自民党の片山虎之助参院幹事長は10日の記者会見で、菅義偉総務相がNHKの短波ラジオ国際放送で拉致問題を重点的に放送するよう命令したことに関し「『命令』という名前が良くない。他の表現にするか、仕組みを直さないと」と述べ、放送法見直しが必要との考えを示した。さらに「来週から委員会で議論する」と語った。
おそらくこの「命令」という言葉に、いろいろと反応が出てきているのではないか。「行政通達」なら容易に人は受け入れている。ほとんどの行政通達は単なる通達ではなく、もの言わぬ命令である。
民間放送に対して「命令」しているのではなく、国営放送に対して命令しているので問題はないと思うが、そのうち徐々に民間放送もおかされるだろうとの心配もあるからだろう。
国家からの自由を叫びたいのであれば、平和党が提唱する国家の介入も、弱肉強食の市場経済でもない状態を求めればよいのであって、権利主張主義が蔓延していくのも、わがままな自己勝手な次世代を作るばかりでよろしいことはないと思う。
さきほどの民主党の「やらせ質問があったから教育基本法改正審議に応じない」「防衛庁の不正があるから省昇格問題に賛成だが審議に応じない」のと同じように、「NHKに不正があるから、政府の命令に従うから受信料を払わない」などという国民を生み出している。それは国民一人一人の自由ではあるが、ただし、これらの権利主張型、民主主義であるのだから自分が偉いのだとする社会は、教育に大きな影響を与えていることを忘れてはならない。
しかし、国民は政府の株主であります。では、国民が政府のやることに口を出すのは当然でありますが、しかし反対する人の気持ちには、ここに真意はないと思います。「北朝鮮に対して攻撃するな」という意味をもって発言している方々も多いことでしょう。