平和エッセイ

スピリチュアルな視点から平和について考える

狂牛病(BSE)と狂鹿病(CWD) (3)

2006年01月13日 | 食の安全
(3)製造工場での汚染

飼料工場では様々な材料を混ぜて飼料を作るわけですが、牛のエサ用の製造ライン、ブタのエサ用の製造ライン、トリのエサ用の製造ラインを別々に設置しているとは考えられません。そんなことをすると、設備費が膨大になってしまいます。同じラインを使いながら、その時々に配合する材料を変えているだけでしょう。

そうすると、たとえばニワトリのエサの製造に肉骨粉を使うと、製造ラインには当然、肉骨粉が付着します。それを完全に取り除けばよいのですが、それには膨大な手間がかかります。何せ動物のエサなのですから、そんなに清潔に掃除するとは考えられません。

そういうラインで、ニワトリのエサの次に牛用のエサを作ると、そこには当然、肉骨粉が混入します。この混入は、「突発的」どころか、恒常的に生じていると考えるほうが自然です。つまり、今でも牛の飼料には肉骨粉が微量ながら含まれていると考えられます。

それどころか、アメリカの検査態勢はきわめていい加減ですから、今でも牛の飼料に肉骨粉が闇で使用されている可能性も排除できません。

肉骨粉の原料は、「処理場に運ばれる前に死んだ動物たち、頭部や足、毛根骨や足根骨、毛、羽毛、乳腺」であることを思い出してください。「処理場に運ばれる前に死んだ動物たち」の中には、当然、病気で死んだ牛もいます。その中には、ひょっとするとBSEで死んだ牛もいるかもしれません。「頭部」も利用されますが、脳はプリオンがたまりやすい「特定危険部位」です。

肉骨粉を利用し続けるかぎり、プリオンが食物連鎖の中に入ってくる可能性があります。

肉骨粉を家畜用飼料として利用することを全面禁止にしなければ、牛の飼料には肉骨粉が混入し、それどころか、プリオンまで混入し、常に狂牛病のリスクが存在していることになります。

現にEUでは、肉骨粉が全面使用禁止になりました。ところが、アメリカと日本では、まだ牛以外の飼料への肉骨粉の使用が禁止されていません。

日本でもかつて、狂牛病で死んだ牛が、焼却されず、肉骨粉として利用されていたのです。
http://www.bunrishoin.co.jp/susume8.html

恐ろしいことです。アメリカの状況はかなり危険ですが、日本の状況も決して安心できるものではないのです。