流星、夜を切り裂いて ~FLY HIGH~ ver.2

米たにヨシトモファン 京アニに興味あり アニメ語りメイン

ペンギン・ハイウェイ を語る

2018-08-19 09:23:16 | ■アニメレビューとか
見てきました。
原作未読だったのでどういう作品なんだろうという興味もあり楽しみな一作でした。
以下ネタバレ感想。


冒頭のアオヤマ君のお姉さん研究からもう掴まれた感じ。
勉強している僕は将来大物になるはずっていう語りの、
そうだな、こんだけ勉強できそうだとそう思えるなと納得した部分と、
お姉ちゃんと付き合ってる妄想爆発部分の密接な思考の絡み合いが面白く、
子供だから許せる部分っていうのを思いっきり攻められてる感じで楽しかったな。
実際超優秀そうな感じでずっと描写されるので、ちょっと応援したくなる感じ。

家から出る際に扉を開けて差し込む光が凄く鮮やかで綺麗で、
扉を開けることっていうのがこの作品のテーマのように思えたな。
何度もお姉さんの部屋を見ること、お姉さんの部屋にはお姉さんとしか入れないこと、
海にはお姉さんとしか入ることができなかったこと、
最後に店を出たお姉さんは扉を閉めたのか開けっ放しだったのかみたいな、
お姉さんのいる空間と出入りっていうのが個人的に見ていて気になった部分もあり。
お姉さんのいる部屋に自分で至ること、鍵を手に入れることが目標になるのかな、
と思えるので作品の絵作りやシチュエーションもそこに沿っているのかなとか。
逆にお姉さんはアオヤマ君のいるところに行けるんだけど、
果たして向こうから来ることができるのかまでは触れられない。
そこが別れの際の店のドアを閉めたのかどうか触れられた気がしたけど、
自分が酔っ払いながら鑑賞だったので、見落としていて閉めていたのかもしれないので、
とりあえずまあどうでもいい話という感じで。

夏のシチュエーションとしても楽しかったな。
頭のいい女の子が出てきて一緒に研究するっていうのも新鮮な光景だった。
街の地図を作って水源を探したり、森の奥に行くとそこは、
っていう探検要素も童心を思い出すような感じで楽しかったな。
街から出ようとする起こるトラブルなど関連性を持たせた演出も効果的に見えた。

あとアオヤマ君がおっぱい教だったのも面白かった。
チェスをしていたり興味深い発見をノートにまとめたり優秀な一面を見せておいて、
でもおっぱい教みたいなとこが楽しいというか。
今もおっぱいガン見してるのかな、みたいな見方もしちゃうし、
最後におっぱい触れて良かったね…、みたいな切なさもあり。
子供だからっていう見方をしているんだな、と自覚的になれる部分だな、と。

パンフレットでも触れられていましたがSF的な部分も興味深く、
アオヤマ君を導く父の姿もまた興味の惹かせられる感じだった。
結局なんでペンギンなんだろうな、みたいな。
ペンギンの群れはさながら猫の恩返しを彷彿とさせられたな。
ファンタジーっぽいけど考え方はSFっていう部分を感じるられるポイントを、
大人たちが導いているという感じ。
大人は判ってくれないがファンタジーってわけじゃないけど、
考え方の提示の仕方が良かったのかな。
最後に実験機が帰ってくるところも良い塩梅だな、と。

他にも思うところがあったような気がしますが、とりあえずこんな感じで。


少女☆歌劇 レヴュースタァライトとか を語る

2018-08-16 22:26:44 | ■アニメレビューとか
以前PVか何かで見たアクションが凄くて、
詳細はわからないけど舞台ものでアクションは面白そうと期待してた一作。
予想通りにウテナっぽい感じですが監督が幾原作品に関わっていた方ということで納得。
なんかダイモーンでウテナで華撃団っぽくて、えーと他に東京タワーでレイアースとか、
それっぽい作品を結構思い浮かんべるんですが、
新鮮さのある作品なのが面白いですね。
なんかもっと2010年代前半にあっても良さそうだけどでも現代っぽさはあるかな、みたいな。
シンフォギアが通ってきた道の上にありそうな感じがそう予感させるのか。
はやくCD欲しい。舞台は円盤でもいいからチェックしておきたいところ。
舞台ということでサクラ大戦的な感じがあるのかも、みたいな楽しみもあるというか。



