北の大地の片田舎にメタボなおじーさんとグータラなおばーさんが住んでいました。
おじーさんは今日も山へエゾシカの有害駆除に行きました。
ハンターのくせに早朝起きるのが苦手なおじーさん。
「日の出は4時前だからね、さっさと起きて鹿の有害駆除に行きやがれ!」
とはっぱをかけるおばーさんなのですがやっぱり休日の朝は9時まで寝てるおじーさん。
ダメじゃん!
仕方がないので「昼から行くべ」と午前中は庭の草刈に一汗かいて午後からいざ出陣!
植えた覚えがない野良ビオラが増えてます。
「ばーさんも行くかい?」
「………」
「獲れたら好きなだけ背ロース取っていいよ!」
「行く!」
ご褒美があるなら鹿も引っ張るしハラワタも抜くおばーさんなのでした。
しかーし、鹿はいない。
町の林道を山を、くまなく走るも鹿の姿を見かけない。
「早朝出てるに決まってるでしょ!だから朝行けっての!」ブツクサ言いながらも蝶を眺めてるおばーさんなのでした。
「いねぇーな」
鹿の姿が見えないとどっと疲れが増してきます。
山の中100キロ近く走ってるのに駆除中のハンターの姿もありません。
「ほれ、今なんか鳥が飛んだよ!」
「あ~蝶がいっぱいいる~写真撮らないの?」現実逃避なおじーさん。
そっち見てないで鹿探せや!と思いつつもカメラで撮ってるおばーさん。
「なんかさーいないと疲れるんだよね」とおばーさん。
駆除依頼の農家さんの畑を見回るもいない!!!
「帰るべ」とその時 (BGMは火曜サスペンス劇場)まだやってたっけ?
日の入り二時間前、牧草を食べてるデカいオス一頭発見。
「いるじゃん!」
狙いを定めてにらめっこのおじーさん。
車の中で待機中のおばーさんはなかなか発砲しないおじーさんに相変わらず発砲音が苦手なおばーさんは耳をふさいでます。
「はーやーくー」イラつくおばーさん。
重点的に駆除依頼されてる畑の近くなので必ず仕留めねばなりません。
遠くから別の発砲音がしています。
こちらも「バーーーーーン」
「たぶん撃てたと思う」と距離にして約200メートル先までてくてく歩いて行くおじーさん。
あの~ロープとカメラを忘れてますけど・・・
最近はGPS付きのカメラを支給されてその場で写真を撮らねばならない決まりになりました。(不正防止)
んで、おじーさんから電話「ネック1発よ」
「ロープとカメラをなんで持ってかないのよ!二度手間じゃん(怒)」
てくてくと車に戻りロープとカメラを持って行ったのはいいけれど・・・
「重くて引っ張れないのよ~200キロ近いんじゃないの~。ちょっと車で畑の端っこ走って来てよ~。」
最初に見たとき分かるべ、デカいから引っ張れないのは!
しかし、背ロースの為なら努力を惜しまないおばーさん。
なんとかキャリヤに積んで・・・その前に写真をパチリ。(忘れたらお賃金がもらえない)
もらっても毎年大赤字なんだけどね~(くどいようだけど早朝行けや!獲れるんだから)
町のに搬入のため走らせるも鹿のお顔がチラっと見えて後ろの車が近寄って来ない。ごめんなさい。
最大限、隠して搬入するも車の振動でズレちゃう。
なるべく車通りの少ない道を選んで運んだら・・・
に誰もいない・・・
おじーさんは一人で処理をしていました。
「私の背ロースは?」
おじーさん「1時間経ってるから駄目よ」ふぁ??
今回も騙されたおばーさんなのでした。(ぬっこ〇す)
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