした。
コンクールだと映像の転換点やリズム要員でよく見るので、
日常シーンが充実してくれるのは嬉しいですね。
バスドラムの子のリボンがコンクールのときと違うっていうのもポイントかな。



セーラー的な意味で?とか。



吊革につかまってうなだれる的な。
こういう照れ隠し的な、視線を相手に向ける照れの溜めを作るの好きですね。
三好さんのこういう芝居は結構好き。
日常がやはり印象的だったかなぁ。
日常 20話 を語る



窓から見る風景。ここは3Dではなく。
全国凄いってとこ見せてよ!というセリフでこの描き方っていうのは色々考えてしまうな。
参考:https://twitter.com/nishionishio/status/793972070052827137



目線を合わせないやり取り。
葉月の照れのある言葉を受け取っての全国へ行くという久美子たち。
葉月の勇気で決意を新たにする2人がまた良いですね。
それぞれが目の前の葉月を言葉を受け取って答えるように、
でもお互いが向き合うような構図で、っていう互いの決意も見ている、
わかっているっていう見せ方がカッコいいですね。



冷静ではいられない。
響け!ユーフォニアム2 第一回 を語る
1話が久美子の冷静ではない姿というのに触れていた気がしたので、
飛行機雲の作る雰囲気にどこか似たようなものを探してしまうかな。





立華高校は銀でした。
1期最終回では悪目立ちしてしまった梓でしたが今回は即退場。
立華のような名門でも金ではないというコンクールの怖さが出た一連ですよね。
1期5話の距離感もそうですが、梓と久美子の距離感としては割りとシックリくる描写のされ方だったかな。
しかしここでまたホルン隊か、など。



私はここで負けたくない。
響け!ユーフォニアムっていうのがあすかにもかかる題だよなというのを改めて実感する。
というか最終的な物語で言えば、あすか寄りの話のように思えなくもない。
あすかが今後どのように描かれるのか、久美子がどう描かれるのか、楽しみですね。
硬直する部長や反応する各キャラなど示唆に富んだ一連だったなと。
そういえばここでもホルン隊反応してたな。どんだけ出番多いねん。



フルート隊。
フルート先輩の存在をどう思ってるのか何気に結構気になる。
3人でしゃがんで円組んでるのかわいい。
ツインテドリルの子、トロンボーンの子と若干キャラかぶりしてる気がする。



私も久美子のために吹こうかな。
砕けたやり取りがまた好きですね。
誰のために吹くのか?という前回の引きを若干引っ張る形で描くのも、
みぞれへの当て付け的な側面でありつつ、
麗奈なりの演奏直前の緊張を和らげるやり取りなのかななど。
まあ普通に仲良しのやり取りから、それに感化される流れですが、
そういう側面も含むのかな、と思えたり。



行きましょう!みんなで全国へ!
原作で中世古先輩がここで終わるかもしれない感ありありでおいおいと思いましたが、
ここで優子が先輩を引っ張る感じになってるのがグッときたな。
しかし指をさすポーズ三好さん実は好きだったりするんだろうか。
SAMURAIGIRL リアルバウトハイスクール 7話 を語る
響け!ユーフォニアム 12話 を語る
月に手を伸ばしてるのかな。
麗奈や久美子が一緒に手を伸ばしてるのを見ると、
やはりだいぶ方向転換されているように思える。
響け!ユーフォニアム 11話 を語る



本番。
滝先生の深呼吸が作る静寂と空気感がまた好きですね。
こういう緊張感の見せ方がやっぱ良いですね。





コンクールで他校の姿を見せるのも新鮮でしたね。
なんかどこかの美少女ゲームとかに出てきそうな面構えだと思えたりなど。
北宇治の夏服セーラーや立華の制服は明るくて目立つ色なので、
シックな色合いやまた別の服装なんかがまた新鮮に感じられて喧騒感を含め好みな感じ。