1話。アタシ再生産。
ヘアピン溶かしてそれが剣になってと工業製品的に衣装が作られて変身!
っていう飛躍はBGMも相成ってやや暗いけれども、
ディテールの細かな機械によって物がスピーディに組み上がっていく生産過程を見るのは楽しく、
久々にこういうのが見たかった、という自分の欲を刺激された感じがしたかな。
DN作画という形でEDでクレジットされていますが、そういうのを見かけるのも稀なので新鮮かな。
2話から早速カットが入ってますがそれでもクレジット載せるのか、みたいな珍しさもあり。
自分の記憶だとDN作画みたいな表記って、
リューナイトとか最近だとガイキングくらいしか出てこないので。
端折ったりとかそういう問題もあるので難しいところなのかなとかちょっとぼんやり思ってみたりとか。
東京タワーなど鉄骨を横切るような描写など巨大感と複雑な絵の連続が作るケレン味もあって、
見ていて凄く楽しかったな。
シンメトリーやスポットライトの使い方もカッコいいですね。





アクション的には剣先というか剣戟にはエフェクトが載るような感じなのかな。
上掛けのボタン?が吹っ飛ぶところなんかもバンクみたいですね。

今作ではポイントとなる箇所のレイアウトは兼用という形で話数をまたいで扱ってますが、
まだちょっとあざとさを感じる印象かな。
ただ同じ物を見せられている、という感覚と紙一重な気がするので。
円盤を売るという考えとはちょっと離れた位置にある演出かもなと近年思えてるからでしょうか。
それでも敗北で幕が降りてくる辺りとか情報量も多く決着としてもカッコよくて、
何度も見てしまいますね。



OP。
何となく手を開いて見せる芝居っていうのが新鮮に感じたな。
普通は手に握るような魅せ方をされる場合が多いような気がしたので。



この壊れたもボタンが再生されるところも。
砕けるところを見せるのではないのか、と。
再生産という響きは変身シーンに代表されるように工業的に大量生産されるもの、
みたいなイメージのままにボタンも大量に生産されていたので、
一見して価値の無さそうなボタンがまた戻る、
っていうのをわざわざやってるところに引っかかりがあるかなと。
あとそれではアタシ再生産の価値は、という引っかかりもあるように思えるので、
それを含めて追って何か見れればいいかなと。





ここもちょっと引っかかる。
後ろ姿からアップへで振り向きのアクションが入るかと思ったけど、
ホントにただポン寄りしたというような感じでビックリさせられたというか。
それまでがアクションの入ったカットからアップで表情をスローモーションで拾う、
みたいな感じだったので、ここは完全に止めできてるのにビックリしちゃう感じ。



全員集合。
主人公一人だけプリーツスカートの折り目が違う感じかなと思ったらもう一人いた。
スカートの描写なんかは結構期待しているんですが、
こうアクション盛りだくさんだとそこは集中して見れなさそうな感。









2話。
やり取りの中で想定線を超える場面が何回かあって、
それぞれどちらの意識を想定してカメラの向きを決めているのか、
はたまた頭のアクセサリーがよく見える方から見せたい欲なのかなとか、
ちょっと引っかかりのあるシーンだったな。



弓の先っちょに宝石ってちょっとまどマギの弓を思い出すなとか。
天に向かって弓をひくのとか。



3話。
何となくスマイルプリキュアのビューティVSジョーカーを思い出したな。
スポットライトが重要っていうのもあるけど、
敵とキスするんじゃないか、
っていう近さをアクションの合間に入れてるのがそれっぽく感じちゃったな。



