流星、夜を切り裂いて ~FLY HIGH~ ver.2

米たにヨシトモファン 京アニに興味あり アニメ語りメイン

けいおん! 13話(番外編) を語る

2009-06-28 13:54:18 | <けいおん!>


OPで先輩たちが走る道で一人佇む梓。

実質最終回。
今回は視聴者に読ませる回だったなぁ、と思います。
個人的に先生や唯の友人が出ないのが気になったんだけど、
落としどころを考えると妥当なのかなぁという気がします。

番外編は軽音部員以外の人たちとの距離感といった感じか。
部室で一人だけマフラー巻いてる唯だったり、
バラバラになってからピンチ、また唯を中心にひとつに、という流れが綺麗だったなぁ、と。

あと食べ物は温かい、という話。
歌詞と菓子。
機械的に作るか、手作りか。
なんかこの作品自体への問いかけにしてもいい気がする。



ワープロ打ちの手紙、それは優しくて、とても甘い、わけではないけど。
これが澪の書いた歌詞っていうのは盲点だった。
OPやED、最終回で手書きの文字が描かれるけど、アレとか対立しているような、と。
ワープロ打ちした文字と手書き文字、どういう意味合いの違いがあるのか。
律を困惑させた文章はワープロ打ちだった。



そしてバラバラになった軽音部たちのピンチを救ったのは、
唯の一通のメールだった。
文字の手書き、ワープロ打ちを超えて文章は、
言葉を受け取ることが重要なのではないかということなのかな、と。

そんで澪の歌詞が律からみたら一種のラヴレターだった、というのは興味深い。
前回もちょこちょこ見える男性像がどうのと書いたけど、
澪がどういう意味をこめて歌詞を描いていたのかっていう視点がごっそり抜けてた。
視聴者目線、そうかもしれない。
ただ澪の作詞というのが強調されるのであれば、作品中の澪の心情を汲み取っても良いはず。
その辺はあんまりフォローされてなかったけど、
今回ので律というパートナーに向けられているのかな、というのが一応示唆されているのか、と。
そして律は勘違いして男性から自身に向けられたラヴレターだと思ってしまう。
そういう所で澪の男性化が図られていると同時に、
律が男性像を意識してることが示されてる・・・と思います(笑)
この男性像の存在ってどう扱ったら良いのかわからんので意味なしですが、
少なくとも百合的なものを肯定しようという意図が作品にないんだろうな、とは感じます。



梓と最終肯定。
なんかこの流れは花田脚本回とかから強く影響されてやってるように見えるんだよな。
まあ、その辺はシリーズ見返してもらえれば意図は掴んでもらえると思うので割愛。
んで、全体の軸が一貫したものに見えないっていうのは、その辺のことかもしれない。
男性的なものが徐々に歪めていったのではないかなぁ、と。
OPで4人が飛ぶところを梓の紹介に変えているという捻れとか。
それに手描き文字に拘ってたのって、OPの石原立也さんだったりするし。
その辺が何かしら作用しいくうちに話数ごとの歪みがあって、こういう流れになったのかなぁ、と。
まあ、あくまで個人的に。
しかし、花田さんは当初の予想通り爆弾を置いていったなぁ、という気がします。

いやーしかしようやく終わったな、という印象。
楽しんで見れたので良かったな。
正直、個人的には特に何も掴んだ感触が無かったなぁ、と。そこは少し寂しいかな。
しかし「けいおん!」の大ヒットを見ると「涼宮ハルヒの憂鬱」ってなんだったんだろう?と最近思います。
結局、名もない原作がここまでヒットするんだから、
「ハルヒ」という作品は必要だったのか、と疑問が浮かぶわけです。
まあ、この作品が「ハルヒ」があるからこそある、という言い分は勿論あるんだけど、
「けいおん!」という作品がどのような魅力を兼ね備えた原作だったのか、
という検証が特にされずにヒットを飛ばしているのが、見ててなんだかなぁ、と。
この作品って終わったら風化するのが目に見えてるとか言われてるし。
なんだかなぁ。



最後まで澪の描写はドキッとさせられちゃったな。
アメなめてるのがなんとも。

脚本:吉田玲子
絵コンテ:山田尚子
演出:北之原将孝
作画監督:堀口悠紀子

最終回は西屋さんだと聞いたんですが、
アバンの足とか堀口さんっぽいかも、と思ってたら作監でした。
澪が荒波の中で歌詞書こうとしてる辺りの風とか、
そういうところも結構押さえていて良かったです。
個人的には堀口さんの作画をある程度堪能できて良かったです。


コメントを投稿