難聴者の生活

難聴者の日々の生活から、人工内耳など難聴者のコミュニケーション、聴覚障害者の制度改革について語る。

改正障害者基本法とコミュニケーション支援事業

2011年08月28日 18時18分46秒 | 要約筆記事業
障害者基本法第22条に「障害者の意思疎通を仲介する者の養成及び派遣等が図られるような施策を講じなければならない」とあるが、幾つもの大きな意義がある。
1.障害者自立支援法や総合福祉法の福祉に関わる法律ではなく、障害者基本法に基本的原理として記述されたこと。
2.視聴覚障害者のみならず、あらゆる障害者に対して意思疎通を図ることの義務付け。
3.聴覚障害者に要約筆記者養成と派遣事業の充実の法的な根拠となること。
4.多様な意思仲介サービスが展開される法的基盤になること。

1は福祉分野だけでなくあらゆる分野において、合理的配慮の裏付けとなる人材養成と制度化を促すものになる。
2は視聴覚障害者以外に知的障害者や脳性マヒなどの障害を持つ人のコミュニケーションの権利が認められたことになる。いろいろな形、方式の「意思仲介」(通訳)が対象になるだろう。
3は総合福祉法の要約筆記者養成事業の予算化の根拠になる。
4は基本法の情報アクセスの条項であることから、リアルタイム字幕制作方式の電話リレーサービスや遠隔通訳サービスや文字サービスの法的基礎となる。

ラビット 記

花王、字幕付きCMを試験実施。

2011年08月28日 08時54分35秒 | バリアフリー
花王はシャンプーとリンスのボトル側面に区別する突起を付けるなどユニバーサルデザインに昔から取り組んできた会社だ。この突起により視覚障害者だけでなく、洗髪すれば目を開けられない人にもボトルの区別が出来るというところがユニバーサルデザインのゆえんだ。
字幕付きCMもユニバーサルデザインとして放映するなら、字幕放送の字幕(クローズドキャプション)ではなく、誰もが見られるテロップ(オープンキャプション)版も放送して欲しい。
高齢者等が在宅している時間帯はテロップ方式が良いのではないか。
この字幕付きCMは難聴者団体等にアンケートの依頼が来ているがユーザー、当事者と一緒に取り組む姿勢に好感が持てる。

ラビット 記
写真は24時間テレビに出た難聴児ら
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「字幕つき」テレビCMのトライアル放送をスタート | 花王株式会社
花王株式会社(社長・尾崎元規)は、提供するテレビ番組内において、「字幕つき」テレビCM(コマーシャル)のトライアル放送を実施しております。 花王は、社会的責任を果たす活動のひとつとして、ユニバーサルデザインを推進しており、すべての方に製品の情報 ...
http://www.kao.com/jp/corp_csr/topics/csr_20110826_004.html