突きの直前の溜め、衣装もあって後ろ姿が難しそうっていうのと、
剣先のエフェクトが手で隠れちゃうのもちょっとビックリしたな。
剣先を強調しているはずの光を隠すのか、みたいな。
スタドラの登場バンクでエフェクトを多角的に描いてたのと似たような感触が。
表情を見せないカットなんで、それにちなんだ感じなのかな。
思いっきり牙突っぽい感じもツボだった。

アクションシーンがカッコいい作品なので今後も見ていくのが楽しみです。


Fate/EXTRA Last Encore を語る

2018-08-14 16:42:08 | ■新房昭之


11話。
レオとガウェイン。
価値観の違った2人ですがEDで同じ方向を向いているのがグッときますね。
王としての姿を描いた10話の関係との対比も効いている感じ。
1000年後の世界でようやく2人の見るべきところが定まった感じというのもいいなと。
やはりレオの変化が特にグッとくるきますね。

今作ではEDの細居さんのイラストが毎回楽しみで、
トワイスと覚者はどういう感じになるだろうと思っていたら無くて残念。





12話。
眼差しを描くっていうと横顔の絵になりますが、
ここでは表情を見せずに天を仰ぐ芝居をしてるのが目を引かれたな。
特にシャフ度とかやや引いた絵とかシャフト的な画作りが続く中で、
こういったあまりアニメで描かれない芝居に目を引かれます。
空を見上げることでコートの襟に髪が掛かる感じなんかも、
新鮮な髪の芝居という感じでGOODだったな。
直前の11話のEDで眼差しを強調されるからこそ、なお光るカットだったかなと。
本来は救世主となり得た男の姿としても印象的かな。



剣を託す。
1話で剣を抜きますが、選定の剣を抜くという意味合いがここで強調されている気がするな。
なぜムーンセル中枢にかけられた防壁を破壊できたのかっていうのは、
ハクノがこのために選ばれたものだからっていう意味合いを含んでる感じがするというか。
まあセイバーが宝具を止めたからからとかその辺の理由のがそれっぽいですが。

血の関係、みたいのを1話のネロとハクノ関係で触れられていたような気がしましたが、
血が流れるような場面は少なくなり、最後の薔薇と炎で彩られる赤を見ると、
花を愛でる感情、4話でネロがハクノに説いたこと、
それをハクノが己のものにしたことに触れられているような気がしたな。
ハクノの回想で森林の中のネロが出てくるのも納得というか。
憎しみという感情から遠のいたことを血の描写を遠ざけることで表現されてる感がするなと。





光の集積体。
ブラックホールのように物語の可能性を飲み込み粒子を放出し、
その集積体が可能性の集合体となる、というイメージなのかな。
宇宙的なイメージと回路のイメージなのかなとか。
光を集める表現っていうのが自分の好みなのでちょっと引っかかったかな。





地上に降り立つ凛。
髪の色がSERAPHの時のままなの、ただのミスなのかSERAPHと地続きという描き方なのか。
ゲームで凛がいた建物が修復されていたので、
肉体も復活したという感じなのかな。

FGOのエレシュキガルはやっぱこの凛が依代なのかな。
ハクノの死の先に立つもの、死の先に立つものっていう感じですし。
ゴースト好き公言してたのもそれっぽいですし、ランサーだし?みたいな。

今作では復活と救世主が裏テーマだったのかなという気がする。
1000年という時の中で覚者に代表されるような悟りを開く者というのは現れず、
代わりにキリスト的な死から復活したものを救世主とするような感じが引っかかる感じ。
そもそも原作では覚者、つまりは仏陀がラスボスというのが衝撃的だったので、
1話冒頭で覚者が出てきたことで覚者による世界の終わりが描かれるような雰囲気があったので、
最後に覚者が出てきてその考えを聞けることを期待していただけに、
ちょっと肩透かしな感じだったな。
ただ原作ゲームからただトワイスに従っていただけという感じだったので、
結局それだけだったのかもしれない。

