難聴者の生活

難聴者の日々の生活から、人工内耳など難聴者のコミュニケーション、聴覚障害者の制度改革について語る。

日々変化する人工内耳の聞こえ

2009年11月30日 21時56分26秒 | 日記(つぶやき)
人工内耳で聞こえていた電話の声が1週間くらい前から聞こえなくなってしまった。
今まで聞こえていた設定(場面ごとに想定したマップの一つ、ADROのみ)で、聞こえなくなったことで気持ちが動揺してしまった。

しかし、いつもと違う設定のチャンネルを選んで聞くと電話の声が聞こえた。いままではちょっと頭に響くような感じで使っていなかった設定だ(ADRO+ASC)。

今回の教訓は二つ。
一つは、電話はまわりの音環境にすごく影響する。やはり周囲の音が少なければ少ないほど聞こえる。
もう一つは、耳はやはり毎日変化していること。

周囲の音があっても、聞こえる耳になりたいと思っているし、聞こえるような調整をして欲しいが、それにはSTを信頼してどういう聞こえなのかをとことん説明しないといけない。


ラビット 記

大相撲と文字放送デコーダー

2009年11月29日 12時34分50秒 | 日記(つぶやき)
いつも利用する東京都障害者福祉会館のロビーに、21インチくらいのアナログテレビがおいてある。

文字放送デコーダーが付いているが字幕放送が出ていない。文字放送なんて職員も聴覚障害者も特に若い人は
もう知らないのかもしれない。

1990年に「聴覚障害者の文字情報ー字幕放送」シンポジウムを開いた時は、文字多重放送なんて言葉も知らなかった。
このシンポジウムはアメリカで米国内で販売される13インチ以上のテレビに字幕放送回路の内蔵を義務付けた字幕回路法成立に刺激されて始まった。

【文字放送デコーダーの見方】
 アンテナ端子は文字放送デコーダーに接続。
 文字放送デコーダーの音声と映像の出力用の
ピンプラグをテレビのビデオ入力端子に接続。

1.文字放送デコーダーのSWを入れる。
2.文字放送受信ランプの点灯を確認。
3.テレビをビデオの視聴にする
4.文字放送デコーダーでチャンネルを合わせる。

字幕放送は昔は字幕制作の経費を節約するために各局が同じ時間帯に字幕放送の番組が重ならないように調整していたのだ。

ちょうど大相撲で白鵬の優勝する瞬間を見られた。


ラビット 記

白い文字のロール プラネタリウムの字幕 

2009年11月28日 17時33分17秒 | バリアフリー
今日の講演で、13年前のプラネタリウムの字幕投影は手書きのロールを映す際には白い文字で書いていたと実物を見た。

プラネタリウムは黒い背景なので黒のペンで書いては見えないということで、透明なロールに白いペンで書いて投影していたと。
手袋も黒、ペンの軸も黒に塗っていたとか。

へえへえへえ

「まごのて」サークルのプラネタリウムの字幕活動は13年に及び、映画「もののけ姫」の字幕を作ったりしてきた。
その願いとするところは、聞こえない人と一緒に楽しみたいという原点にあると。
プラネタリウムの学芸員の姿勢を変えていった長年の活動は音声バリアー社会と市民活動の意義を示している



ラビット 記

手話講習会に通う難聴者の支援

2009年11月27日 21時05分00秒 | 日記(つぶやき)
昨日の会議で、難聴者向け手話講習会の受講生が入院して休んでいるという話が出た。

しかし、よく聞くと難聴以外の障害も持っており、手話講習会に通うことが治療にもなっているということだった。

こうした複雑な問題を持つ受講生は毎年数人いる。普通に考えれば手話の指導以外にも大きな問題を抱えることになり手話講習会スタッフだけでは対応が困難だ。
しかし、出来るだけこうした難聴者を手話講習会で受け入れなければ、難聴者が難聴者を排除することになってしまう。

サポートするには行政、家族とサークルやボランティアなど地域の支援者、医療機関、講習会スタッフと連携をとれるようにすればよい。

講習会単独で、サークル単独で活動するのでは難聴者の支援は出来ない。全体のネットワークが必要だ。
協会では都に依頼して、手話講習会スタッフに精神衛生の研修を開くことになった。