三日月の舞。
プロヴァンスの風がバッサリだったので、今回はバッサリ切られる方向なのかと思いきや、
1曲丸々演奏して本当にビックリと言うか、夢心地な気分でした。
劇場版で使われたシーンもさらに新作に変えられていたり、
むしろ今回追加したシーンのほうがずっと長いことを考えるとどれだけTVシリーズで手間を掛けるのかと、
本当に驚かされましたし、凄く嬉しいというかなんというか。
5話の段階でこれやるのかと後に何やるんだ、いや、ここまできたらもうどんなになってもいいとか、
色々なことを連想しながら繰り返し視聴して、結局ただただ演奏シーンに圧倒される感じに。

1期と同じ内容のカットでも譜面への寄せ書きなどで変化をつけてるのがまた面白いですね。
ホルンも1期で全国と書かれた譜面が印象的でしたが、
ここで1ヶ月の間の練習や合宿期間の写真が譜面にあることが描かれていて、
またホルンが1番最初に目立つ形に。どんだけホルン愛されてるんだよ!みたいな。
麗奈のトランペットの出だしで瞳の滝先生が消えたりとかして、
演奏に集中している感じ出したりとか滝先生の指揮がまた一段とかっこよかったりとか、
ただただとにかくよくここまでやってくれたと思うしかなかったです。



グロッケン。
あまりどれがどの音かわからないのでこうやって描写されると音が入ってきやすくていいですね。





音が盛り上がるところでインパクトのある絵が入るのも見ていて高揚感あります。
コンバスも非常に描写が難しいところですが弓毛へのハイライトの描写でディテールを見せたりなど、
細かな工夫の一つ一つがカッコよくてまた良いですね。
ティンパニーやシンバルのインパクトも見てて気持ち良いです。





トロンボーンが並ぶカットは1期から花型という感じでしたが、
度々挿入されるホルンの描写もまた目を引きますね。



祈り。
1期は葉月たちに演奏を持っていかれている気がしましたが、
今回は祈りという形で見届ける役回り。
舞台を見る隙間の光の筋がその祈りの過細さ、
細いがゆえの切実さを物語っているようで印象的でしたね。
芥川の蜘蛛の糸じゃないですが、
選ばれた者のみが次のステージに進めるというのをここでまた印象づけられている感が強いかなと。





瞳の中の宇宙。
1期OPからの引用、さらにはハルヒOPからの引用ですかね。
瞳の中の光、輝き。





全体の動きをスローで見せたり。
シンバルはやはりインパクトありますね。どのカットもカッコいい。
ティンパニーがスローだとやや不思議な感じ。
どういうシーンなのかなと思ったけど、やはり演奏への没入感なのかな。

響け!ユーフォニアム2 第一回 を語る
瞳の中の輝きじゃないけど、瞳に入る光という意味では1話のみぞれを思い出すようなと。
麗奈のソロで久美子が麗奈とのやり取りを回想するけど、
あの一連も麗奈の背景は輝いていたというのを見ると、
麗奈の持っていた輝きを久美子は北宇治の演奏の中に見ているのかもしれない。
またみぞれはそういった輝きを再び瞳に宿らせることを予感させての1話の描写だったのかもしれない。
瞳から外れた街の光は、音という光、
コンクールの演奏の中の光を瞳に入れないという描写だったのかな、とも。
ただ今回の久美子は麗奈のソロでトリップ状態から冷静な状態、
麗奈の愛の告白のような演奏で冷静な状態に戻ったのかもとも見えるので、
人それぞれの見方がある見せ方かなと思えたり。











麗奈のソロから情感の溢れる描写へ。
合宿期間中の写真などでそれぞれのパートの繋がりを描きながら、
その中でスポットライトを浴びるのは、という流れがまた印象的ですね。
みぞれと希美の関係を印象づけるオーボエのソロ。











そして転調。トランペットやフルート隊が構えの作る一瞬の緊張感、
ティンパニーの疾走する高揚感、シロフォンの音から一瞬のトロンボーンの力強さ、
そしてクラリネットの細かなディテールと目まぐるしく演奏が動いて一気に盛り上がりますね。





そして久美子の苦しんだフレーズ。
一瞬見せる滝先生や秀一がまた良いですね。
特にここまでが2期での主な新作パートになるので、
そこを久美子で締めるのがカッコいい。







