難聴者の生活

難聴者の日々の生活から、人工内耳など難聴者のコミュニケーション、聴覚障害者の制度改革について語る。

自立支援法と施設経営

2005年10月24日 08時09分52秒 | PHSから

051022_1652~001.jpgろう重複障害児者は長い間福祉の谷間におかれ、これまで自立支援が行われてこなかった
各地で当事者の家族や聴覚障害者団体の運動で施設が出来てきた
そうした施設も支援費制度で陽が当たるかと思われたが、いろいろなサービス低下に繋がる問題が起きている
入所した障害者は土日は家族と暮らすことが必要と考えて帰宅を進めると施設にいる日数に応じて支援費が支払われるので常勤の職員の配置が難しくなってしまう
在所している時間だけ対応する非常勤職員を置くというのであれば継続した専門性のあるサービスは提供できない
障害者は物や何かと思っているのではないか
この施設の仲間はろう学校のトイレや公園の清掃をして収入を得ているが民間委託業者の中にはバケツで水をかけるだけというところもある中、WCのすみずみまで手袋をして磨きあげるので評価も高い。障害者自立支援法はこうしたささやかな収入をねこそぎ奪い取る。材料費しかない食費も自己負担になる。
国と地方の財政悪化が三位一体「改革」とグランドデザインの背景ならその責任が問われなければならないだろう
障害者が負う責任はない

ラビット 記

仲間の書いた絵や予定表




参議院厚生労働委員会の可決は

2005年10月14日 08時18分37秒 | PHSから

051013_1440~001.jpg051013_1540~001.jpg昨日、参議院厚生労働委員会は、障害者自立支援法を可決した。
一番の問題点となった応益負担が障害者の収入を越える負担や2万5千円だけで生活しなければならない問題に、所得による負担の制限を設けたと言うだけで、障害者福祉サービスに負担を求める本質的な明確な説明が全くない。
逆に、障害者福祉サービスは買うものだと答弁している。これほどあからさまに、福祉の理念を放棄した言葉はない!

ラビット 記




中途失聴・難聴の手話

2005年10月07日 09時31分54秒 | PHSから

051006_2134~001.jpg051006_2131~001.jpg中途失聴・難聴者にとって、自分のコミュニケーションの広がりを感じるのは初めて要約筆記を見た時、磁気ループで声がはっきり聞こえた時、そして覚えたばかりの手話で会話ができた時だ
それまで聞こえない、わからないとあきらめていた講演、会話が分かるのは非常に驚くと同時に感動する。これからの人生に光明が射したかのようにすら感じる。
手話は、ろう者の言語であるが、中途失聴・難聴者が学ぶ意味は大きい。なにより自分自身の話をどこでもその場で伝えられる、相手の話が分かるという点で他のコミュニケーション手段とは違う。さらにみずから学習の結果で双方向のコミュニケーションができるので二重の喜びを感じる。
手話は言葉なので相手が必要だ。何人か集まって講習会やサークルで同じ中途失聴・難聴者な出会うことが自分の障害を客観視する機会になる
東京都中途失聴・難聴者協会が中途失聴・難聴者が手話の学習するためのビデオ「豊かなコミュニケーション」を制作している。東京都の中途失聴・難聴者のための手話講習会が20年以上も続いているが、中途失聴・難聴者自身の講師関係者の方が中心にテキストを製作し、これにそった内容のビデオだ。中途失聴・難聴者自身が学びやすいような文例を収めている。
 問い合わせはinfo@tonancyo.org

手話で歌を歌ったり、コミュニケーションをするのも楽しい。特にみんなが知っている歌だとなおさらだ。音楽之友社から森本行雄さんの手話の歌の本が出ている。「手話で歌の世界を広げよう」、「手話で歌の心を表現しよう」同協会か出版社まで。

ラビット




耳マークの意味

2005年10月04日 08時24分26秒 | PHSから
10/3の朝日新聞の天声人語に、耳マークが聞こえない人への配慮を示すシンボルマークとして、紹介された。
耳マークには二つの意義がある。聴覚障害は外見からは分からないコミュニケーションの障害であり、それも中途失聴・難聴者はみずから聞こえないことを言えない障害なので、「私は聴覚障害を持っているので、自分にあった対応が必要」というメッセージを出しやすくすることと、社会の様々な施設やサービスに、 聞こえない人へ配慮があることを示すことだ。
拡声機能の付いた公衆電話や集団補聴設備のあるホールや会議室、筆談の対応をする窓口などがあげられる
イギリスには磁気ループがあるタクシーや国会議事堂にも同種のマークが貼ってあるということだ。

ラビット 記





中途失聴・難聴者の地域生活

2005年10月03日 12時14分37秒 | PHSから
障害者が地域社会で普通に暮らすことを支援する、地域生活支援事業が注目されている。
聴覚障害者、中途失聴・難聴者には地域生活といっても馴染みが薄い。
地域に理解が少ないことから、またコミュニケーションの障害であり、みずから地域との関わりを避けていたことがある。地域で身近に利用できるコミュニケーション支援事業がないこと、移動の障害は少ないので広域に行動ができることも一因だろう。

それでも、市内の商店街に働き掛けて耳マークの標示板をおいてもらったり、中途失聴・難聴向けコミュニケーション講座や手話講習会を開いているところもある。
行政が、職員研修で中途失聴・難聴者問題を学んで、市の全施設に筆談をしますという掲示をたてた例もある。市の大きなホールや会議