ラビット 記

難聴者はこぶしを握りしめて生きている

2009年11月27日 21時04分19秒 | 日記(つぶやき)
「何で送ったのなら送ったと言わないのか」
「何を送ったんだ」
「何だ聞こえていなかったのか」
と職場のフロアー中に聞こえる声で罵倒される。
しかも相手からかかってきた電話をつないだまま言う。

だんだん顔が紅潮してくるのがわかる。
手のひらを握りしめる。
こぶしを握る。
我慢だ、我慢しろ。

一言も謝らない。
聞き流せ、耐えるんだ。


ラビット 記

手話を「言語活動」事故の訴訟で 難聴の認定は

2009年11月25日 23時06分13秒 | 権利
NHKのニュースで、名古屋のろうの女性が交通事故で手が動かなくなったのは、普通の人の言語障害にあたるとして損害賠償を求めていた裁判で、手話を言語活動と認定された判決があったと報じられていた。
障害者権利条約のコミュニケーションの定義で、言語は音声言語と並んで手話も位置づけられているが、実生活の中でこうした判決が出たのは画期的だ。

ニュースでは、事故の後遺症が手話の表現にどのような影響があるのか詳しく調査した様子が報じられていたが、実証は視覚的に分かる方法だった。

難聴は、聴覚機能の障害であり、dBで表せても、実生活では関係障害であり、これを定量的に証明するのは難しい。
国際生活機能分類ICFの考えによって、どのような関係の障害が起こっているのかは説明できるかもしれない。


ラビット 記
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手話を「言語活動」と初判断 聴覚障害事故の訴訟で
 交通事故の後遺症で手話によるコミュニケーションが困難になったなどとして、聴覚障害者の女性が事故の相手方の男性に約2620万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、名古屋地裁(徳永幸蔵裁判官)は25日、女性の後遺症を「言語活動への後遺障害」と認定、男性に約1220万円の支払いを命じた。

http://www.47news.jp/CN/200911/CN2009112501000630.htmlより

改正著作権法の情報アクセス権に関わる院内集会

2009年11月25日 18時27分10秒 | 著作権
参議院会館の1階の会議室で著作権集会を行った。

大臣クラスは来ないがこれまで情報アクセス権に関わる議員たちが参加していた。
集会の会場や呼びかけをされたのが民主党障害者プロジェクトチーム事務局長の小宮山議員だ。

視覚障害、聴覚障害、学習障害、全身性障害、脳性マヒ、発達障害の当事者が報告した。
見たり、聞いたりという視聴覚機能だけでは情報にアクセスできない人が多いことがわかった。
宇宙物理学者のホーキング博士のALS障害者も新聞や書籍を読むのに、その本を手元に取り寄せ、ページをめくること自体がバリアーになっている。
図書が電子化された形で読めるようになれば、より利用しやすくなる。

学習障害児もマルチメディアデイジー図書の形で読めば理解が出来、普通の質問も答えられ、子どもも歓びを感じられる。デイジー図書を増やす施策を要求した。
音訳ボランティアは改正著作権法では著作権の許諾を受け続けなければならないことを訴えていた。

著作権課が来るのかと思ったが来ていなかった。


ラビット 記

グーグルが動画サイトの音声を字幕表示

2009年11月25日 11時02分19秒 | バリアフリー
11月22日(2009年)付け日経新聞国際面に、アメリカのグーグルがユーチューブの動画に字幕を付ける技術を開発し、一部サービスを開始したと報じていた。

グーグルはあらゆる動画に字幕表示することで動画の検索が可能になること、自動翻訳技術と組み合わせて別の言語に変換するサービスに展開する考えと報じているが、聴覚障害者にとっても大きな福音をもたらす技術だ。

考えたことは二つ。
動画の字幕は動画検索に役立つことの指摘はもう10年以上も前だ。ネット電話の音声認識技術を応用した字幕化ということだが、グーグルだから開発できたのか、日本では無理だったのか。

もう一つは、ネット配信されている動画に字幕が付くことは、テレビ番組の字幕、DVDの字幕に字幕が付くのはそう遠くないと思わされてしまう。

いま、障害者の情報アクセスに関わる著作権が大きな問題になっている。特に聴覚障害者にとって問題なのは、字幕や手話の付加した番組が見られる仕組みになっていないことだ。字幕だけ、手話だけインターネットで受信できるが字幕と手話を付加したものは駄目だというのだ。