カメラの回り込み、いくぞ全国の書き込みから劇場版パートへ飛び込んでいくのもドラマチック。



右側からの久美子。
ここでメインキャラが映されるパート、劇場版ではクラリネット隊の描写なのですが、
終盤のサビへの突入するパートとしてまたドラマチックな仕上がりでGOOD。
特に久美子が右側から描写されるっていうのはユーフォニアムパート、
あすか先輩とセットの描写ではなく、
メインキャラとして映されている、久美子だからこそ映されているという意味合いが強く、
また滴る汗と真剣な眼差しが胸を打つ描写で、その確かな存在感にグッときます。







シンバルから入って全員で演奏しているという感じの滝先生の背中越しの演奏がカッコいいですよね。
パーカッションが要所要所でリズムを作ってるのがホントに見てて楽しいしカッコいい。





個人的に劇場版パートで大好きなシーン。
同じフレーズの繰り返しですが、最初にホルンが吹き、
その演奏にトロンボーンが応えるようにまた吹いてるように見せてるのが凄く好きで。
ホルンとトロンボーンの配置は向かい合いというか左右に分かれてはいないので、
ここは意図的にホルンとトロンボーンが左右で分かれているような描写をしているわけで。
同じパートを吹きながら、ホルンの演奏に応えるトロンボーンみたいなカット割りになっていて、
そういう映像の作る音楽シーンとして非常にドラマチックになっていてGOOD。
フレーズもカッコいいですしね。
絵的にもまたかっこ良くて、ホルンのパートを見ると思わず涙ぐんでしまうくらい。



そんな演奏を称えるようにトランペットやサックスが続き、
フルートとパーカス、そしてオーボエでまた一気に攻めていくのがまた印象的で。
トランペットやサックスは同じ向きから横顔見せて、
フルートで一転させて雰囲気変えてるのも印象的。
というかフルートの人も普通に可愛くカッコいいので思わず目を引きますね。











最終パート。
1期、劇場版とはまた一味違った情感の演奏から突入して、
各キャラの表情が連続で挿入されるのがまた印象的。
ここがまたかっこ良くて繰り返し見てしまいますね。
祈る葉月の姿が特に胸を打つ感じ。
曲が終わってしまうという恐怖、
運命が裁定されてしまうという鐘の音への反応みたいだからでしょうかね。
これだけで葉月の存在感が跳ね上がってしまうのだから凄い。
演奏者より存在感がありますよね。
そんな中で曲に浸ってるフルート先輩は相変わらず空気読めてない感がすごい。





Cパート。
演奏終わったときにED入ったのでもうそんなに時間たったっけとか、
いやー素晴らしすぎたけどちょっと消化不良かと思ったので本当にホッとした。
1期と違ってきちんと読み上げられて喜びを分けてもらえたのが嬉しかったな。
久美子の表情付け、ちょっと西屋さん思い出すかな。





強豪校の反応。
明星工科の赤のカラーが印象的で思わず良かったねと思えてしまう。



全国大会出場決定!
で喜ぶ中ではパーカス勢が一番好き。
描写も多くてかっこよかったし、演奏中とは別な表情をしてくれるのがグッと来る。
自分の中でやりきった感っていうのがある喜び方かなぁとも思えたので。



久美子の喜びも一入という涙がまたいいですね。



コンクールはまだ嫌いですか?
たった今、好きになった。

そして次の曲が始ま...らない!?

脚本:花田十輝
絵コンテ:三好一郎 石原立也
演出:三好一郎
作画監督:明見裕子 角田有希
作画監督補佐:丸子達就
楽器作監:高橋博行

三好回。もう最終回でも別に驚かない5話でした。
引き方が1期もチューバくんでびっくりしましたが、
まさかお約束のフレーズを切ってしまうとは。
ただ全国まで行ったのでここで切ってもいいのかもしれないけど。どうなんだろう。

まあただただ感謝しかない回だったなと。
ここからは一気にあすか先輩の話に行くのかオリジナルを挟むのかわからないけど、
もう何をやってくれてもいいと思えるくらいの回だったので、
これから一体何を見せてくれるのか本当に楽しみです。