ただ岸波白野が破れたことで世界が救われず、
FGO2部で言うところの剪定される世界となったと考えるなら、
チャクラバルティンは召喚された覚者自らの世界への慈悲、
1000年というタイムリミットは人類に対する慈悲だったのかなとか思えたり。
まあそれもデッドフェイスになる前の消え去ったトワイスの過去の意思、なのかもしれませんが。



各話感想で追ってきましたがとりあえず全体の印象とか。

ゲームとアニメの違いというとプレイヤーの存在があるように思うんですが、
1話冒頭での岸波白野の敗北はプレイヤーの不在を突きつけられている気がしたな。
そもそもゲームのラスボスとして格が違いすぎるように感じるところもあり。
それでもゲームで覚者に勝ててしまえるのはリトライの存在、
勝つまで繰り返すことができるというのがあるせいかなと思えるので。
原作のサーヴァント戦は雑魚戦と違って負けると自動的にコンテニューできる。
プレイヤーが勝つまでリトライすることが可能なのがゲーム。
そしてそれができないのが物語という語り口だったように思える。
勝てるわけなさそう相手でもゲームでは勝てるようになっている、
しかしプレイヤーという前提を抜いた場合の運命はこの物語のようになる、
という感じで、改めてトワイスと覚者の存在感を描かれた印象だったな。

第3階層、ありすの話でもその辺り触れられているような気がしたな。
本はページを戻せば元の物語に戻れる。
映像も巻き戻せば、チャプターで移動すれば好きな場面に戻れる。
でもゲームではプレイヤーが歩いた道筋、勝ち筋、コマンド、
メッセージを送るタイミングなど、全てを全く同じように戻すことはできない。
シナリオパートは同じでも、そこに至るまでのプレイヤーの操作は無数に存在し、
勝ち筋も決して一本道ではない。
何度もリトライする人もいるだろうし、高レベルまで上げてから難なく勝利する人もいる。
勿論プレイを録画して残すことも可能だけど、それは既にゲームをプレイしているとは言えない。
そういう色々な前提があってのLast Encoreという作品だったかなと。

今FGOでやってる夏のイベントやEXTELLA、
未プレイですが『Fate/hollow ataraxia』なんかもそうですが、
いわゆる一種のループものに対する価値観を描かれているような印象もするかな。
シュタインズゲートやまどか☆マギカなど主体的にループする物語が目を引きますが、
敵に意図的に囚えられるのが型月のループものの醍醐味みたいな印象があるというか。
ノベル形式のゲームであればプレイヤーが選択肢を選ぶので、
失敗して何度もリトライをするのはプレイヤー側として認識され、
主体的に未来を変えていくような描き方になりますが、
決してそうではなく、意図して閉ざされてしまった未来を獲得するのが型月流、
という風に言われている気がしたなと。
特に今EXTELLAをプレイしてますが、オートセーブで過去のシナリオに戻れない、
やるならまた最初からする必要があるなど、
ゲームに関してもリトライに対する考え方に触れられている気がしたな。

他には前にも触れたように芥川の蜘蛛の糸を連想させられたりとか、
仏教的な意味合いとか各階層にあるかなとか色々考えてしまいましたが、
そういうのには明るくないので疑問で終わってしまったな。
ゲームとは全く違ったEXTRAを見ることができて個人的には満足度の高い作品でした。

今後もFate関連の弾は結構あるのでこの先のアニメ化作品も楽しみです。

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奈須きのこ氏のインタビューが載っていた。
自分の印象とだいぶ近かったのでそんなに読み違いはしていなかったのかな、など。
このアフィ貼ろうとして間違えてタブ消して前書いてた文章を丸ごと消してしまったのが結構ショック。
Fate熱出てるんでもっと詳細に色々Fate関連のこと調べて書いたので残念。