アメリカで、動画に字幕が付くことに著作権の問題になっていないのだろうか。第3者が字幕を付加することで動画の原作者は法的に訴えるのだろうか。

精神障害を持った不幸の他に我が国に生まれたる不幸を嘆いたのは精神医学創始者の呉秀三博士だが、日本で生まれたから難聴者が不幸ということのないようにして欲しい。


ラビット 記

日本障害フォーラムJDFの要望書、意見書等 情報アクセシビリティ

2009年11月24日 19時09分35秒 | バリアフリー
日本障害フォーラムJDFの要望書や意見書などの文書はここにある。
http://www.normanet.ne.jp/~jdf/yobo.html
障害者自立支援法に対する緊急要望書もこの最上部にある。

総務省に出した情報アクセシビリティに関する包括的な意見を提出している。
聴覚障害者にとっても包括的というのは、放送だけでなく、選挙の際の情報保障、電話などのアクセシビリティも含んでいるからだ。

障害者権利条約総務省関連の項目についての意見書
日本障害フォーラム
1.コミュニケーション・情報アクセシビリティ関連
(第2条、第4条、第5条、第9条、第10条、第21条等関連)
http://www.normanet.ne.jp/~jdf/yobo/20090310.html


ラビット 記
写真は静岡市庁舎。

著作権シンポジウム 明日参議院内で開催

2009年11月24日 18時16分02秒 | 著作権
明日、障害者の情報アクセスに関わる著作権シンポジウムが参議院開催される。


ラビット 記
写真は静岡市庁舎
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シンポジウム
「著作権法改正と障害者の著作物利用・情報保障を考える」

障害者関係20団体で構成される障害者放送協議会では、足かけ10年にわたり、障害者の情報保障促進や著作物利用環境の格差是正等を目指し、著作権法の関連条項の改正を求めて活動してまいりました。来年1月1日施行の法改正で「障害者も健常者と同様に多様な情報へのアクセスが可能」になる(文化庁資料)とされていますが、実際に障害者全ての情報保障があらゆる場面において健常者と「同様」となるのか、法律の実効性の問題、残された課題等について検討が必要です。
このような趣旨をふまえ、広く国民的な議論をして頂くための問題提起として、下記のシンポジウムを開催したく、関係する多くの皆様にご参集を呼びかけるものです。



日 時:平成21年11月25日(水)12時30分~14時40分
場 所:参議院議員会館 第3会議室 (東京都千代田区永田町二丁目1-1)
主 催:障害者放送協議会

内 容:関係者からの意見発表とシンポジウム
テーマ:改正著作権法への期待と今後の課題
開会挨拶・来賓紹介
1)趣旨説明 井上 芳郎(障害者放送協議会著作権委員会委員長)
2)意見発表(各10分・計70分)(順不同・敬称略)
石川 准(静岡県立大学国際関係学部教授)
浅利 義弘(全日本ろうあ連盟理事)
高岡 正(全日本難聴者・中途失聴者団体連合会理事長/CS障害者放送統一機構副理事長)
山中 香奈(兵庫県LD親の会代表)
橋本 操(日本ALS協会副会長)
田中 久徳(国立国会図書館総務部企画課電子情報企画室長)
市橋 正光(大活字文化普及協会事務局長)
3)意見交換(30分) コーディネート:河村 宏(デイジーコンソーシアム会長)
4)まとめ
5)閉会挨拶

問い合わせ・申し込み:事務局(日本障害者リハビリテーション協会内 有田、長田)
〒162-0052 東京都新宿区戸山1-22-1
TEL:03-5273-0796  FAX:03-5273-0615  E-mail: ic@dinf.ne.jp
※お名前、所属の他、情報保障ご希望の有無等必要事項を添えてお申し込みください。

11月21日(土)のつぶやき

2009年11月22日 00時10分05秒 | 日記(つぶやき)
10:09 from web
早朝から、メールと原稿書きに明け暮れています。
14:30 from movatwitter
デフレスパイラルと障害者のテーマで論文書いた人いないかしら。ユニクロに行ってきた。690円の赤のスウェットシャツと赤系統のフリースジャンパーを買った。障害者の雇用に貢献してい...
by hearingrabit on Twitter